sora tob sakanaが記念すべきメジャー1stアルバムをリリース「今後もいろいろなアニメ楽曲を歌っていきたい」【インタビュー】 | 超!アニメディア

sora tob sakanaが記念すべきメジャー1stアルバムをリリース「今後もいろいろなアニメ楽曲を歌っていきたい」【インタビュー】

昨年アニメ『ハイスコアガール』のOPテーマ「New Stranger」を歌い注目を集めたsora tob sakanaが、メジャー1stアルバム『World Fragment Tour』をリリース。その制作秘話を聞いた …

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 昨年アニメ『ハイスコアガール』のOPテーマ「New Stranger」を歌い注目を集めたsora tob sakanaが、メジャー1stアルバム『World Fragment Tour』をリリース。その制作秘話を聞いたインタビューが、『アニメディア4月号』に掲載されている。「超!アニメディア」では、本誌記事内ではお届けしきれなかった部分も含めたインタビュー全文をご紹介する。

■全曲新曲!新たなステージに立った感覚

ーー昨年アニメ『ハイスコアガール』のOPテーマ「New Stranger」を担当し、ファン層が広がりましたね。

寺口夏花 私たちのファンの方にはレトロゲームの世代の方が多かったので、『ハイスコアガール』のOPテーマを担当したときは、みなさんすごく喜んでくれましたね。アニメをきっかけにライブにきてくださる方も増えましたし、アニメを観ていた方と私たちのファンの方の世代が、ちょうどいいところで合っていたのだと思います。

ーーそんなsora tob sakanaは、メジャー1stアルバム『World Fragment Tour』をリリースします。

寺口 全部新曲なので、いつもライブに来てくださっているファンのみなさんも新鮮に感じられる内容になっています。今まで歌ったことのなかった曲調などいろいろなタイプの曲が入っていて、「New Stranger」で私たちのことを知ってくださった方にも楽しんでいただけると思います。

神﨑風花 新たなステージに立った感覚のアルバムです。新しいsora tob sakanaを感じていただける作品になったと思います。

ーータイトルの『World Fragment Tour』には、どんな意味がありますか?

神﨑 サウンドプロデューサーの照井順政さんが決めてくださったのですが、世界のいろんなところをツアーするような意味があるとおっしゃっていました。

寺口 曲ごとに違った世界観があって、それを聴くことでいろんな世界に行った感覚があります。まさしくタイトルの通りのアルバムだと思います。

ーー1曲目の「Whale song」には、クジラの鳴き声が入っていますね。

神﨑 MVにクジラが空を飛んでいるシーンがあるんですけど、あれを見て「宇宙船っぽい」と思って。リード曲の「knock!knock!」にも「完璧な旅」や「宇宙遺産」という言葉が出てきます。それもあって、クジラに見立てた巨大な宇宙船が空を回っているイメージが浮かびます。

寺口 この曲は、ライブの登場曲になっています。だから毎回のライブでも、クジラに乗って登場するような感覚もありますね。あくまでもイメージなので、実際は普通に歩いて登場しているんですけど(笑)。定期公演の演出でも、VJ(ビデオジョッキー)のTONTONさんが映し出してくださる映像にもクジラが出てくるので、そういうインスピレーションもあるのかなって思います。ファンの方ならこの曲を聴けば、私たちのライブの始まりをイメージしていただけると思います。

ーー「knock!knock!」は、民族音楽的な展開があったり、今までのsora tob sakanaにはなかったタイプの曲ですね。

寺口 すごく難しい曲でした。サビの前でいきなり違う曲調になるから、全体像をなかなか理解することができなくて。ライブでもすでに歌っていて、難しい曲ではあるんですけど、ファンの方からは「あの部分がすごくかっこいい」と言ってもらえます。

