マンガ『WIND BREAKER』(ウィンドブレイカー)が、『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』のタイトルで実写映画化され2025年12月に公開されることがわかった。『ブルーピリオド』の萩原健太郎が監督を務め、『ハケンアニメ!』の政池洋佑が脚本を手掛ける。発表に伴い、街を守る正義の不良の姿を切り取ったファーストルックと超特報映像もお披露目された。

『WIND BREAKER』は、2021年に「マガジンポケット」で連載が開始されたにいさとるによるマンガだ。ケンカだけを取り柄に孤独に生きてきた主人公・桜遥は、かつて不良の巣窟と恐れられた風鈴高校のてっぺんを獲るため街にやってくるも、その生徒たちは防風鈴=WIND BREAKERと呼ばれ、街を守る存在へと変貌を遂げていた。
桜は戸惑いながらも防風鈴の一員として、初めてできた仲間と街の命運を賭けて戦いに身を投じていくことになる。街を守る正義の不良というこれまでにない設定と、個性的で魅力あふれるキャラクター、不良マンガとして王道の物語展開が掛け合わさり、瞬く間に多くのファンを生み出してきた。
若い世代を中心に大きな反響を集め、連載開始の翌年には「全国書店員が選んだおすすめコミック2022」を受賞した。2024年には待望のTVアニメ化を果たして各配信サービスで視聴ランキング上位を席巻し、2025年4月期には早くもTVアニメ第2期が放送された。
連載開始からわずか4年間で、累計発行部数は800万部を突破する人気を博す。このたびの実写映画化は、先ごろ放送されたTVアニメ第2期最終話の中で初公開となった、超特報映像で発表された。
監督は『ブルーピリオド』や『サヨナラまでの30分』など新たな青春映画を生み出してきた萩原健太郎が務め、脚本は『ハケンアニメ!』で「日本アカデミー賞」の最優秀脚本賞を受賞した政池洋佑が手掛ける。
アクション映画としての魅力を担保しながら、孤独な主人公・桜遥という人間が仲間との関わりの中でどう変化していくか。アツい人間ドラマを生み出してきた2人のタッグで、映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』としてキャラクターたちに息吹を吹き込む。
撮影は、2025年2月から4月にかけて沖縄県でオールロケが敢行された。物語の中心地ともいえる防風鈴たちが守る<東風商店街>は、県や自治体、地元住民の方々からの最大級の協力を得て、実在の商店街を借りてのロケとなった。
映画用の店舗看板、外装・内装を1店舗ずつ装飾し、原作のアイコンとなる東風商店街のアーチや防風鈴の口上が描かれた看板などもゼロから建設するなど大規模なオープンセットが制作された。原作のエッセンスを踏襲しながら、映画の世界観が見事に作り出された。
加茂プロデューサーは「仲間たちの熱い友情が主人公・桜の抱える孤独や葛藤を打ち破ってゆく。『一人では乗り越えられない深い闇も、仲間となら壊すことができる』そんな胸を打つ原作の力強いメッセージを映画で届けたいという思いが出発点でした」と、今回の映像化の意図をコメントする。
萩原監督は「この映画は、“ヤンキー映画”という一見すると前時代的なジャンルへの挑戦状です。若く熱量高い俳優たちと、“当たり前”に疑問を持って、壊して、再構築した先にその答えがあると信じて撮影に挑みました」と撮影の手ごたえを語った。
発表に伴いお披露目されたファーストルックでは、東風商店街のストリートに押し寄せた獅子頭連の大群に相対する防風鈴の6人のバックショットが切り取られた。風が立ち、木の葉が舞う中、まさにいま始まろうとする戦いのはじまりが表現され、スケールが感じられる一枚だ。そして超特報映像は、ダイナミックで疾走感のあるアクションの数々と敵に向かおうと駆けだす桜の印象的なバックショットで締まる、期待高まる映像に仕上がっている。
本発表をうけ、ネット上では「ついに実写化ですか!これは楽しみです!」という声や、早々にキャスト予想する声がみられた。
実写映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』は、ワーナー・ブラザースの配給で2025年12月の公開が予定されている。今後のさらなる続報を楽しみに待ちたい。
<以下、コメント全文掲載>
監督:萩原健太郎
この映画は、“ヤンキー映画”という一見すると前時代的なジャンルへの挑戦状です。それは固定観念からの脱却とも言い換えられます。どんな理由であれ肯定できない暴力を通して、若者が前を向けるメッセージを届けられるか?若く熱量高い俳優たちと、“当たり前”に疑問を持って、壊して、再構築した先にその答えがあると信じて撮影に挑みました。ぜひ公開まで楽しみにお待ちください。
脚本:政池洋佑
「キャラクターの魅力、ひとつ残らず詰め込む」そう心に決めて、映画『WIND BREAKER』の脚本に取り組みました。
主人公の桜たちがぶつかり合い、叫び、戦い抜く姿を想像しながら、脚本打ちあわせを重ねて『全シーン見せ場』とも言える、圧倒的熱量の物語を紡げたと思います。そして、原作者のにい先生とのやり取りを経て、映画ならではのオリジナル展開も誕生しています!!! 大好きな萩原健太郎監督とのタッグで、原作が好きな人はもちろん、初めて触れる方にも刺さる、“てっぺん”を狙える全く新しい不良映画に仕上がりました! 公開までもう少々お待ちください!
プロデューサー:加茂義隆
仲間たちの熱い友情が主人公・桜の抱える孤独や葛藤を打ち破ってゆく。そんな痛快な展開に心を動かされ、本作の実写映画化を企画いたしました。
桜と同じように、誰もが一度は孤独を感じたことがあると思います。「一人では乗り越えられない深い闇も、仲間となら壊すことができる」そんな胸を打つ原作の力強いメッセージを映画で届けたいという思いが出発点でした。
企画当初より、原作のにいさとる先生をはじめ、萩原健太郎監督、脚本家の政池洋佑さんといった才能あふれるクリエイターの皆様とともに、映画『WIND BREAKER』を観客の皆様に楽しんでいただけるよう心をひとつに取り組んでまいりました。実写ならではの迫力あるアクションと心震わせる熱い友情ストーリーが融合した、この冬一番のエンターテイメント作品に仕上がっています。ぜひご期待ください。
『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』
公開日:2025年 12月公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)にいさとる/講談社(C)2025「WIND BREAKER」製作委員会
(C)にいさとる/講談社