ブラウン管テレビ・公衆電話……アニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』に登場する懐かしい90年代アイテムの一部を紹介

　数多くの名作アドベンチャーゲームを世に送り出したゲームデザイナー・シナリオライターである、故・菅野ひろゆき氏の代表作が原作のアニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』。本作は90年代が舞台のアニメであり、その時代背景をしっかりと守っており、言葉の1つ1つから背景に出てくるアイテムまで、細部にわたってこだわっている。本稿ではその一部を画像と併せて紹介する。

＜懐かしアイテム①：ブラウン管テレビ＞
2003年から地上デジタル放送が開始され、2011年に完全移行し、それと合わせるようにブラウン管テレビは姿を消していきました。1991年頃には主流だったブラウン管テレビ。今その姿を見の周りで見ることはなかなかできないでしょう。またテレビはその画面にも注目してください！キャスターの香織が写っているテレビ画面、よく見るとアナログテレビ独特の横線が入っています。さらにテレビカテゴリで見ると、第2話では＜小型テレビ＞も登場します。この小型テレビ、当時は移動出来てとても便利でした。

＜懐かしアイテム②：公衆電話＞
第1話で出てくる懐かしアイテムは「公衆電話」です。結城が主人公・たくやに電話をかけているシーンで登場しますが、10円玉、もしくはテレフォンカードを入れて電話をする…。そんなシーンを街角で見かけることはもうほぼありません。このシーンを見ていると、人気アイドルのテレフォンカードを集めた懐かしい記憶もよみがえります。そもそもたくやが使っていた電話はいわゆる固定電話の「子機」ですが、今ご自宅に「子機」があって利用している家庭ってどのくらいあるのでしょう…。

第1話でたくやが家へ帰るまでの時間をつぶしているゲームセンター。当時はまだまだ多くのゲームセンターが街中にありました。そして劇中でたくやがプレイしているのは、ちょうど原作の舞台である1990年代半ばから人気が急上昇してきた「弾幕系シューティング」今でも根強い人気を誇るこのジャンルの元祖がゲームセンターに登場した頃です。

＜懐かしアイテム④：オーバーヘッドプロジェクタ＞
主に社会科や理科の授業、会議などでよく使われていたOHP（オーバーヘッドプロジェクタ）。こちらもジオ・テクニクス社の工事責任者である亜由美が、近隣住民に説明会を行う際に使用しています。90年代学生だった人は一度は使ったことがあるのではないでしょうか。今でこそパソコンから繋いでプロジェクターで投影するのが一般的ですが、当時はOHPシートを一枚ずつ並べて映していました。

＜懐かしアイテム⑤：ジュークボックス＞
90年代よりも少し前のアイテムではありますが、喫茶店にジュークボックスが置いてある…なんてお店も当時はまだ存在しました。内部に多数のCDが内蔵されており、お金を入れると曲を選ぶことが出来ました。

＜懐かしアイテム⑥：千円札（夏目漱石）
亜由美がたくやに、ご飯代として置いていった千円札。よく見ると千円札の肖像画が夏目漱石に！2004年からは野口英世に代わったので、なかなかお目にかかる機会のなくなった千円札になります。

　今回紹介した①ブラウン管テレビ、②公衆電話は第1話に。③OHP、④ジュークボックスは第3話に登場。そして今後どこかで登場する懐かしアイテムが＜フィルム写真＞。この写真が実は今後の鍵を握る重要なアイテムでもあるという。果たしてどのシーンで出てくるのか、今後の放送を楽しみにしていただきたい。

アニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』情報
＜ストーリー＞
主人公である有馬たくやは幼少期に母を亡くし、歴史学者である父も二ヶ月前に事故で亡くしてしまった。すべてにおいて活力を失ってしまった学生生活最後の夏休み。ある日、用途不明の丸い鏡とガラス玉のはまった妙な物体が入った小包が届けられる。同梱されていた手紙には父親が生きていると思わせる内容が…？！
「今夜10時に、この物体を持って剣ノ岬（三角山）へ行け」
指示に従いその場へ向かうと、謎の女性が倒れていた。そこには学園⾧と謎の転校生の姿も。瞬間、地響きとともに光に包まれる…。
並列世界を駆け巡る旅が、今、始まる！

【放送情報】
AT-X：毎週火曜23時～
TOKYO MX：毎週水曜22時～
ABCテレビ：毎週水曜26時46分～
BSフジ：毎週木曜24時～
メ～テレ：毎週土曜26時44分～
※放送日時は、都合により変更になる場合があります。

【スタッフ】
原作：菅野ひろゆき/MAGES.
監督：平川哲生
キャラクターデザイン：大塚舞
助監督：松下周平
サブデザイン/小物設定：藤崎賢二/枡田邦彰/村山公輔
美術監督：坂上裕文/加藤浩
美術設定：加藤浩
美術背景：ととにゃん
色彩設計：宮脇裕美
音響監督：たなかかずや
撮影監督：難波史
撮影アドバイザー：中村雄太
編集：丸山流美
音響監督：たなかかずや
音響制作：東北新社
音楽：ヨナオケイシ/高見龍/Evan Call/川村竜(BPS Studio)
音楽制作：MAGES.
OP・ED作詞、作曲：志倉千代丸
アニメーション制作：feel.
プロデュース：GENCO
製作：PROJECT YU-NO