【今夜21時~】細田守「時をかける少女」放送!脚本は「国宝」奥寺佐渡子!主題歌よりも挿入歌が先に制作!? 主演・仲里依紗の思い出とは?【豆知識まとめ】 | 超!アニメディア

【今夜21時~】細田守「時をかける少女」放送!脚本は「国宝」奥寺佐渡子!主題歌よりも挿入歌が先に制作!? 主演・仲里依紗の思い出とは?【豆知識まとめ】

2025年11月28日(金)21時より、日本テレビ系「金曜ロードショー」にて『時をかける少女』が放送される。細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』の公開を記念し、4週連続で細田監督作品を放送する“細田守月間”となった11月4週目の作品だ。この記事ではその作品概…

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『時をかける少女』
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  • 『時をかける少女』紺野真琴(声:仲里依紗)
  • 細田守監督
  • 『時をかける少女』メインビジュアル
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  • 『時をかける少女』藤谷果穂(声:谷村美月)
  • 『時をかける少女』紺野美雪(声:関戸優希)
  • 『時をかける少女』芳山和子(声:原沙知絵)

2025年11月28日(金)21時より、日本テレビ系「金曜ロードショー」にて『時をかける少女』が放送される。細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』の公開を記念し、4週連続で細田監督作品を放送する“細田守月間”となった11月4週目の作品だ。

この記事ではその作品概要やあらすじとともに、知っておくと本作をより楽しめそうな豆知識も紹介する。



『時をかける少女』とは/タイムリープ能力を手にした女子高校生が、「人生のかけがえのない時間」の意味を見つけ出す―あらすじ紹介

公開当時の反響

“細田守月間”最終日として放送される『時をかける少女』は、細田守監督作品の原点とも言うべき、フリーランス転身後初の長編作品だ。原作は筒井康隆が1965年に発表したSF小説で、これまで沢山の映像作品が作られてきた。中でも1983年に公開された、原田知世主演で大林宣彦が監督した映画は大ヒットを記録し、今でも“青春映画の金字塔”として高い人気を誇る。本作はその大林版の約20年後、公開年の2006年を舞台としており、原作の主人公である芳山和子の姪・紺野真琴の物語が繰り広げられる。

本作は当初、ミニシアター並みの公開規模であり、13本のフィルムにより初週はわずか6館の小規模公開で始まった。だが、ネットの口コミなどの効果で連日立ち見が出るほどの人気となり、その後上映館は増え続け延べ100館以上に拡大する。
アニメ!アニメ!では、その公開当時、2006年7月15日の公開から間もなく一か月が過ぎようかという8月上旬に、急激に認知度を高め上映館を増やすその盛り上がりを取り上げていた。



最終的には40週間という、映画としては異例のロングラン上映を達成した。また作品の内容も高く評価されており、「日本アカデミー賞」の最優秀アニメーション作品賞に輝いたことをはじめ、国内外で数多く映画賞を受賞している。

『時をかける少女』メインビジュアル

あらすじ

高校2年生の夏。紺野真琴は医学部志望の津田功介、春に転校してきた間宮千昭という2人の同級生と、遊び友達として楽しく毎日を過ごしていた。そんなある日、真琴は故障した自転車で遭遇した踏切事故の瞬間、時間を跳躍する不思議な体験をする。
真琴が叔母の芳山和子に相談すると、それは「タイムリープ」といい、彼女は年ごろの少女に「よくあること」だと説く。真琴は手に入れたその力を、ツイてない日常のささいな不満や欲望の解消に進んで使い始めるようになった。

真琴に突然おとずれたバラ色の日々。ところが、タイムリープできる回数には限度があり、残りの回数がついに1回になった。しかも、千昭にタイムリープしているんじゃないかと指摘され動揺した真琴は、最後のタイムリープを使いきってしまう。
ところがそんな時、真琴の目の前を同級生の功介と藤谷果穂が乗った、ブレーキが故障した真琴の自転車が横切る。自転車が踏切に突入し、2人の体が宙に投げ出されてしまう。真琴が「止まれーー!!」と叫んだとき、時間が静止し――。

【豆知識1】邦画実写作品の歴代最高興収を22年ぶりに更新!『国宝』の奥寺佐渡子が脚本/スタッフについて

そんな本作の脚本は、先ごろ公開172日間で興行収入が173.7億円を突破し、『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003)の記録を塗り替え邦画実写作品の歴代最高興収を22年ぶりに更新したことが記憶に新しい、『国宝』(2025)の奥寺佐渡子が手掛けていることは、いま視聴するうえで改めて注目したい要素だろう。

本作を皮切りに『サマーウォーズ』(2009、脚本)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012、細田監督との共同脚本)、『バケモノの子』(2015、脚本協力)と細田監督とのタッグが続く奥寺だが、キャリアで初めてのアニメ作品への参加となったのが本作だった。細田作品をはじめとするアニメはもちろん、『国宝』や『八日目の蝉』(2011)などの実写まで、複雑に絡みあう人間関係や心のひだの部分にも光を当てる表現で様々な脚本賞の受賞歴を持つ奥寺の脚本の妙を、この機会に改めて堪能してみたい。

