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「e-Sports」で地域活性をーー「温泉むすめ」プロデューサー・橋本竜が立ち上げた新プロジェクトの展望【インタビュー】

2019/11/27


 株式会社イデアが運営するe-Sports応援プロジェクト「IDEA GAMES」(イデアゲームス)。本プロジェクトは、年々注目度が増しているe-Sports業界を盛り上げるために始動したもので、人気声優などによるe-Sportsチームを組成し、国内外のe-Sportsイベントやゲームイベントを盛り上げていくことを目的としている。先日、プロジェクトの一環として、「声優e-Sports部」の立ち上げを発表。11月30日(土)には、横浜みなとみらいブロンテにて「声優e-Sports部」のお披露目イベントが行われる。

 本プロジェクトを企画・プロデュースするのは、2009年に誕生し、全国的な人気を博したコンテンツ『美人時計』をプロデュースし、現在は観光庁後援の地域活性クロスメディアプロジェクト「温泉むすめ」の総合プロデューサーを務める橋本竜氏だ。

 今回は、橋本氏にインタビューを敢行。本プロジェクトの発足目的や今後の活動方針、また「e-Sports」の現状などについておうかがいした。

――まずは「e-Sports応援プロジェクト」を発足しようと思った経緯について教えてください。

 理由は大きく三つあります。一つ目は地域活性に貢献しようと思ったからです。

――「e-Sports」で地域活性、でしょうか?

 はい。いま私がプロデュースしている「温泉むすめ」で、有馬温泉さんや草津温泉さんなどへ伺う機会が多くあるのですが、こういった人気の温泉地では、将来を見越して地域や町を盛り上げるために「e-Sports」を取り入れる動きをされているんです。実際、有馬温泉さんではe-Sportsを観戦できるバーがすでにありまして、ゲームで温泉地を盛り上げるためのアプローチが進んでいます。

 私のミッションは、地方へ人を送客すること。そして地方の人々を笑顔にすること。これまでは「美人時計」や「温泉むすめ」を通じて地域を盛り上げるお手伝いをしてきましたが、それとは別の手段でもお手伝いができないかと思ったんです。そこで、温泉地の方々も注目していて、私自身も愛してやまないゲームを活かした「e-Sports」プロジェクトの発足を考えました。

――オンラインゲームなどであれば距離が離れていても色々な人と対戦ができて楽しめます。

 そうですね。それに関連していることで言えば、温泉地の労働環境です。多くの温泉地は市街地から遠い場所にあることが多く、旅館で働いている若い方は休日にゲームをして1日を過ごすことが多いそうなんです。仮に温泉地で「e-Sports」が根付けば、ゲームプレイ自体が観光客をもてなすサービスとして活かすこともできますし、若い方が旅館に就職した後も定着してくれたりするかもしれない。おもてなしの手段のひとつに加えて、さらには温泉地での雇用も生まれれば、と考えています。

――地域・温泉地を盛り上げることを命題とし、その実現のツールとして「e-Sports」を絡めた。

 はい。二つ目の理由も地域活性に関係しているのですが、ゲームや「e-Sports」を使って、有名な観光地以外の場所への送客のきっかけにできないかと思ったんです。いま、海外からの観光客が特定の観光地に集まりすぎる「オーバーツーリズム」問題が日本でも深刻化しています。観光客が増えるのはいいことなのですが、その結果、公共交通機関にその地域に暮らす人々が乗れなかったり、宿泊施設が不足していたりと、さまざまな問題が出ています。実際、ある観光地では歩くのがやっとなほど観光客で溢れかえっている場所もあります。そんな状態に観光地がなってしまうと、せっかく海外から来てくれた方々も「もう、日本への旅行はいいや」となってしまい兼ねません。これを解決する手段のひとつとして、地方の観光地へ分散させることが大切になってくると言われています。

