自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組のテーマソングをリリースしたコスプレイヤー・えなこが「アニメディア11月号」に初登場。CD発売後の今だから話せる収録時のエピソードや、ファンの反応を受けての思いを聞いた。超!アニメディアでは掲載できなかったインタビュー部分と撮り下ろし写真を含めたロング版をご紹介する。
コスプレイヤー・えなこ
中学生のころに深夜アニメにハマってオタクになりました!
――文化放送インターネットラジオ「超!A&G+」で放送中の『えなこの〇〇ラジオ』。実際にえなこさんがパーソナリティーを務めると決まったときのお気持ちは?
「超A&G+」はもともと好きな声優さんの多くがさまざまな番組のパーソナリティーをされていたこともあって、「いつかは私も……!」と考えていたのですが、まさかこんなに早い段階でラジオのお話をいただけるとは思っていなくて。私はコスプレイヤーなので、人前でお話をするのはあまり得意ではなかったのですが、せっかく憧れのラジオパーソナリティーを任せていただけるとのことで、うれしい気持ちと不安な気持ちが半々でしたね。
――番組の手応えのほどはいかがですか。
人見知りなので、最初はアシスタントの青木(佑磨)さんともぎくしゃくしてしまうこともあったんですけど(笑)、もう50回を超えたので、さすがに慣れましたね。
――番組内における青木さんとの自然な掛け合いは、聴いていて楽しいですよ。
ありがとうございます! 今、第1回の放送を聴いたら「きゃ~」ってなっちゃうかもしれないです(笑)。とにもかくにも、今は青木さんとは打ち解けることができたので本当によかったなと思っています。
――今回、『えなこの〇〇ラジオ』のOP&EDテーマを歌われていますが、楽曲の収録に向けて、ご自身で準備されたことはありますか?
ボイトレに通ったこともないですし、歌の勉強をしたこともなかったので、「素材で勝負!」みたいなところはあったのですが……(笑)。とにかく仮歌を聴きこんで、自宅で練習して、の繰り返しでした。でも周りの方が、「えなことして歌うから、そのままでいいよ」って言ってくださったので、安心して臨むことができたと思います。
――番組のOPテーマ「OOps!!」は、どのような曲に仕上がったと思いますか?
正直、自分の歌声を聴くのは恥ずかしくて「うわぁ~~~!」って感じだったんですけど、青木さんのコーラスが加わったことで、すごくいいバランスのOPテーマになったと思います。全体的にかわいらしい曲なので、歌声もかわいく歌ってみたのですが、サビ前は盛り上がる直前なので、あえて力を抜いて歌ってみました。
――「OOps!!」の収録では、どのようなディレクションがあったのでしょうか?
ディレクションとは少し違うのですが、青木さんに「ボカロみたいだね」って言われたことがすごく印象に残っています。私がAメロを歌うとボーカロイドっぽくなるみたいで。あとで聴いてみたら、たしかにボカロっぽいなって思いました♪
――「キミに♡メタモルフォーゼ」はいかがでしょうか?
「OOps!!」よりもさらにかわいくアップテンポな曲になっています。コールができるところがあるので、ライブでも盛り上がるのではないでしょうか。この曲は「OOps!!」より後に収録したのですが、周りの方に「ちょっとうまくなってる」って言われました(笑)。「キミに♡メタモルフォーゼ」は「OOps!!」以上に聴きこんで自宅練習もたくさんしたので、それが功を奏したのかもしれません。
――「キミに♡メタモルフォーゼ」というタイトルはご自身でつけたとお聞きしましたが、タイトルに込めた思いは?
歌詞のなかからタイトルを付けたいということはもともと考えていたんです。歌っている私にとっての「キミ」は、アニメキャラや大好きな声優さんを重ねて歌っていたので、そんな方たちにいつか私も変身できたら、という思いを込めました。
――アニメイトコラボ曲「鋼鉄の絆~we are the animate~」はいかがですか?
今までの2曲とちがってこの曲は本当にカッコいい曲だったので、歌い方を変えて、どーんとまっすぐ前に届くようなイメージで歌わせていただきました。
――収録時にはどのようなディレクションがあったのでしょうか?