神﨑 民族音楽っぽくなるところで、「ヘイ!」とかけ声をかけるとこがあって。ライブでは、一緒に「ヘイ!」と叫んでくださるお客さんもいらっしゃいます。

ーー「自分たちらしくない曲」だと思って、最初は驚いたそうですけど。

寺口 「ヘイ!」というかけ声や、「ラタッタッタ」という言葉など、意味のある言葉じゃない歌詞をレコーディングで歌ったのが初めてだったので。

神﨑 プロデューサーの照井さんとしては、きっと新しいことにチャレンジさせたかったのだと思います。レコーディングとしては、すごく楽しかったです。

寺口 それで、いろんな「ヘイ!」のパターンを録ったんですよ。たとえば「元気がない感じで歌ってほしい」という指示もあって。「元気がないのに『ヘイ!』って叫ぶのは、いったいどういう気持ちなんだろう?」と考えちゃいましたけど、曲のなかだとすごく馴染んで、かっこよくなるから不思議だなって思いました(笑)。

神﨑 今までは自分たちが世界感を表現して、そこにお客さんが乗ってくるというイメージでしたけど、今回は「ヘイ!」というかけ声によって、自分たちからお客さんを乗せに行く感じがあります。そこが私たちのなかでは新しいし、いい挑戦ができたと思います。

ーー「knock!knock!」は、振り付けも独特ですね。

寺口 はい。サビの前で、手を伸ばしてゆらゆらするところがあって。全部で4パターンを実際に踊りながら決めたんです。そのうちの1パターンは、自分たちでも考えさせていただいたんです。

神﨑 私たちのアイデアは残念ながら採用にはならなかったんですけど、いいところまでいったんですよ!

ーーどんな振り付けを考えたんですか?

寺口 コンブが揺れているみたいな(笑)。

神﨑 それも、めっちゃガニ股で踊るんです。

寺口 その場ではいいと思ったんですけど、ライブで踊ることを考えたら、選ばれなくて良かったかも(笑)。

ーー実際の振り付けのポイントは、どんなところですか?

寺口 「knock!knock!」というタイトルなので、ドアを開く仕草で始まって、曲の終わりではドアを閉める仕草もあるんです。

ーーめちゃ礼儀正しいじゃないですか!

神﨑 確かに(笑)!

寺口 しかもドアを開ける前に、ちゃんとノックしているし(笑)。

■「もっと観たい」と引き込むスキルを身に着けたい

ーー個人的にお気に入りの曲はありますか?

神﨑 10曲目の「World Fragment」という曲では「空飛ぶ魚」と、曲中に自分たちのグループ名が出てくるので好きですね。歌詞の最後の言葉も、「これからそうなっていけたらいいな」という私たちの気持ちとリンクしています。一昨年に台湾で、初めて海外ライブをやらせていただいたときは、それこそ「思いがけないところまできたものだ」と実際に思いました。もっともっと思いもよらないところに、どんどん行きたいです。

寺口 私は「嘘つき達に暇はない」です。歌詞がいつもよりくだけた感じで、わかりやすいものになっていて好きですね。ゲームとかネットの世界のことを題材にして、ちょっと皮肉を言っている感じなのかなって思います。音もジャカジャカしたロックっぽいサウンドなので、ライブでやったら楽しそうです。

神﨑 この曲は、途中で拍子が変わるんです。レコーディングでは気づかなかったんですけど、今思うとすごく難しい曲だったんだなって。

寺口 レコーディングのときは無意識に歌えていたんですけど、ボイストレーニングで改めて「ここは拍子が変わるから気をつけて」と言われたとたん、急に訳がわからなくなってしまうということがありました。

ーーその「嘘つき達に暇はない」に続いての「暇」という曲が、最高ですね。

寺口 「暇」は、ヤバイです(笑)!

