「好き」をあきらめない「片づけ生活」! 実録コミックエッセイ『マンガでわかる! 捨てない片づけ術』発売記念 著者・宙花こよりインタビュー | 超!アニメディア

「好き」をあきらめない「片づけ生活」! 実録コミックエッセイ『マンガでわかる! 捨てない片づけ術』発売記念 著者・宙花こよりインタビュー

『マンガでわかる! 片づけ+収納術』、『マンガでわかる! 収納+整理術』(いずれも学研刊)のロングランヒットで話題の宙花こより氏の最新作が現在好評発売中。今作のテーマは“捨てない” 片づけ。既刊2冊が「モノを減らして生活 …

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『マンガでわかる! 片づけ+収納術』、『マンガでわかる! 収納+整理術』(いずれも学研刊)のロングランヒットで話題の宙花こより氏の最新作が現在好評発売中。今作のテーマは“捨てない” 片づけ。既刊2冊が「モノを減らして生活を整える」という内容であったのに対し、最新作は真逆を行く内容。その真意とは? 今作の執筆理由と制作秘話について、宙花氏を直撃した。

Profile


【そらはな・こより】マンガ家・イラストレーター・講師。4コママンガやキャラクターデザインなど幅広い分野で活躍中。主な著作は『マンガでわかる! 片づけ+収納術』、『マンガでわかる! 収納+整理術』、『がんばれ! 鉄道むすめ 奮闘編』(いずれも学研刊)。このほか、『知多娘。』、『東武鉄道お客様センター 姫宮なな』、『別所線存続支援キャラクター 北条まどか』のキャラクターデザインも手掛けている。『マンガでわかる! 片づけ+収納術』はAmazon整理・収納本カテゴリ売れ筋ランキング1位(2019年10月9日kindle日替わりセール)を記録した。

モノを捨てたくない人が“どうにか人に見せられる部屋”を目指せるマンガ

――“捨てない”をテーマにした片づけマンガを描こうと思ったきっかけをお教えください。


『マンガでわかる! 片づけ+収納術』と、同『収納+整理術』を出したとき、部屋が片づかないと常々言っていたオタク友だちにも結構宣伝したんです。でも彼らからは「理想はこうすることだってわかってはいるんだよね~。でもやっぱり私には宝ものや好きなものが多すぎて、この本の真似はできないなぁ」という反応が多かったんですね。

 オタ活をしていない友人からは「とてもためになった!」と喜ばれましたし、私自身も既刊2冊の内容の片づけをして学んだことは非常に多かったです。でもその一方で、私も根っこはオタクだから「真似できない」と嘆くオタク友達に強く共感もしていました。

 ならば、「モノを捨てたくない人でもどうにか人に見せられる部屋にする」、「コレクションを整理収納し汚部屋を卒業する」という視点のマンガがあってもいいんじゃないかと思い至りました。そしてそういうマンガなら、一定数支持してくれる人がいるだろうという漠然とした確信もありました。

 またもうひとつの要因として、本書収録のプロローグ(https://cho-animedia.jp/comic/13528/)のように、私が既刊2冊を出した後うっかりオタクに出戻ってしまった影響も大きいです。また同じころに「超アニ」さんからウェブマンガの連載企画をいただいたので、この巡り合わせとチャンスを逃す手はないと思い、執筆を決めました。

――宙花先生は具体的に、どれほど片づけられない人だったのでしょうか?

 今思えば「片づけられない」のレベルにすら達していなかったように思います。客観的に見れば相当ヤバいはずなのに、自分ではそこまでヤバいという自覚がなかったと言いますか……。「私の部屋はキレイな方ではないんだろうな」というところで思考停止して、「片づけなきゃ」という意識まで行っていない、相当低レベルな状態でした(笑)。


 そもそも両親・祖父母ともにモノを溜め込む人たちだったので、家全体がいらないモノだらけの状態でした。極端に言うと家族全員が、「モノが増えたら家具を買い足せ!」「家具がいっぱいになったら上に積み重ねろ!」というスタンス。だから家中そこかしこがゲームオーバー寸前のテトリス状態で、私はそうした中で成長しました。私にとっては積み上げられたモノに囲まれた環境が普通のことだったんです。

 ですから既刊2冊で片づけをご指導くださった方々には「宙花さんはモノを減らすことが苦手な反面、テトリスはすごく得意ですね。だから、ここまで片づけられない状態が肥大化してしまったんだと思います」と、太鼓判(?)を押されてしまいました(笑)。

――前2作を経て、今はかなり片づけられるようになりましたか?

