週刊漫画ゴラクにて連載中のナガテユカが手がけるマンガ『ギフト+-』(※)。本作は女子高生の鈴原環が更正を期待出来ない犯罪者などを“狩り”、とある闇医者を通じてその肉体(臓器など)を必要とする患者に提供するという衝撃作である。現在13巻まで刊行されており、多くの読者に“命の価値”を問うている本作が2018年9月21日(金)よりタテ型のアニメが見られる「アニメビーンズ」でアニメ化、配信されることとなった。
今回は原作者であるナガテユカにインタビュー。本作を描くに至った経緯やアフレコ現場を見てみた感想などを伺った。
――本作がどのような物語なのか、改めて教えてください。
『ギフト+-』は臓器売買をテーマとし、女子高生が更生不可能な凶悪犯を捌きその内臓を必要としている人に売る、という物語です。そこから「果たしてこれっていいの、悪いの?」ということを問うような展開になれば、と思いながら描いています。
――命や正義について考えさせられる作品です。バイオレンスな表現も多めですが、本作を描こうと思ったきっかけは?
元々こういうジャンルには関心があり関係する本などもよく読んでいて、マンガで描けないかなと思っていたんです。そんなとき世界の様々なニュースを取り上げる「ナショナルジオグラフィック」で再生医療の話題を取り上げていたんですよ。そこから再生医療と臓器売買を結び付けたら壮大なテーマの作品を描けるのでは、と思ったのがきっかけになりました。ただ、それだけだと“エンタメ”にはならないと思い、悪を裁く、また「ねずみ小僧」のような義賊要素を足したんですよね。
――なるほど。“エンタメ”要素でいえば、女子高生が主人公という点も挙げられると思います。
人助けのために人を狩って臓器を摘出するという行動が取れるのは恐らくイノセントな子じゃないとできないと思うんですよ。そこから、純粋でいられる可能性が高い年齢の上限っていくつかなと考えて、高校生くらいが限度かなと思ったんです。高校生になるとある程度肉体的にも成長していて力が付いていますし。あとはおっさん二人よりも男女ペアで、しかも女の子が解体するほうがインパクトがあるんじゃないかという絵的なことも考えて女子高生にしました。そっちのほうが描いていて私も楽しいので(笑)。
――女性を描く方が得意?
これまでの作品も女性ヒロインが多かったですし、単純に女性を描く方が好きなので!
――なるほど。本日、環役の梅田彩佳さんのアフレコを見学されてみていかがでしたか?
梅田さんの声が可愛らしかったです。絵が動いていてそこに声が入るとやっぱり活きてきますね。
――ご自身の執筆活動にも刺激になった?
そうですね。負けないように頑張らないと、と思いました。
――アフレコでは何か「こう演じてほしい」などの要望はございましたか?
作る人や見る人の解釈によって作品は変わると思っているので、基本的にはお任せしました。私は、一度世に出回った作品は、もう自分だけのものじゃないと思っているんです。だから解釈は人それぞれでもよくて、監督が感じたことを表現していただければ、という感じでした。
ーー本日はお忙しいなかインタビューのお時間を割いていただきありがとうございました。最後に読者の皆様へメッセージをお願いします。
マンガとは違うアニメの環を楽しんでいただけるような仕上がりになったと感じています。アニメをきっかけにマンガも読んでいただけると嬉しいですね! ぜひ見比べて違いを感じてみてください。
<アニメビーンズ情報>
・価格:無料(アプリ内課金有)
・プラットフォーム 推奨 iOS バージョン iOS9.0 以上
※iPhone5 以上、iPad 第 3 世代以上、iPad mini2 以上
・推奨 Android バージョン Android OS 4.4 以上
アニメビーンズ公式サイト
https://www.animebeans.com/
(※)+-は本来、上下につきます
(C)ナガテユカ/日本文芸社/アニメビーンズ