映画『スモールフット』ミーチー役の早見沙織が絆を感じる瞬間は言葉が通じなくても動物と分かり合えたとき – 自身の経験を交えながら語る【インタビュー】 | 超!アニメディア

映画『スモールフット』ミーチー役の早見沙織が絆を感じる瞬間は言葉が通じなくても動物と分かり合えたとき – 自身の経験を交えながら語る【インタビュー】

『ミニオンズ』、『怪盗グルー』シリーズを手掛けた原作者と音楽スタッフが贈る、“モジャかわ”ミュージック・ファンタジー♪『スモールフット』。超!アニメディアではヒロインのミーチー役の吹き替えを担当する声優の早見沙織にインタ …

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『ミニオンズ』、『怪盗グルー』シリーズを手掛けた原作者と音楽スタッフが贈る、“モジャかわ”ミュージック・ファンタジー♪『スモールフット』。超!アニメディアではヒロインのミーチー役の吹き替えを担当する声優の早見沙織にインタビューを敢行。完成した吹き替えバージョンの作品を見たばかりの彼女に感想などをうかがいつつ、本作の魅力についてうかがった。

早見沙織

『スモールフット』あらすじ
主人公は、人里離れた雪深い山頂に住む、大きな体で心優しきイエティのミーゴ。おっちょこちょいで臆病な彼は、ある日、偶然にも小さな足の伝説の生物“スモールフット(=人間)”と出会う。しかし、誰も信じてくれないばかりか、嘘つきだと、村の掟を守る最長老ストーンキーパーから追放を言い渡される。「雲の下には不思議な世界が広がっているのよ」というミーチーの言葉を信じたミーゴは、真実をつきとめるため伝説のスモールフットを探す冒険の旅に出る――。
見たこともない広大な世界で途方に暮れるミーゴの前に突然、スモールフットが出現する。彼の名はパーシー。ミーゴは、あまりの嬉しさに明るく話しかけるが、その大きな声や姿をひと目見て、あまりの恐怖に気を失うパーシー。しかし、パーシーが偶然撮影したイエティ発見動画が瞬く間に拡散されてしまい…。イエティと人間を巻き込む大騒動はいったいどうなるのか?


信念に基づいて行動する彼女はカッコいい

――先ほど完成された吹き替え版の映像をご覧になられたそうですね。いかがでしたか?

泣きました。歌も声も全部吹き込まれた状態のものを観て、とてもやさしいお話だと改めて感じました。実際に出来上がったものを観るとなぜか自分の声だけ浮き上がって聞こえるという現象が声優をやっていると起きるのですが、今回は物語の間にいいバランスで歌が入っていたこともあって、純粋に一観客として楽しめましたね。セリフだけでなく、歌でもキャラクターの説明をしていたので、観ていてワクワクしました。

――そんな本作で早見さんはイエティのひとりであるミーチー役を演じられます。ミーチーはどのようなキャラクターなのか改めて教えていただけますか?

ミーチーは村の長の娘で一族を支えていくという心構えを持ちながらも、非常に好奇心旺盛で見えない世界を否定しないという懐の広さを持っているイエティです。

スモールフット

――本作は吹き替え作品ですが、米国ではゼンデイヤさんがミーチーを演じられていますね。ゼンデイヤさんのお芝居は意識されましたか?

役作りをするうえでゼンデイヤさんの声マネをしようとはしなかったですが、歌いまわしやアドリブの部分など、表現の部分は拾いました。“マネ”というよりかは“寄せていく”という感じですね。作品のセリフひとつをとっても人によって感情の起伏って違うと思うんです。どこまでテンションを上げるのか、逆に上げないのかなどの加減はゼンデイヤさんの芝居を意識して演じました。

――なるほど。それは普段アニメーションなどでキャラクターを演じているときとは違いそうですね。

もちろん表現が出るところは一緒ですが、ゼロの状態から自分で起伏を決めるのがいつものアニメーションでのアフレコなのかなと思います。今回はゼンデイヤさんのお芝居と織り交ぜつつ、自分なりの表現をするよう意識したのでいつもとは少し異なりますね。

――そのほか、ミーチーを演じるうえで意識されていることは?

最初の収録で自分がイメージしていった芝居を提示したときに、「もう少しプリンセス感を出しましょう」とディレクションを受けました。なので、テンションの落差は付けつつも、一族の長の娘という立場も意識してミーチーを作っていきました。


――プリンセス感を出すためにどのような工夫をされましたか?

技術というよりかは意識的な部分が大きかったかもしれません。例えば、ミーチーはイエティたちの一部が結成しているスモールフット(人間)研究会のようなグループのリーダーなのですが、別に命令したりキツい口調で言ったりしなくても周りがちゃんと動いてくれるんです。それってきっと、気品があるからだと思うんですよ。なので、村の長の娘、ある種のプリンセスであることを意識しながら演じました。

――なるほど。そんなミーチーと共感できる部分はありますか?

見えない、確立されていないものに対する好奇心は私も持っています。といっても、これと決めたことに関してどんどん行動に移すミーチーほどではありませんけど(笑)。信念に基づいて行動する彼女はとてもカッコいいですね。

スモールフット

ウサギとの絆 

――ここまでお芝居の面を中心におうかがいしてきましたが、本作は”ミュージック・ファンタジー♪“と謳っているように、物語の合間、合間で入る歌も特徴かと思います。早見さんもミーチーとして「WODERFUL LIFE」を歌われていますね。

この曲を最初に聞いたとき、後半にいくにつれてどんどん壮大になっていくので、とても劇場映えするだろうなと感じました。

――ミーチーとしてどのような思いを込めて歌われましたか?