 正直なところ、“減らす”“捨てる”に関してはまだまだですね。『マンガでわかる! 片づけ+収納術』のときに捨てるのを見逃してもらった画材や筆記用具のストックが、まだ大量にとってあります(苦笑)。

 ただ、本当に必要なものしか買わない/増やさないという感覚は、だいぶ身についたと思います。とくに服やメイク用品については、パーソナルカラー診断で似合わないと言われた色のものは一気に断捨離しました! 買い足すときにも診断結果と手持ちの服のラインナップを踏まえたうえで、必要なものや着回せるものを厳選することができるようになりました。服に関しては、ゴミ袋に入れておいた服を見つけて「コレちょうだい? 自分用にリメイクするから」と言ってくる母が一番の天敵かもしれないです(笑)。

――前2作と真逆のコンセプトの作品を描くにあたり、葛藤や迷いはありましたか?

 ジレンマに苛まれたというほどではないのですが、前2冊を読んだ方から「結局捨てられてないじゃん」「前2冊は何だったの?」と思われてしまうのではという懸念は正直ありました。でも前2作、そして今回の最新作も「実際の私の身に起こったこと」であって、描いている内容にウソはまったくありません。であれば、前2冊は“オタクお休み中の私の話”、今作は“オタクに出戻った私の話”ということで、そのまま正直に描いてお伝えしていくのが読者に一番誠実なのかなと思いました。

 また、今作は“捨てない”をキーワードにしているとはいえ、持ち物すべてをとっておこうという趣旨ではありません。私自身、モノを溜め込みすぎることがいかに精神的に不健康かということを身をもって知っていますから、本書では「無理して断捨離はしないけれど、ある程度持ち物を見直して処分すべきものは処分する」「本当に必要なものを見極める」ということも提唱しています。この点に関しては、既刊2冊、そして本書の本質として共通していますね。

 断捨離できないことにジレンマを抱えている、あるいはモノはあまり捨てたくないけど少しでも今の暮らしをスッキリさせたい。本書で、そういう思いを抱えている人のお悩みを解消するお手伝いが少しでもできたら……というのが、今の私の率直な思いです。

――100均・300均グッズと身近なアイテムでできる収納&整理アイデアが満載の本書ですが、これらのネタはどのように集めたのでしょうか?

 これは恵まれていると言っていいのかわからないのですが、ネタは常にそのへんにゴロゴロ転がっている状態なんですよ(笑)。

 私は基本的に二次元が大好きで、こまごましたグッズを片っ端から買ってしまうタイプのオタクです。母と妹は「J」のつく事務所のアイドルをはじめとしたイケメンが大好きで、CDもDVDも特典欲しさに複数買いをいとわないタイプ。それぞれファン歴も20年以上と長いため、溜め込んだお宝の数も膨大なものになっています。一方、父はマンガが大好きなのですが、それらをコレクションするという意識はまったくない人で、暇つぶしに単行本やコンビニ売りのコミックを買ってはその辺に置きっぱなしにしています。

 そんな感じで、あらゆるオタクが買い集めそうなものが大集合している我が家において、「片づけに困っているもの=マンガのネタ」という状況です(笑)。

 ただ、私自身は片づけのアイデア出しがメチャクチャ得意というわけではないので、友人知人をはじめとしたオタク仲間に知恵を借りることも多いです。

 家の中で片づけに困っているアイテムをリストアップして、それらを効率的に収納したり、グッズを上手く飾る方法を同好の士を取材して教えてもらう……という感じですね。そんな風に情報収集していると、今度は友人のほうから「片づけのマンガで○○の整頓の仕方とかやらないの? やってくれたらうれしいんだけど」と、逆に提案されたりもします。この流れができたときは、「しめた!」と思いましたね(笑)。

――身近にネタ元となる人や、片づけの先生がいたということは、ある意味運命的ですね。

 本当にそう思います。長いこと公私ともにオタクな日々を送り様々なジャンルを渡り歩いてきましたが、知り合った中に片づけの猛者がこれほど隠れていようとは思いもよりませんでしたし、改めて振り返ってみても驚きのひと言です(笑)。

 また、真似しやすい片づけアイデアやテクニック以外にも、「役に立つ立たないは別として、この人の片づけエピソードが面白いからマンガ化して!」という要望が挙がったりもして、それらを紹介する「収納名(迷)人」ネタも誕生しました。この「収納名(迷)人」ネタも、もちろんすべてノンフィクション。あまりに突飛な内容なので怪しいと思われる方もいるかと思いますが「すべて真実です」とここでしっかりアピールしておきたいです!(笑)






――本作に収録されているネタで、宙花先生お気に入りのエピソードをご紹介ください。

・IDEA 48 一時&直置き収納のワナ


 お気に入りというよりは「みんな絶対やらないでね!」と強くアピールしたいネタです。宙花家の実体験なんですが、床にモノを置かないというルールを設けると「面倒だけど定位置に戻すか……」という気持ちが働くんですよ。これを続けてモノを定位置に戻す習慣が身につけば、それだけで部屋が散らかりにくくなります! 簡単だけど大事な基本ですので、片づけが苦手な人はまずこれを実践してみてほしいです。

・IDEA 52 録画の分類の正解とは?


