『宇宙戦艦ヤマト』(1974年)放送時に連載され、未単行本化であった聖悠紀(ひじり ゆき)によるコミカライズ版が、同作の熱烈なファンである庵野秀明のプロデュースによりついに単行本化が決定した。
『宇宙戦艦ヤマト』のコミック版といえば、監督・設定デザインとしてアニメに関わった松本零士の作品がもっとも有名なところ。しかし当時は別の作家が別々の掲載誌でコミカライズを展開することが珍しくなく、『宇宙戦艦ヤマト』も複数のバージョンが存在する。
このたび50年の時を超えて初の単行本化を果たした“幻のコミカライズ”は、マンガ家「聖悠紀」(ひじり ゆき)さんによるもの。1974年から1975年にかけて「月刊テレビランド」で連載されたが、原稿が散逸していたこともあり一度も単行本化されていなかった。
それを今回、行方不明だった直筆原稿を収集。発見できなかった部分は漫画家・早瀬マサトが掲載誌から修復し、まさに劇中のヤマトの如く甦った。
その企画・プロデュースを手がけたのは、放送50周年記念「宇宙戦艦ヤマト 全記録展」でも企画・プロデュースを担当した庵野秀明。
コミカライズは本編5回+外伝1回の計6話を完全収録した形で出版され、さらに巻末には出版記念として庵野秀明と出渕裕による対談、「聖悠紀」の『宇宙戦艦ヤマト』未発表コミカライズ企画も収録。『宇宙戦艦ヤマト』の資料としても価値のある一冊となっている。
◆商品情報
聖悠紀『宇宙戦艦ヤマト』
定価:2200円
発売予定日:2025 年7 月28 日(月)
※7/19よりイベント連動での先行販売の予定あり
※電子書籍版も後日配信予定
漫画/聖悠紀
原案・構成/西崎義展
企画・プロデュース/庵野秀明
編集・発行/カラー
編集協力/アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)
協力/早瀬マサト
販売/グラウンドワークス

◆「聖悠紀」プロフィール
1949年生まれ。1971 年に漫画家としてデビュー。流麗な描線とキャラクターで人気を得て、代表作にはSFコミックの先駆けとなった「超人ロック」シリーズ(少年画報社・刊)がある。オリジナル作品に加え、テレビまんが作品のコミカライズも数多く執筆し、TV アニメ『ボルテス V』『闘将ダイモス』ではキャラクターデザインも担当している。惜しくも2022年に逝去されたが、その貢献が評価され、2024年に「超人ロック」に対し日本漫画家協会賞文部科学大臣賞、第44回日本SF大賞では功績賞が贈られている。


(C)東北新社/著作総監修 西崎彰司 ※西崎彰司氏の“ざき”は「山」に「竒」が正式表記。