神谷浩史「この日のために声優をやっていた気がする」 神谷浩史、坂本真綾、堀江由衣、櫻井孝宏登壇の『傷物語〈III冷血篇〉』初日舞台挨拶が開催 | 超!アニメディア

神谷浩史「この日のために声優をやっていた気がする」 神谷浩史、坂本真綾、堀江由衣、櫻井孝宏登壇の『傷物語〈III冷血篇〉』初日舞台挨拶が開催

2017年1月6日から劇場公開された『傷物語〈III冷血篇〉』の初日舞台挨拶が同日新宿バルト9で行われ、本作の主人公・阿良々木暦役の神谷浩史さん、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード役の坂本真綾さん、 …

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 2017年1月6日から劇場公開された『傷物語〈III冷血篇〉』の初日舞台挨拶が同日新宿バルト9で行われ、本作の主人公・阿良々木暦役の神谷浩史さん、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード役の坂本真綾さん、羽川翼役の堀江由衣さん、忍野メメ役の櫻井孝宏さんが登壇した。

 2009年の『化物語』を皮切りに制作された、作家・西尾維新氏の代表作である〈物語〉シリーズ。TVアニメシリーズはBlu-ray、DVD全34タイトルが累計出荷枚数230万枚を突破。2010年代を代表するアニメシリーズのひとつといっても過言ではない〈物語〉シリーズの原点である作品『傷物語』は、劇場三部作として制作され、2016年1月に第一部「鉄血篇」が公開、続く第二部「熱血篇」は2016年8月に公開された。満を持して、最終章となる第三部「冷血篇」が1月6日に全国公開された。

『傷物語』は、阿良々木暦と「怪異の王」という異名を持つキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードとの出会いを中心に描いたもので、「冷血篇」では吸血鬼をめぐる残酷な真実を突き付けられた暦の葛藤や苦悩などを描いている。

 ついに公開日を迎え、神谷さんは「ようやく僕らの、そしてみなさんの2012年が終わり、感無量です」と、西尾維新アニメプロジェクト第3弾として本作が始動したときから、およそ5年かかって完結したことに触れながらコメント。本作については、「自分がしゃべっているところは反省点が見えてきますが、みなさんがしゃべっているところは完璧すぎて、見ていて嫉妬するくらい、濃密な時間がフィルムのなかに流れています」。

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 坂本さんは「1作目も2作目も、アフレコ時よりも何倍もすばらしいフィルムができあがっていたので、今回、その結果が見られると思っていましたが、大団円に向かっていく、スケールの大きな3部作になっていた」と見た感想を語りつつ、「作品に参加できてよかったな、という感慨深い気持ちになりました」とキャストとして参加できた喜びを語った。また、堀江さんは「どのシーンも緊張感があって、息をつく間もなく、濃密な時間が過ぎていった印象があります。羽川さんとのシーンはほっこりできるかなと思うのですが、自分がしゃべっているので大丈夫かな? と気が抜けずに張り詰めたまま見せていただきました。最後に、いいような悪いようなエンディングを迎えて、切なさと愛情を感じました」と話した。

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 櫻井さんは「見終わったあとに残る後味が、この後のテレビシリーズにつながっていくのかと思うとぐっとくるものがあります」と、〈物語〉シリーズの原点であることに触れつつ、話題を呼んだキスショットのポスターについて、「彼女の涙が、映画を見終わったあとだと余計に印象深いです。切なさやわびしさが心に残りますが、決してそれは悪いものではなく、シリーズの味わいになっているなと思います」とコメント。

 印象的だったシーンついては、神谷さんが「アフレコのことを思い出すと、もう二度とやりたくないシーンばかりです」と苦笑しつつ、「最後、忍野に助けを求めるところは原作の描写として『吸血鬼の肺活量で』と書いてあるんですよ。僕、人間だし、想像もつかないけど、その音を作らなきゃと『肺が破れてもいい』と思いながらやったので、そこにエフェクトもかけていただき、そういう風(吸血鬼風)に聞こえるようになっていてよかったです」と話せば、坂本さん、堀江さんも印象的なシーンに同意しつつ、神谷さんの演技を絶賛。「現場にいても尋常でない気迫を感じました。声を聴いているだけでこみあげてくるものがありました」(坂本さん)、「気持ちが全員に届くお芝居がすごかった」(堀江さん)。

 また、坂本さんと堀江さんは2番目に印象的だったシーンについてもあげ、「アフレコが別々だったので、由衣ちゃんと現場ではあまり会わなかったんですけど、キスショットと羽川さんの体育倉庫のシーンを見て、いろいろなことを思いました」(坂本さん)、「阿良々木くんが羽川さんの肩を揉み終わったあとの『以上です』というところが好きです!」(堀江さん)とそれぞれ笑顔で話した。ちなみに櫻井さんは「キスショットの年齢がグラデーションしていくところがすごかったです」と映像の美しさを語ってくれた。

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 神谷さんがもう二度とやりたくないシーンばかりと話したアフレコについて、「何度もできるようなシーンではないので、収録なんですけど、1回きりの生放送に挑んでいるような緊張と、相手役の方に何度もやらせたくない気持ちでいっぱいで。一度しかできないことをやりきらなくてはと思いました。私はキスショット役でオーディションを受けたので、特別な思いもありますし、終わってしまう寂しさもあるので、思い残すことがないようにと思ってやりました」と坂本さんが話せば、「フレッシュに、ということをすごく言われました。今までの羽川さんの救済の意味があると監督がおっしゃっていたので、普段よりもよりかわいい部分を全面に出してほしいと言われて、これでいいのかな? と思いながらやりました。関係性も最初に戻るので、できるだけ初々しい雰囲気が出せたらいいなと思いました」(堀江さん)、「(アフレコは)難しかったです。複雑なんだけど単純明快でやるせない感じをどう表現したらいいのか、気持ちのもっていきかたを含めて悩んで、結果、現場のフィーリングでやろうと。これだけ長い時間、つきあっているキャラクターってなかなかいないですし、しかも今、(シリーズの)最初の物語をやっている。そういう役作りをしていくことや作品の楽しみ方はという点では、贅沢な時間を楽しませていただいているなと思った」(櫻井さん)と、それぞれエピソードを語ってくれた。

 最後に神谷さんは「完結まで見守っていただき感謝しています」とファンへの気持ちを語りつつ、「本編の、暦のセリフではないですが、僕は今日、この日のために声優をやっていたんじゃないかと思えるくらいの気持ちです。というのも、声優をやっていて、この作品を完結に導くというのがひとつの目標であったように思います。ですので、今、目標を失っている状態でありますが、シリーズはまだ続いていく雰囲気が漂っています。西尾維新先生が原作を書き続ける限り、映像というものも付随して、みなさんのお手元に届けられるような万全な体制でいなくてはと思っていますので、これからも阿良々木暦を構成する声というパーツとして、正しく機能していくようにこれからもがんばります」と話し、舞台挨拶を締めくくった。

『傷物語〈III冷血篇〉』
2017年1月6日(金)より全国公開
配給:東宝映像事業部

『傷物語』公式サイト
http://www.kizumonogatari-movie.com/

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

《超!アニメディア編集部》
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