 キャラグッズの片づけではなく、TV録画のデータ整理と分類のお話です。この作業、うちの母がメチャクチャ苦手なんですよ。同じ悩みを抱えている人も多いと思ったので、母を参考に「データ整理が苦手な人あるある」を紹介しつつ、「それを解消するにはどうしたらいいのか?」の答えを提示してみようと思って描きました。通常家族にネームを見せることはないのですが、このエピソードだけは母本人にネームの段階で細かくチェックを入れてもらいました(笑)。

・IDEA 70 雑貨店のディスプレイをヒントに


 私はあまり部屋にグッズを飾らない(持っているだけで満足する)タイプのオタクなんですけど、雑貨屋さんにお勤めしている友人は飾るタイプのオタクで、SNSでアクリルスタンドをメチャクチャ可愛くディスプレイしていたんですね。それを見て「これは絶対おもしろいネタになる!」と思ったので、ガッツリ取材させてもらったのがこのネタです(笑)。雑貨屋さんのディスプレイにときめく女性は多いと思うんですが、それをオタクグッズに応用するなんて考えたことがなかったので、私自身学ぶことばかりだったお話でした。

――本書で100以上の「捨てない片づけ術」を紹介しましたが、今後ネタは枯渇しませんか?

 前述のとおり、現在進行形で片づけネタに囲まれて生活していますので、ご紹介したいネタはまだまだあります! 友人にマンガ化を要望されているのは、コスプレ関係やゲームのハード&ソフトの収納ネタですね。これは近々ぜひ描きたいと思っています。

 また「オタク向けグッズ」もどんどん新しいものが発売されたり流行したりしているので、旬なアイテムをどんどん取り上げたいと思っています。もし、これを読んでくださっている方の中に、取り上げてほしい片づけネタなどありましたら、「超!アニメディア」宛にメールをいただければ、ネタが採用されるかもしれません (笑)。よければ都道府県名・ペンネームを添えて片づけネタをお寄せください。

――また本書には描き下ろしコミックが収録されているとのことですが、どのような内容なのでしょうか?

「なぜ宙花家の人々は片づけが苦手なのか」という内容の、このシリーズの根幹にメスを入れる、すごく重要なようで結構ゆるい内容です。この描き下ろしの中に片づけができない宙花家を象徴するものとして、「○○○○」が3つも出てきます。

 これは客観的に見れば明らかにおかしいですし、普通の家では絶対にありえないことだと思うのですが、私はそのことにこの描きおろしマンガを描くまで気づきませんでした(笑)。「○○○○」とはいったい何なのか、ぜひ予想して描き下ろしを読んでいただきたいです!(笑)

――最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。

 ひと様に講釈を垂れられるほどキレイな部屋に住んでいるのかと問われたら、「まったくもってそうではありません!」としか答えられない作者が描いている片づけマンガです。ですが、「私と似たような立場の人」「同じ悩みを抱えている人」に寄り添う形で片づけ&収納の解決策を模索していけたらという一心で描いています。

 これからも宝ものがたくさんある人の片づけライフに寄り添う、簡単便利な片づけアイデアをマンガで紹介していきますので、末永くおつき合いいただけたらうれしいです。一緒にコツコツ片づけていきましょう!


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著者/宙花こより
価格/1,000円+税 発行/学研プラス
書籍版・電子版ともに全国書店・ネット書店で好評発売中

 ときめくものがたくさんある人に贈る、実用・実録コミックエッセイ。「モノを捨てなくてもお部屋は片づけられる!」をテーマに、100均・300均グッズと身近なアイテムでできる片づけ&収納術をたっぷりご紹介。アニメファン、アイドルファン、コレクターなどなど、宝ものがたくさんあるあなたのための一冊!

宙花先生のコミックスはこちら
マンガでわかる!片付け+収納術
https://hon.gakken.jp/book/2380014400

マンガでわかる!収納+整理術
https://hon.gakken.jp/book/2380023900

《超!アニメディア編集部》
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