――東京なども含めた観光客や人口が集中している場所から、まだ余裕があるところへ送客をしていく。

 そういう流れが必要だと思います。例えば、宿泊費の高騰により、都内で3万円を出して普通のビジネスホテルに宿泊する代わりに、同じ3万円を出して都内から1~2時間ほどで行ける地方の温泉地に宿泊することを提案できれば、集中する観光客を確実に分散させることができます。私は「温泉むすめ」、そして今回のゲームプロジェクトを通じて、同じ3万円を使うなら少し遠出をしてみましょう! 温泉に入ってリラックスも出来るし、そこもとてもいい場所だから、ということを様々な人に啓蒙していきたいんです。そのための温泉、そしてゲーム、それも刺さらなかったときのために、第三のツールも準備しています。

――3つの理由のうち2つが地方と関わることでしたが、残りは?

 もうひとつの理由は単純に「e-Sports」業界を応援したいと思ったからです。僕自身がファミコン世代で、よく友達の家でサッカーや野球のゲームをやっていました。それが非常に楽しかったので、同じような経験をいまの若い方にも体験してもらいたいんですよね。「e-Sports」はそのきっかけになると思います。

 また「e-Sports」は日本全体で注目されているはずなのに、残念ながら環境はそれほど整っていないように感じます。そう感じるのは、日本のゲーム業界がガラパゴス状態だからかもしれません。コンシューマーゲームや、独自に発展しているスマホゲームに比べて、世界的にプレイヤーがいるオンラインゲーム市場では他国から溝を空けられているのが現状です。日本のゲーム市場規模は大きいにも関わらず、「e-Sports」と密接な関係にあるオンラインゲームはまだまだ根付いていないんですよね。

「e-Sports」が広がらない理由として、収入の問題もあると思います。例えば、「e-Sports」の大会を実施しようとしても日本は景表法や風営法、その他の問題で、多額の賞金を用意することができないんです。だから、プロの「e-Sports」チームやプロゲーマーの方は海外に遠征して賞金を手にすることが収入を得るためには必要となってしまう。そうなると遠征費がかかりますし、当然、勝てないと賞金も手に入りません。そのリスクの大きさから、チームを運営する方々も慎重になっていると聞きます。

 そんな状態が続くと、日本の「e-Sports」市場は縮小していく一方でしょう。それなら、みんなでゲームを楽しむというゲーム本来の持つ楽しさを共有するイベントを実施して、選手たちにも新たな活躍の場と収入を得る機会を創出できれば、少しは状況が改善されるのでは、と思ったんです。今はきっと、プレイヤーも企業も次の一手が見つかっていない状態です。私たちはあくまで「e-Sports」を「応援」という立場ではありますが、そういうイベントを主催したり、お手伝いをしたりすることで、e-Sports市場の拡大や業界の盛り上がりに少しでも貢献できればと考えております。

――プロジェクト発足までの経緯についてお話いただきありがとうございました。では、その目的を達成するために、どのような活動を行っていくのでしょうか?

「e-Sports」関連のイベントへの参加、自分たちが主催する「e-Sports」イベントの実施といったリアルでの活動のほか、ゲーム実況の放送や投稿を行っていく予定です。その手段のひとつとして、「声優e-Sports部」を立ち上げました。

――「声優」と「e-Sports」を掛け合わせた理由は?

「温泉むすめ」で声優さんのキャスティング実績があること、あとは、今の若い声優さんは小さい頃からアニメを観て、ゲームをして育ってきた方がとても多いため、今回のプロジェクトと親和性が高いと思ったからです。また、「e-Sports」はゲームがちゃんとプレイできないといけない、それには訓練や特訓をするための高い集中力が必要です。声優さんは真面目でひたむきな方が多いので、性格的にも合っていると思ったのも理由のひとつですね。現に、発足時のメンバーである前田佳織里さんと田中音緒さんは、メキメキとゲームが上達しています。11月30日のお披露目イベントではバトルロイヤルゲームをプレイするのですが、いまは先生に教えてもらいながら、真剣に楽しく、レッスンを受けています。

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