倒産、公開延期――さまざまなハードルを超えてついに公開日が決定! 伊藤計劃氏のデビュー作『虐殺器官』収録裏話を中村悠一、櫻井孝宏が激白 | 超!アニメディア

倒産、公開延期――さまざまなハードルを超えてついに公開日が決定! 伊藤計劃氏のデビュー作『虐殺器官』収録裏話を中村悠一、櫻井孝宏が激白

 第29回東京国際映画祭で行われた特別企画「TIFFアニ!!」(2016年10月31日開催)に、アニメ『虐殺器官』が参加。主人公・クラヴィス・シェパード大尉役を務める中村悠一さん、謎の男であるジョン・ポール役の櫻井孝 …

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 第29回東京国際映画祭で行われた特別企画「TIFFアニ!!」(2016年10月31日開催)に、アニメ『虐殺器官』が参加。主人公・クラヴィス・シェパード大尉役を務める中村悠一さん、謎の男であるジョン・ポール役の櫻井孝宏さん、プロデューサーの山本幸治氏が登壇した。

『虐殺器官』は夭折の作家、伊藤計劃氏(いとう けいかく/1974-2009)のデビュー小説。昨年、円城塔氏との共作『屍者の帝国』と、遺作である『ハーモニー』とともに、3作連続公開される予定だったが、制作スタジオの倒産により公開が延期。その後、本作のために設立された新スタジオ・ジェノスタジオにより、今冬公開に向け制作を行っている。

 イベントでは冒頭15分の映像が上映され、メインキャストの中村さん、櫻井さんと本作のプロデューサーであり、ジェノスタジオの代表を務める山本氏が登壇し、作品のみどころや収録当時の裏話などをトークショーで語った。

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 原作とそのアニメーション化について、中村さんは「オーディションを受ける際に原作を読みました。戦いのシーンや会話など、映像映えしそうだなと思いましたが、中途半端に作るとみっともない作品になる。完成度の高さが求められる作品であり、大丈夫かな? という思いもありました。セリフ量も多いんですが、監督もおっしゃっているように、それを削ると『虐殺器官』ではなくなってしまう。それをどうするのか? 楽しみでもありました」とコメント。

 制作スタジオの倒産や公開延期を挟んでの完成、そして公開にこぎつけたことについては、「(倒産の)ニュースの翌日に『虐殺器官』の取材が入ってたんですよ。ネットでニュースを見てマネージャーに電話して、結局、取材はなくなりました。でも、再出発のチャンスをいただいて、あの時よりも時間をおいて、より良いものに仕上がっていくだろうと思いました。音が入って、重厚感がより増したと感じました」と公開できることへの喜びを語っていた。

 櫻井さんは自身が演じるジョン・ポールについて、「物語のキーマンです。タイトルにもなっている“虐殺”――人に働きかけて、とんでもないことを起こしてしまうものを見つけた人です。虐殺って凄く強くて怖い言葉ですが、そこから想像されるものとはちょっと違う、深い怖さを持ったキャラクターです。最初は出てこないですが、彼が出てきた時が、物語の核心に迫っているという難しいキャラクターでもありました」とキーパーソンであるジョン・ポールについて語りつつ、中村さんが演じるクラヴィスとのクライマックスの対峙については、「僕にとっては、クラヴィスの存在が、自分を形作る重要なファクターでした。こちらが想像していた形にならないのがお芝居の面白さでもあるのですが、中村さんから迫力が伝わってきて、ジョン・ポールとして会話を楽しんでいました」と笑顔。

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 見どころについては、「血の表現など、目を覆いたくなるような、容赦のない表現になってますが、それが最後につながるフックとなっています。リアリティ――もしかしたらあるんじゃないか? こういう未来が来るんじゃないかという予感など、いろんなことを考えさせられる作品です」と締めくくった。

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 そして、自らスタジオを興して、再出発を果たした山本氏は、「(倒産して)ここで頑張って作りきれば、目立つなと思って作りました(笑)。(背中に『虐殺器官』と書かれたTシャツを着ており)いろいろ背負ってしまいました(笑)!」と倒産を経たことで、より気合が入ったコメントを寄せてくれた。

<映画『虐殺器官』公開情報>

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2017年2月3日(金)公開
原作:「虐殺器官」伊藤計劃(ハヤカワ文庫 JA)

【スタッフ】
監督:村瀬修功
キャラクター原案:redjuice
アニメーション制作:ジェノスタジオ

【キャスト】
クラヴィス・シェパード:中村悠一
ウィリアムズ:三上 哲
アレックス:梶 裕貴
リーランド:石川界人
ロックウェル:大塚明夫
ルツィア:小林沙苗
ジョン・ポール:櫻井孝宏

伊藤計劃プロジェクト公式サイト
http://project-itoh.com/

『虐殺器官』公式サイト
http://project-itoh.com/#/geno/top/

(C)2016 TIFF

《超!アニメディア編集部》
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