【豆知識2】先に制作されたのは主題歌「ガーネット」ではなく挿入歌「変わらないもの」!?/奥華子による楽曲について

また本作といえば、いずれも奥華子による楽曲である主題歌「ガーネット」、挿入歌「変わらないもの」ともに、作品を構成する重要なピースにして名曲と名高い。その舞台裏については2018年8月、当時の細田監督の最新作であった『未来のミライ』(2018)の公開を記念するイベント「細田守フィルムフェスティバル」内で行われた本作のミニライブ付き上映会で、奥自身が作品との出会いとともに楽曲の制作エピソードを話しており、アニメ!アニメ!でもレポートを載せている。



いわく、『時をかける少女』との出会いは「当時の担当プロデューサーが同作に参加していたこと」がきっかけとなったとのこと。そこから細田監督の手にCDがわたったことで、主題歌アーティストに起用されたそうだ。
また奥は、主題歌「ガーネット」は「映画を観終わった後で青空を見上げたくなる作品に」というリクエストのもとで制作された楽曲であったとも語り、最初に制作したのは物語のキーとなる千昭をイメージした楽曲だという挿入歌「変わらないもの」であったことも明かしている。本編はもちろん、視聴の際は奥による両曲にも存分に浸ってみたい。

【豆知識3】紺野真琴役を務めた俳優・仲里依紗は当時16歳!本作は「自分の声が好きになった」作品/キャストについて

そんな本作で主役の紺野真琴の声を演じているのは、俳優デビューを果たしたばかりで、公開当時16歳だった仲里依紗だ。本作での演技で一躍脚光を浴びた仲は、本作が前回「金曜ロードショー」で取り上げられた2022年7月1日の放送に際して、「大好きな『時をかける少女』が久しぶりに金曜ロードショーで放送されること、とても嬉しく思います。自分の声が好きになった思い出の作品です」とのコメントを寄せていた。



日常の些細な不満や欲求のために能力を使うようになるも、やがて「人生のかけがえのない時間」の意味を見つけ出していく姿がまぶしく、大切なことを思い出させてくれる主人公・真琴が魅力的なのは、仲の声による熱演もあってこそ。そのフレッシュな声色にも存分に耳を傾けたい。

なおキャストはこのほか、転校生・間宮千昭の声も前年デビューしたばかりの俳優である石田卓也が務めており、原作の主人公にして真琴の叔母・芳山和子の声は俳優・原沙知絵が演じた。津田功介役で板倉光隆、藤谷果穂役で谷村美月、紺野美雪役で関戸優希らも出演している。

『時かけ』は「まさに“原点”」細田監督からコメント到着/『果てしなきスカーレット』本編冒頭の初公開も

このたびの「金曜ロードショー」での放送にあたり、細田監督は「時空を超えた出会い、未来から来た人物に影響を受けて、未来を見つめる女性の話」「どちらの作品も、時空を超えた約束、それを交わした男女のお話し」と最新作『果てしなきスカーレット』との共通点を挙げたうえで、「『時をかける少女』は、『果てしなきスカーレット』につながる、まさに“原点”と言ってもいい作品ですので、ぜひお楽しみください!」とコメントしている。

<細田守監督、コメント全文掲載>

『時をかける少女』と『果てしなきスカーレット』には共通点があります。それは、時空を超えた出会い、未来から来た人物に影響を受けて、未来を見つめる女性の話である、ということです。
さらに、どちらの作品も、時空を超えた約束、それを交わした男女のお話しであり、その意味でも共通しています。
『時をかける少女』は、『果てしなきスカーレット』につながる、まさに“原点”と言ってもいい作品ですので、ぜひお楽しみください!

また今週も番組の後半で、公開中の『果てしなきスカーレット』から本編冒頭の7分8秒の初公開も行われる。ぜひ最後までお見逃しなく。

【予告1】『果てしなきスカーレット』<11月21日(金)公開>

日本テレビ系「金曜ロードショー」の“細田守月間”4週目の作品となる『時をかける少女』は、本日11月28日(金)21時より放送される。

【放送日時・作品情報】

今夜9時00分~11時9分 ※放送枠15分拡大
『時をかける少女』(2006)※本編ノーカット
◆監督:細田 守
◆原作:筒井康隆
◆脚本:奥寺佐渡子
◆キャラクターデザイン:貞本義行
◆作画監督:青山浩行、久保田誓、石浜真史
◆美術監督:山本二三
◆CG:ハヤシヒロミ(Spooky graphic)
◆色彩設計:鎌田千賀子
◆声の出演
紺野真琴:仲里依紗
間宮千昭:石田卓也
津田功介:板倉光隆
芳山和子:原沙知絵
藤谷果穂:谷村美月
早川友梨:垣内彩未
紺野美雪:関戸優希
真琴の父:桂歌若
真琴の母:安藤みどり



【今後の放送ラインナップ】

◆今夜9時『時をかける少女』※本編ノーカット
◆12月5日よる9時『ズートピア』※本編ノーカット
◆12月12日よる9時『ウィッシュ』※本編ノーカット

(C)2006 TK/FP

《仲瀬 コウタロウ》
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