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映画『魔女見習いをさがして』東京国際映画祭のイベントトークショーのレポートをお届け「(主人公3人は)絵的には、ミレはおんぷとあいこをミックスした感じ。ソラは雰囲気や造形をどれみのイメージで作っています。レイカははづきとももこを合体したイメージですね」【レポート】

2019/10/31


 1999年から2003年にかけてテレビ朝日系列にて、4シリーズに渡って放送されたオリジナルTVアニメ『おジャ魔女どれみ』シリーズ。魔女見習いの春風どれみとその仲間たちが一人前の魔法使いになるために、「MAHO堂」を舞台に魔法の修行に奮闘する姿を描いた。そんな同作が誕生から20年を経て新作映画『魔女見習いをさがして』として復活。そんな本作のスペシャルトークイベントが、10月29日に東京・六本木ヒルズアリーナで第32回東京国際映画祭のイベントとして開催。2020年5月15日に決定した公開日のほか、どれみたち魔女見習いの新規キャラクタービジュアル、さらに本作に登場する新キャラクターが発表された。今回は、トークショーの模様をレポートしよう。


 司会者の呼び込みに応じて、ステージには関弘美プロデューサー、佐藤順一監督、鎌谷悠監督、脚本家の栗山緑さん、キャラクターデザイン・総作画監督を担当する馬越嘉彦さんが登壇。朝から降った雨が上がった東京都内だったが佐藤監督は「僕がイベントに出ると80%の確率で雨が降ります。寒いなかありがとうございます」と挨拶。また、馬越さんは「『おジャ魔女どれみ』をはじめたときは30歳。もう51歳になりました」と時の移ろいを感慨深げに話した。

 着席してまず「20周年を迎えた『おジャ魔女どれみ』シリーズ。今回の映画製作のきっかけは?」という質問に関プロデューサーは「当時アニメを製作する際には、視聴者を3歳から8歳の女児を中心に想定していました。20年がたって、昔『おジャ魔女どれみ』を観ていた人たちの人生も色々あったのだろうから、大人になった今だからこその『おジャ魔女どれみ』の世界観を描きたいと考えました。最初に佐藤順一監督に声をかけました。また、鎌谷さんという心強い味方にも参加していただきました」と制作にあたって考えを話した。それを受けて佐藤監督は「現場で作業をしていても〈昔『おジャ魔女どれみ』を観ていた〉というスタッフの声を聞いて、本作を製作する意味があるなと感じました。懐かしいと思ってもらう内容がいいのか、そうじゃないほうがいいのか、いろいろな方向が考えられるなかで、栗山さんたちと議論を進めながら製作を進めました」と応じ、栗山さんも「私は『おジャ魔女どれみ』の映画の脚本も2本書いたが、(他作品との同時上映だったため上映時間が)やっぱり短かった。今回きっちり90分できるということはうれしかったです。3つ、4つとアイデアがあったが、一番いいものにしました」と脚本の出来に胸を張った。

 ここで、ステージ上のスクリーンでは、気になる本作のキャラクターのイラストが、世界初解禁として公開された。最初に登場したのは今作におけるどれみたち魔女見習いの設定画。これについて馬越さんは「『も~っと!おジャ魔女どれみ』のときにキャラクターデザインを一新しました。今回はそのときのラインをなるべく再現しようという考えがありました。とはいえ当時からだいぶ時間がたっているので、その時間の変化も含めてデザインしています。これまでも何度もイラストを描く機会があったので、久しぶりという感じではなかったですね」とデザインをした際の感想を語った。つづけて『魔女見習いをさがして』で主役となる吉月ミレ(27歳)、長瀬ソラ(22歳)、川谷レイカ(20歳)のキャラクター設定画が登場。彼女たちのデザインについて馬越さんは「年齢差が3人ともはっきりあるようにしています。絵的には、ミレはおんぷとあいこをミックスした感じ。ソラは雰囲気や造形をどれみのイメージで作っています。レイカははづきとももこを合体したイメージですね」と、ファン心をくすぐるようなデザインの秘密について披露した。