ーー他の曲の断片が使われているほか、メンバーのいろんな声も入っています。

寺口 レコーディングでは「暇っぽい感じの言葉を言って」と言われ、その場のアドリブで考えてたくさん録ったんですよ。

神﨑 「家でダラダラしているみたいな雰囲気で」と言われて、「疲れた〜」とか「眠い〜」とか、使われなかったけどあくびの声も出したりしました。

寺口 音源の最後には「寝ます」という声が入っていて、あれは玲ちゃん(風間玲マライカ)の声なんですけど、これがすごくいいんです。

ーー11曲目の「WALK」は、すごくエモーショナルに歌っていて。今まではどこか無機質的なところがあったので、これまでとは違う雰囲気だと思いました。

神﨑 私も「WALK」はすごく好きな曲です。今までで一番くらいにソロパートが長いので、それぞれの声や歌い方の違いも聴いていただけると思いますし、ライブでは、その会場ごとに違った感情を歌えたらいいなと思っています。みなさんが、明るく前向きな気持ちになれるように歌いたいです。

寺口 Aメロはゆったりしていて、サビでは歌詞もメロディーも力強くなるので、そのギャップをうまく出せたらいいなと思います。野外で歌ったら、すごく合いそうですね。

ーーライブと言えば、特典DVDとBlu-rayには、昨年7月に東京国際フォーラムで開催した4周年記念ワンマンライブから、夜の部の模様を収録しています。見どころは?

神﨑 私たちの表情です。客席にいるファンのみなさんを見た時の自然な表情がすごくいいんですよ。自分たちで観ても「すごく盛れてる!」と思いました(笑)。

寺口 ワンマンでしかやらないコール&レスポンスが収録されているのは、けっこうレアだと思います。逆に見どころじゃないところは、MCです。楽しすぎて、話す内容が全部とんでしまって(笑)。

神﨑 緊張もしていたからね。

ーーライブで心がけていることはありますか?

寺口 まずは自分が楽しむことを考えています。つまらなさそうにやっている私たちを観ても、お客さんもつまらないと思うし。ライブは毎回楽しいので、その楽しさがより伝わるようにしたいなと思っています。でもsora tob sakanaの楽曲は独特の世界感を持っているので、それを壊さないようにしながら、いかに楽しい気持ちを伝えるかが難しいんですけど……。

神﨑 私は、ステージング力を磨きたいと思っています。自分の歌やダンスを動画で見返すと、「ここはもっとこうしたい」など、見えてくるものがたくさんあって。他のアイドルやアーティストの方の映像を観ると、歌もダンスもすごくて「もっと観たい」と引き込まれます。自分たちも、そう思ってもらえるスキルを身に着けたいです。

ーーでは最後に、アニメディア読者に向けてメッセージをお願いします。

寺口 私はアニメディアの『ヒプノシスマイク』が特集されていた号も買っていたので、そのアニメディアさんに取材していただけて、本当にうれしいです。読者のみなさんは、きっと私たちのことを知らなかった方がほとんどだと思いますけど、少しでも気になったら、曲を聴いてほしいです。

神﨑 昨年『ハイスコアガール』のテーマソングを担当させていただいて以降、こうしてアニメディアさんのようなアニメ媒体にも取り上げていただけるようになって、すごくうれしいです。今後もいろいろなアニメの楽曲を歌っていきたいので、ぜひ応援よろしくお願いします!

<プロフィール>
【ソラ・トブ・サカナ】2014年に結成。メンバーは、風間玲マライカ、神﨑風花、寺口夏花、山崎愛。2015年にシングル「夜空を全部」でCDデビュー。愛称は“オサカナ”。昨年に放送されたTVアニメ『ハイスコアガール』のOPテーマ「New Stranger」を担当した。いわゆるアイドルとは一線を画す音楽性で、注目を集めている。

<アルバム『World Fragment Tour』情報>
発売中
ワーナー ブラザース ジャパン
初回生産限定盤:10,584円、DVD付盤:7,344円、通常盤:3,000円

ライブでおなじみの登場曲のほか、クールなエレクトロサウンドやエモーショナルなロックなど、多彩な11曲を収録。さまざまな世界を音楽で旅するような気持ちになれる1枚に仕上がった。初回生産限定盤には、昨年7月に東京国際フォーラムで行われたワンマンライブの模様を収めたBDなどが付く。

初回生産限定盤


DVD付盤


通常盤


(取材・文=榑林史章)

 

《超!アニメディア編集部》
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