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+α/あるふぁきゅん。がアニメ、映画の主題歌を収録したトリプルA面シングルをリリース!「“これを全部同じ人が歌っているの?”ときっと驚くと思います」【インタビュー】

2020/2/19


 +α/あるふぁきゅん。が2月19日に、アニメ『異常生物見聞録』、アニメ『八十亀ちゃんかんさつにっき 2さつめ』、映画『ダウト〜嘘つきオトコは誰?〜』の主題歌など収録した、トリプルA面シングル「運命ラプソディー/イマジナリー・ラブ/Break Karma」をリリース。楽曲の制作過程を聞いたインタビューが、アニメディア3月号に掲載。超!アニメディアでは、本誌に掲載しきれなかったぶんを含めた特別版を公開。ホラー好きの一面や、『世界仰天ニュース』を見てイメージした話、現在の歌い手の状況についてなど話を聞いた。


ーーシングルのリリースは久しぶりで、それも「運命ラプソディー/イマジナリー・ラブ/Break Karma」のトリプルA面ですね。

 3曲すべてがA面ということで、ファンのみなさんは「どれを聴けばいいんだ?」と思うかもしれません(笑)。でも曲調がまったく違っていて、アニソンの王道と呼べる曲、ちょっとおもしろくて可愛い曲、キャッチーなJ-POP調の曲という3曲で、「これを全部同じ人が歌っているの?」ときっと驚くと思います。

ーー「運命のラプソディー」は、昨年夏のワンマンで初披露されていました。

 はい。今回3曲はバラバラの時期に録ったんですけど、最初に録ったのが「運命のラプソディー」でレコーディングは昨年2月くらいでした。バラバラの時期に録ったのは、逆に良かったと思っています。もしも制作期間が近かったら、歌い方がもっと似てしまったかもしれなくて。時期がバラバラだったからこそ、その曲ごとに集中して録ることができたんじゃないかと思って、結果的に良かったです。

ーー「運命のラプソディー」は、ロックサウンドの格好いい曲ですね。歌うのに大変だったところはありましたか?

 私はどちらかというと暗い性格なので、この曲のように希望に向かって輝いているような歌詞は、理解するのに時間がかかりました。いったいこの曲の主人公は何を考えているのかをひたすら自分で考えて、レコーディング本番を迎えたときは、自分なりの曲の主人公のキャラクターができあがっていたほどです。

ーーそれは、どういうキャラクターですか?

 すごく王道の主人公です。めちゃめちゃ弱くて夢も希望も失って、自分の殻に閉じこもった主人公が、一筋の光に希望を見いだして、がむしゃらに追い求めていった結果、信じる力がまた沸いて出てきたみたいな。だから、明るい未来をまだ掴んでなくて、まずは信じる力を手に入れようとしている曲じゃないかと思っています。

ーー信じる力を手に入れることが明るい未来に繋がる、と。それは自分の経験と重なるところもあって?

 ちょっと通じるところが、あるかもしれません。自分を信じたいし、ファンを信じたいし、周りの人も信じたいけど……それがなかなかうまくいかないのが、私のこれまでの人生でした。そういう部分で、この曲の主人公に共感しながら歌うことができました。100%自分と合致するわけではないけど、少なからずリンクする部分が感じられたので気持ちよく歌えましたね。

ーー10代や20代の人は、+α/あるふぁきゅん。さんの力強く格好いい歌声からも、背中を押してもらえそうですね。

 10代や20代の人は、ちょうど人を信じられない世代かもしれないですね。そういう人は、とりあえずこの曲を聴いてもらえたら、何かを感じてもらえるんじゃないかと思いますね。

ーー「運命のラプソディー」は、アニメ『異常生物見聞録』のOPテーマとのことで、吸血鬼や人狼などが出てくる作品なんですね。

 はい。私はもともとホラーとか妖怪系が好きで、妖怪やモンスター的なものが少しでも絡んでくる作品だと思わず見てしまうんです。とくに好きなのは、よく「渋いね!」って言われるんですけど、『十二国紀』と『犬夜叉』です。内容がしっかりしていて濃い作品が好きで、単にアクションが激しいとか可愛いだけのものには、少しも心が惹かれません。アニメ『異常生物見聞録』も面白そうだな〜と思いながら、今か今かと……(笑)。

ーーそういうホラーや妖怪系が好きになったきっかけは?