 トークショーのなかでは絵コンテを撮影し動画に仕立てた「コンテ撮」も披露された。コンテ撮の中ではソラ、レイカ、ミレの出会いのシーンや「ようこそMAHO堂へ」というテロップとともに、MAHO堂のような建物が見られ、トークショーを観覧していたファンは食い入るように見入っていた。絵コンテを担当する鎌谷監督は「ソラ、レイカ、ミレの主人公3人は全員違う場所で生まれ育ったけれども、『おジャ魔女どれみ』を観ていた。『おジャ魔女どれみ』のモデルになった場所があるというので、探しに行ったときに出会ったんです。『どれみ』ファンに向けて『どれみ』っぽいテイストが入るようにコンテを描きました」とコンテ撮の内容を解説。それを聞いた佐藤監督は「鎌谷さんは驚異的な存在です。放送当時はじつは視聴者ではなかったとのことですが、私が1年かけて考えてやってきたことに追いついてきているんです。若い女性の感覚をうまく取り入れてくれています。ちょっと悔しいです(笑)」と賛辞を贈ると、関プロデューサーも「鎌谷監督が佐藤監督のギャグのセンスを鋭くツッコんでいるんです。『それは笑えない』と。でも私が『絵コンテはまだですか』と催促すると、ふたりはアイコンタクトをして『あと少しですかね』と返事して……。プロデューサーとしてはそれが恐ろしかったです」と裏話を披露した。

▲ステージで披露されたコンテ撮。『おジャ魔女どれみ』のモデルになった場所があると聞いた3人が『MAHO堂のモデルでは』と言いながら見に来ているシーンだという

▲ステージで披露されたコンテ撮。レイカはどれみに勝るとも劣らない「世界一不幸な美少女」!?

 さらにもうひとつ別のコンテ撮も上映された。それは京都の桂川をモデルにしたシーンを描いたもの。今作では実際にある風景がシーンに多く登場するとのことで、佐藤監督は「ロードムービーっぽさをだしたい」というねらいを説明。さらに栗山さんは「かつての映画ではどれみたちは彼女の祖父が住む飛騨高山のほうに行っているし、修学旅行にも行っている。そういうところを3人で辿ろうという趣向です。尾道も登場しますが、それは私の好みで、(映画監督の)小津安二郎などへのリスペクトを込めて設定しました」と話した。関プロデューサーも「見ず知らずの3人がいきなり仲よくなるのは嘘っぽいので、一緒に旅をするなかで仲よくなるというストーリーにしました。面白おかしい女子旅3人の道中を描きます」とのことで、3人のどんな旅模様が描かれるのか、今から期待が高まるところだ。

 ステージもラストを迎えて、改めて本作にこめた思いをそれぞれが語り、トークショーは終了した。
関「『おジャ魔女どれみ』には強いヒロインに変身して悪者をやっつけるというようなアクションシーンはありません。今作にも相変わらずヒーローやヒロインは出てきません。でもみんなで楽しく笑っていけたらいいなと思います。昔の視聴者や観てなかった人も観て、元気がでてくれれば。昔どれみと友達になりたいと思った人にはぜひご覧になってほしい、そうでない人でも青春ロードムービーとして楽しめる作りになっています。感動をみなさまとご一緒できたらと思います」
佐藤「今回紹介した3人はどこか自分に近いところが感じられるんじゃないかなと思っています。楽しくアニメを観ていただいて、元気を出して帰っていただける映画を目指しています」
馬越「懐かしいだけじゃなく、ちょっと新鮮な気持ちで観てもらえたらありがたいなと思います。すごく優秀な作画の方たちが参加しているので、非常に心強いです。来年5月まで楽しみに待っていてほしいです」
栗山「当時は『キレない子どもを作ろう』というテーマがありました。今回は『キレない大人を作ろう』と考えて、心を込めてシナリオを書きました。わたしも楽しみにしているので、観に来てください」
鎌谷「今回登壇されている方たち以外にも、かつての『おジャ魔女どれみ』シリーズのアニメを作っていた方がたくさん製作に参加しています。観ている方が、主人公は違ってもどれみのことを思い出すような、いい作品になっていると思います。楽しみに待っていてほしいです」

▲左から馬越さん、鎌谷監督、佐藤監督、関プロデューサー、栗山さん

取材・文/水野二千翔(アニメディア編集部)


☆『魔女見習いを探して』に登場する主人公3人の設定を公開!

▽吉月レミ


 27歳。東京で有名な商社に勤めている。帰国子女で、語学力を見込まれ働いていたが、人間関係が上手くいかず悩んでいる。

▽長瀬ソラ


 22歳。教師を目指す愛知の大学生。強雨育実習の失敗から、自分が教師に向いていないのではと絶賛迷い中。

▽川谷レイカ


 広島のお好み焼き屋でバイトをして、進学費用をためている。絵の修復士になるのが夢。ダメンズな彼氏に振りまわされて困っている。

映画『魔女見習いをさがして』
2020年5月15日(金)公開


映画『魔女見習いをさがして』公式サイト
https://www.lookingfor-magical-doremi.com/

©東映・東映アニメーション



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