連載中の『超!アニメディア』の新企画、コスプレイヤーへのインタビュー。イベントやSNSで話題になっているコスプレイヤーをお招きして、コスプレを始めたきっかけやこだわり、今後の出演予定など、コスプレインタビュアーのAzully(アズリー)がお伺いします。前回は砂月馨-Kei-(さづきけい)の知られざるコスプレデビュー話をご紹介しました。今回は、引き続きコスプレイヤーのお仕事について質問します。プライベートで趣味としてコスプレを始めていた砂月馨さんは、現在の事務所に所属してスタートしたお仕事としてのコスプレイヤーをどのように熟しているのでしょうか?
前回のインタビュー記事はこちら→
https://cho-animedia.jp/anime/51187/
――コスプレのお仕事が入っている日の準備はどのくらいかかるんですか?
キャラとか現場によるんですけど、私はメイクに時間をかけない方なので早いと衣装・ウィッグとか合わせても1時間くらい。クライアントさんの顔合わせとか朝礼に参加して、ちょっと早くオープンしても対応できるように30分前には支度は出来ている状態ですね。オープン前なので宣伝とか、Twitterにあげられるようにブースと一緒に写真撮ったり、自分の写メを撮っておいて休憩時間に告知ができるように準備しています。
――キャラクターによってはもっと準備に時間がかかることも?
それでも1時間半かからないくらいですね。衣装というか胸を作らないといけない時があるので(笑)。一昨年の「Anime Japan」で『アルスラーン戦記』のファランギースをする時に、上手くヌーブラを仕込まないといけなかったんですね。それもクライアントさんからお仕事をいただいてるので万一があっちゃいけない。でもやっぱり寄せて上げたいじゃないですか(笑)。なので、その時はガムテープでギュンギュンに寄せて上げたんですよ(笑)。ズレないように両面テープでくっつけて。
――それって肌への負担も結構ありますよね?
ガムテープだからすごいですね。お仕事をくれた人にも知ってもらいたい(笑)。実はトイレもいけないくらい大変で。
――胸作りも含めてだと思いますが、コスプレで1番力が入るところはどこですか?
胸もそうですけど、一番はアイメイクですかね。可愛い感じなのかキリッとした感じなのかでまつ毛を組み合わせて変化をつけています。最大だと上下で5枚付けることもあります。家で1回顔を作ってみて、所属事務所に連絡して「どう?」って(笑)。不安なんですよね。誰かに大丈夫って言ってもらいたい。あと家の方がメイクが上手くいく!(笑)。
――家だと落ち着いてできますもんね。そんなKeiさんの歴代コスプレのベスト3を教えてください。
ん~、話題的なものとかみんなに良いって言ってもらえるものだったら、『デュラララ!!』のセルティと、『ONE PIECE』のハンコック、あとはさっき出た『アルスラーン戦記』のファランギースですね。ファランギースはすごく頑張ったねって言ってもらえますね。プライベートでも衣装を持っているくらいなので。戦うお姉さんが好きなんですよね。
(C)2016 荒川弘・田中芳樹・講談社/「アルスラーン戦記」製作委員会・MBS
――確かにかっこいいお姉さんが多いですね。そういったコスプレをするなかで気を付けている事は?
イベントには一般の方が来るので、仕事の時とか囲みで写真を撮ってもらう時にも目が合ったらペコって会釈するようにしています。ツンケンしているような笑わないキャラクターが多いんですけど、撮影が終わった時にペコっとしてくれたらペコっと返します(笑)。目で挨拶するというか、ちっちゃい子に会ったらめっちゃニコニコしてるとか。
――逆にお仕事ではなくプライベートで参加するイベントだとどうですか?
プライベートとか遊びで参加する時は、会場によってキャラクターを考えますね。例えば遊園地系のコスプレイベントに遊びに行った時。遊園地系イベントだと一般のお客様やお子さんが多いので私は露出の少ないキャラを選んでいます。SNSは拡散力や影響力が強いので「やっぱりコスプレは」と言われないように気を使います。
――Keiさんのお話しをお伺いしていると、家族向けイベントでは露出を控えたり、すごく周りに配慮されているんですね。
仕事でしたコスプレをきっかけでSNSをフォローしてくださる方も多いのでその分マナーには気をつけていますね。
――逆にそういったことを気にせず、セクシー系の衣装をできる場所もあるんですか?
スタジオですね。コスプレイベントとしてスタジオでやってるところがあって、そういう所ってコスプレイヤーさんとカメラマンさんしかいないんです。そもそもコスプレイヤーさんがコスプレイヤーさんを撮っていたり、コスプレイヤーさんが専属のカメラマンさんを連れてきている場合も多いので、「撮らせてください」みたいなのもほとんどないですし、R18の衣装じゃなければセクシーな衣装もしやすいですね。
――なるほど。コスプレで写真を撮られるときに気を付けていることはありますか?
お腹がポコってならないように気を付けています。体をひねるポーズが多いので、脇肉がムニュって出ないように気を付けていますけど、いかんせんだれがどの角度で撮っているか分からないんですよね。そこはフリー素材として受け入れています。
――おなか周りのお肉、全然ないように見えますよ?
いえいえ、全然そんなことないんです。脱ぐとすごいんです(笑)。
今回は、お仕事としてコスプレイヤーをされている砂月馨さんのこだわりや苦労を教えていただきました。ご自身の好きなコスプレをするだけでなく、会場に合わせてキャラを選ぶところにプロ意識が感じられます。次回は砂月馨さんのコスプレアイテムについてのインタビューです。【次回更新は7月4日予定】
(C)2016 荒川弘・田中芳樹・講談社/「アルスラーン戦記」製作委員会・MBS
◆プロフィール
砂月馨-Kei-【さづき・けい】株式会社ONIGIRI Plus所属。(http://onigiri.jpn.com/index.php)『戦国のアルカディア』銀夜叉、公式コスプレイヤー。フジテレビ『コスコスプレプレ』スタジオキャスト(ハンコック、ロビン)出演。東京コミコン2016、2017コスプレファッションショー司会。ほか、各アニメイベントなどでコスプレイヤーとして活動中。
砂月馨-Kei-公式Twitter
@0316kei
◆インタビュアー
Azully【アズリー】タンバリンアーティスツ所属。社長グラドル。ITサービス会社を経営しながらグラビアモデルとして活動。コスプレ初心者。過去に企業イベントで初音ミク役を経験。
Azully公式Twitter
@azully_official