 いちばん最初は、『貞子』です。すごく小さいころに父がレンタルで借りてきたDVDを観て、それからホラー系が好きになりました。それも映画『リング』ではなく、柳葉敏郎さんが出ていたドラマ『リング〜最終章〜』のほうで、あまりに怖くて泣きながら見ていました。

ーー普通は、それで嫌いになりますよね。

 私の場合は、逆に好きになってしまって。ホラーに関しては、ドMなのかもしれないです(笑)。怖いもの見たさというか、好奇心というか、「怖いけど見たい」という感じです。

ーー2曲目の「イマジナリー・ラブ」は、テンション高めのかわいい曲。アニメ『八十亀ちゃんかんさつにっき 2さつめ』の主題歌です。

 とにかく歌詞が面白くて、東海地方の人でないとわからないんじゃない? と思うくらいのコアさがあって、名古屋名物がいっぱい出てきたりして、歌うのが楽しかったです。

ーー2番には愛知の銘菓「青柳ういろう」のCMのフレーズが出てきて。曲中では「あがり」になっていますが、僕が愛知に住んでいたときに聴いたのは「あずき」でした。

 私は、名古屋出身でもなんでもないからわからなかったんですけど、スタッフによれば、おっしゃる通り昔は「あずき」だったそうです。作詞・作曲の志倉千代丸さんも最初は「あずき」と書いていて、スタッフから今はCMで「あがり」と歌っていると指摘を受けて直したらしいです。

ーーなるほど……。それにしても可愛らしい声で歌っていますけど、こういう声は中学生くらいをイメージしたりするんですか?

 何歳くらいの声とかは、まったく考えてなかったです(笑)。この曲は深いことは考えず、とにかく元気いっぱいで楽しく、聴いた人が思わず笑っちゃうようなものにしたいと思ってレコーディングしました。主人公がこうで、名古屋だからどうとか、そんなことは500%考えていません。ただ、明るく楽しく元気にポジティブで、いかにもキラキラしている要素って、自分にはないものなので、すごく久しぶりに元気なエネルギーを使って、めっちゃ疲れました(笑)。

ーー基本ネガティブな人が、よく歌えましたね(笑)。

 普段笑うことすら少ないから、せめて顔から作らなきゃと思って、むりやり口角を上げて歌ったから、口の周りが筋肉痛になってしまって。

ーーファンはびっくりですね。

 ドキドキしちゃう子が、いっぱいいると思います。「いつもと違う〜!」って(笑)。でもレコーディングしているときの私は、めっちゃ元気で楽しかったので、聴いてくれるみんなもきっと元気になってくれるだろうと思います。

ーーそして「Break Karma」は、昨年公開された実写映画『ダウト〜嘘つきオトコは誰?〜』の主題歌。こちらは、J-POP調のとてもキャッチーな楽曲ですね。

「運命のラプソディー」は自分のなかで主人公を作り上げながら歌った曲、「イマジナリー・ラブ」は何も考えずただ元気に明るく歌いました。それらに対して「Break Karma」は、本当にどう歌ったらいいかわからなくて悩んだ曲です。いわゆるJ-POPといったキャッチーな曲調を歌うのは初めてだったし、歌詞も自分や奇跡を信じて「私って最強!」みたいな強気な内容で、でも私は人生で自分に自信があったときが一度もなくて。そういう人間だから、自分に自信がある歌詞をどう歌ったらいいのか、と。

ーー聴いてまったく違和感がありませんでしたけど、どういう風に考えて歌ったんですか?

 私はどうしたってこの主人公の気持ちは絶対にわからないのだから、好きなテレビ番組や漫画などから歌詞に合ったシーンを思い出して、頭のなかでそのシーンをフラッシュバックさせながら歌いました。たとえば『世界仰天ニュース』のような、ノンフィクション系の再現番組を見るのが好きなんですけど、そこでは九死に一生を得た話など嘘みたいだけど本当に起きた事件がたくさん紹介されていて。それって奇跡が起きることを信じるその人の気力によって、自分で壁をぶち壊しているんだと思うんですね。曲中に「奇跡の連続」というフレーズが出てくるところでは、そういう番組のエピソードを思い出して。そうやって頭で、パズルを組み立てていくような感じでした。だから3曲のなかで、いちばん物を作った気分になった曲です。