「素晴らしさを一緒に発見しようよ」というプラスな気持ちをもって歌いました。この曲は目に見える部分も見えない部分もある、そんな素敵な世界を私と一緒に感じましょうという、彼女の気持ちをまさに体現したかのような歌だと思います。楽曲をいただいたとき、そんなミーチーの想いに自然と心が動かされるような感じがしました。

――映像と歌詞がとてもリンクしているようにも感じました。

歌詞は収録までに何度も変更があったんです。原曲を日本語訳にしたとき、意味が通じる部分、文脈的にふわっとしてしまう可能性がある部分があったので、担当の方が試行錯誤しながらリンクするように仕上げてくださいました。

――レコーディングはいかがでしたか?

今回の歌はセリフとセリフの間に入るという、ミュージカルのような演出で物語中にも登場します。なので、歌が終わってすぐにセリフにつながるというリアル感、臨場感を考えながらレコーディングしました。その点は普段アーティスト活動やキャラクターソングのレコーディングをしているときとはちょっと意識の持っていき方が違いましたね。

――歌とセリフの組み合わせを意識した?

そうですね。特にミーチーがソロで歌う部分は歌が終わった瞬間にセリフが入るので、実際の映像を頭上に出していただきながら収録しました。映像を見ながらのレコーディングというのも新鮮でしたね。


――ミュージカルっぽい演出というお話がありましたが、早見さんは普段ミュージカルを見に行かれることはありますか?

ミュージカルも舞台もすごく好きです。

――そうなんですね!

個人的に、本作で特にミュージカルっぽいなと感じたのは最初の歌。イエティたちの生活を説明しながらも導入として歌が入ってきて、作品の世界観などを紹介する、それがとてもミュージカルっぽいなと思いました。あとは村の長であるストーンキーパーが未知の世界についてミーゴに伝えるシーン。あそこは絶対に歌だよね! とミュージカル好きとしては感じる部分でした。

スモールフット

――まさかラップでくるとは思いませんでした。

確かに新鮮でした! ただ、ある種ラップは映像映えするのかなという気もして。ミュージカルでも歌と歌の間にセリフを言うことがありますが、ラップはそれのアクセントを強くしたものなのかなと個人的には感じました。

――そういう見方も確かにありそうです! ちなみに、早見さんが本作で特に気に入っている曲は?

みんなの歌がよかったので悩みます……! ただ、宮野(真守)さんが演じられているスモールフットのパーシーの歌が面白かったですね。あの歌はメロディーだけじゃなくて、情熱をぶつけるという語りに近い部分もあるので、聞いていて面白いです。半面、同じくレコーディングした身としてはあの歌を映画のワンシーンのなかでの大きな感情のうねりとしてレコーディングするのは難しいだろうなとも感じました。今回、作品的にはセリフとセリフの間に歌が入りますが、収録はそれぞれ別録りだったんです。恐らく宮野さんも芝居と歌は別での収録だったと思うのですが、とても生々しく歌っていらっしゃって、聴いたときにハッとなりました。私だったら色々とテンション感で悩んでしまいそうなので、さすが宮野さんだなと思いましたね。

――私も拝聴しましたがとてもパッションがあふれる歌で情熱を感じました。

パッションですよね! わかります。あとはミーゴとミーチーをはじめとするイエティのみんなで掛け合って歌うところも楽しかったですね。みんなが早口で「どこから来たの?」「フルーツ食べる?」などと聞いていくなかで自然に歌に入っていくのがミュージカルっぽくていいなと思いました。とても素敵です。


――ここまで色々とお話いただきありがとうございました。最後に、映画『スモールフット』は絆がひとつの大きなテーマになっている作品だと思います。早見さんが最近、絆を感じたことはございますか?

私、ウサギを飼っているのですが、ウサギってワンちゃんみたいに分かりやすく表現することって絶対にないんですよ。でも何年か一緒にいるうちに、何となく言いたいことや、これをやったらまずいんだろうな、これをやったら喜ぶんだろうなというのを感じられるようになった気がするんです。あるとき、「お腹がすいているのかも」と思って牧草を持っていくと、飛び跳ねてくれたことがあって。ウサギって、テンションが上がると飛び跳ねるしぐさをするんですよ。言葉は通じませんがフィーリングのようなもので分かるようになる、そういう動物との絆を感じました。

――まさに、この作品に通ずるような絆のお話です。

私、この作品のお話ってすごくわかるんです。言葉が通じなくてもミーチーとパーシーも「同じこと言っている?」とお互いに確認するような描写が本作でもありました。言葉が分からなくても通じたときの嬉しさってかけがえのないものなのかなと私は思います。そういったことが描かれる本作はやっぱり素敵だなと思いますね。ぜひ年代を問わず、色々な方に観ていただきたいです。

早見沙織

<公開情報>
タイトル:『スモールフット』
公開:10月12日(金) 新宿ピカデリー他 ロードショー! ※US公開9月28日(金)
監督:キャリー・カークパトリック
製作:ボニー・ラドフォード、グレン・フィカーラ、ジョン・レクア 
製作総指揮:ニコラス・ストーラー、フィル・ロード、クリストファー・ミラー、ジャレッド・スターン、セルジオ・パブロス、キャリー・カークパトリック
キャスト:チャニング・テイタム、ジェームズ・コーデン、ゼンデイヤ、コモン、レブロン・ジェームズ ほか
吹き替えキャスト:木村昴(ミーゴ)、宮野真守(パーシー)、早見沙織(ミーチー)、立木文彦(ストーンキーパー) ほか
配給:ワーナー・ブラザース映画

スモールフット

スモールフット

公式サイト
http://smallfoot.jp

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《超!アニメディア編集部》
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