この曲に関しては、いろいろと細かくディレクションいただいたんです。特に難しかったのは、全体的にアツくカッコよく歌っていたのを、Cメロだけは聴かせる感じで歌ってほしい、とディレクションをいただいたこと。緊張で力が入りすぎて、音を外してしまったり不安げに歌ったりしてしまったので、ここは何回も録り直しましたね。リラックスして、喉に力が入らないようにして歌うことを心掛けました。
――この曲はアニメイトとのコラボ楽曲ですが、コラボの話を聞いた印象は?
最初は“アニメイトさんとコラボする”というふんわりした情報しか聞かされていなかったので、「一体どういうことなんだ……!?」みたいな(笑)。なので、楽曲でコラボすることを知ったときはすごくびっくりしました。
――発売されてしばらく経ちますがファンの方からの反応はいかがですか?
今までは私のことを静止画で観てくださっていた方が多かったので「こんなかわいい声だったんだ」と言ってくださる方がいて。私が覚悟していたよりは、みなさん褒めてくださっているようなのでホッとしています(笑)。
――CDのジャケット衣装もすごくかわいらしいですね。何かこだわりはある?
声優の方が大好きなので、声優の方がライブで着るような、かわいくて豪華な衣装がいいと考えていました。加えて、まだやったことがないテーマに挑戦してみようと思い、スチームパンクの衣装を作っていただきました。素敵な衣装に仕上がったと思っています。
――腰についたチュールもかわいいです。
そうなんです。もし今後、ライブをする機会があったら、こういう動きのあるもののほうがステージ映えすると思って! いつも担当してくださっている衣装担当の方にお願いできたので、すごく気合いを入れて作ってくださいました。
――では、今後挑戦してみたい衣装はありますか?
私、ロングスカートやドレスの衣装を着たことがないんです。なので、たとえば魔王みたいな、裾が2mくらいあるロングドレスにマントを羽織ったようなコスプレに挑戦してみたいです!
プロのコスプレイヤーになったきっかけ
――続いて、本職であるコスプレイヤーの仕事についても教えてください。そもそもプロのコスプレイヤーになろうと思ったきっかけは?
もともと趣味でコスプレをやっていたのですが、気づいたらこうなっていたというか……(笑)。コスプレを「お仕事」にできるようになったきっかけがあるとすれば、事務所に入ってスタッフのみなさんのお力もいただきつつ歩んでいったことが大きいんじゃないかなと思います。
――趣味でコスプレを始めたとのことですが、初挑戦したのはいつごろでしたか?
中学生のころに深夜アニメにハマってオタクになったんですが、そのとき仲が良かった友達がすでにコスプレを始めていて、「一緒にやろう」って誘ってくれたのがきっかけでした。初めてのコスプレは涼宮ハルヒ。でも、イベントに行く勇気がなくてお家でコスプレをしていたんです。当時はウィッグとかも全然知らなかったので、そのときの髪形のままカチューシャをスポっと付けて制服を着ただけで。メイクも全然知らなかったから、正直「なんか違うな」っていう思いがありました。大好きなキャラだからこそ、もっと(自分がイメージしたものに)近づきたくて、そこからどんどん勉強をするようになったんです。
――では、転機になったイベントや出来事はありますか?
このイベントに出たから知名度がドーンと跳ね上がった、というのは何もなくて、イベントに出て、それがちょっと話題になって……というのを繰り返していくうちにたくさんの方が見てくださるようになったと思っています。でも、テレビでいうと『ナカイの窓』に出演させていただいたことは大きかったかもしれません。いつも観ていた番組に自分が出られるとは思っていなかったのですごく緊張してしまいました。当時はトークスキルも今よりなかったですし、言葉に詰まったり言葉選びを間違えてたりしたので、いい思い出というか苦い思い出というか(苦笑)。でも、私としてはすごく勉強になりました。中居正広さんの前で『ハレ晴レユカイ』を踊るという貴重な経験もできましたし(笑)。
――テレビに出ると、反響も大きかったのではないでしょうか?
そうですね。お母さんや友達からも「観たよ」って連絡をもらったり、SNSで「コスプレイヤーなのにすごい」という感想をいただいたりしたのは嬉しかったです!
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▽プロフィール
えなこ 1月22日生まれ。愛知県出身。コスプレを中心にモデル、声優、テレビ出演など、マルチに活動中。2017年10月よりラジオ番組『えなこの○○ラジオ』のパーソナリティーを担当している。
▽リリースインフォメーション
「えなこの○○ラジオ テーマソングCD OOps!!」
発売中
発売元/ムービック
価格:1,620円(税込)
撮影/髙旗弘之