ーー歌詞の心情に合ったシーンを、自分の経験からではなく、番組や漫画などで見たシーンを思い出して当てはめて歌った、と。Aメロのここは番組の何のシーン、Bメロは漫画のあのシーンとか。

 そういう感じです。積み木をどんどん組み立てていって、積み木のひとつひとつは小さいけど、最後には大きなピラミッドができたと思えたので、このやり方は正解だったなと思います。じつはこういうやり方で歌詞を解釈して歌った経験は以前にもあって、たとえばNeruさんの「命のユースティティア」を歌って動画共有サイトに曲をアップしたときがそうでした。この曲は歌詞がすごくファンタジーで、でも私は地球の東京〜神奈川あたりに生息しているから、歌詞の世界観がまったくわからなくて。だからそのときは、自分が読んだことのある小説や本、図鑑などから情報を得て、それを積んでいって自分なりに主人公を妄想して歌いました。

ーー今回のシングルには、タイトルに運命やカルマ、歌詞に奇跡など出てきますが、そういうものは信じますか?

 運命、奇跡、神頼みというものは信じないんですけど、そう言っておきながら、「でも、ちょっと待てよ」と思ってしまう自分がいますね。昨年お寺にお参りに行ったときの経験ですけど、そのときはマイナスイオンを浴びたようにめっちゃ気持ちが良くて、生まれて初めてパワーみたいな神秘的なものを感じたんです。それで、そういうときにお守りを買うとより御利益があるというので、友だちや家族のぶんまでたくさん買ってしまいました。信じていないと言いながら、やっぱりまったく信じていないわけではないんだと思います。

ーーさてここ数年、歌い手と呼ばれる人がたくさん世に出て活躍するようになりました。そういう状況は、どんな風に思っていますか?

 すごくうれしいですよ。昔は「歌い手」と言うと、ちょっと歌のうまい素人がネットで人気になっただけというイメージで受け取られていて、ある意味で舐められていたと思います。「歌い手? はぁ?」って。今でもそう思っている人はたくさんいるし、歌い手という肩書きだけで、はなっから聴かない人もいます。そんな状況のなかで、ネットで活動していた人がどんどん表に出て、名が知られるようになり、なおかつ売れるようになった。それによってマイナス意見が徐々に減って。私たちも勇気をもらっているので、もっとやってくれって感じです。

ーー+α/あるふぁきゅん。さんは、2020年どんな活動をしたいですか?

 2019年は、映画『ダウト』主題歌などたくさんのタイアップをいただいたことで、いろんなところで+α/あるふぁきゅん。という名前を見ていただいて、「こいつは誰なんだ」と思っていただけた年になりました。なので今年は、名前だけじゃなく、実際にいろんなところに行って「私が+α/あるふぁきゅん。です!」って言いたいですね。

ーーいろんなイベントに出たいということ?

 そうですね。どんな場所でもどんなイベントでも、私のことを知らない人のところに行って、+α/あるふぁきゅん。はこういう人なんですということを、歌のパフォーマンスで知らしめていけたらと思います。まずは歌を聴いてもらわないと意味がないので、「私の歌を聴いてくれよ」って感じですね。

取材・文/榑林史章

PROFILE
2013年からニコニコ動画の「歌ってみた」で動画投稿をスタート。2014年に多彩なボカロ曲をカバーしたアルバム『+α/』でメジャーデビュー。2017年にアニメ『エルドライブ【ēlDLIVE】』OPテーマ「Our sympathy」をリリース。5月に『Acoustic ONE-MAN LIVE +ありのまま、裂ける。』を開催する。

商品情報
「運命ラプソディー/イマジナリー・ラブ/Break Karma」
MAGES.より2月19日発売

DVD付き盤:2,000円


通常盤:1,500円


「運命のラプソディー」は疾走感のあるロックナンバー。力強いボーカルに背中を押される。「イマジナリー・ラブ」は一転、次々に展開するユーモアたっぷりの楽曲。愛知名物がずらりと登場する歌詞も楽しい。「Break Karma」は、前向きな気持ちを歌い上げるサビメロが秀逸である。

+α/あるふぁきゅん。 公式サイト
https://alfakyun.jp/

+α/あるふぁきゅん。 公式Twitter
https://twitter.com/alfa10alfa



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