気鋭のアニメーション監督・夏目真悟の待望の最新作として、初のオリジナル劇場アニメ『ghost(仮題)』が制作され、2027年に公開されることがわかった。アニメーション制作はマッドハウス、キャラクター原案はマンガ家のオノ・ナツメが担当する。発表に伴い、制作決定ビジュアルもお披露目された。
夏目真悟は、『スペース☆ダンディ』でTVシリーズ初監督を務めて以降、『ワンパンマン』、『ACCA13区監察課』、『Sonny Boy』、『四畳半タイムマシンブルース』など原作・オリジナル問わず数多くのアニメ作品の監督を務めてきた。初のオリジナルTVアニメ『Sonny Boy』では独自の作家性を発揮し、唯一無二のアニメーション表現が大きな話題を呼んだ。
その評価は日本にとどまらず、『Sonny Boy』は世界最大級のアニメ映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭」においてテレビ部門コンペティション部門にノミネートされた。本作『ghost(仮題)』で、満を持してオリジナル長編劇場アニメデビューを果たすことになる。

『ghost(仮題)』では、アニメーション制作は今敏監督の『千年女優』『パプリカ』や細田守監督『サマーウォーズ』など今なお愛され続ける名作を多く世に生み出し、長らく夏目監督ともタッグを組んできたアニメーションスタジオのマッドハウスが担当する。さらに、キャラクター原案はマンガ家のオノ・ナツメ、キャラクターデザインは久貝典史が手掛ける。TVアニメ『ACCA13区監察課』に引き続いてのチームとなり、強力なスタッフ陣が結集し鋭意制作中だそうだ。
発表に伴いお披露目された制作決定ビジュアルは、謎めいた少女ニケがガラスの剣を構え、真っ直ぐな瞳でこちらを見据えるもの。背景には星空と極彩色のフラワーが見られ、物語のはじまりを予感させる。
夏目監督は本作において「虚構とも言えるアニメーションで、今の時代性を汲んだ、リアリティを追求した作品を目指したい」と語る。誰しもの心の中にいる“ゴースト”。それは、言葉にならない、でもちゃんとここにある本物の気持ちのことを指す。“星空”を守るために世界の不条理に反抗する少女ニケの孤独と勇敢さ、他者との関わりによる心の機微を叙情的に描き出す、挑戦的な作品となるようだ。

『ghost(仮題)』は現在、2027年の劇場公開に向け、本作に共鳴したクリエイターたちと共に制作中だ。フランスにて現在開催中の世界最大級のアニメ映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭」に併設された見本市MIFAでは、初日6月10日より制作決定ビジュアルのポスター掲出や、作品ピッチセッションも行われる予定としている。世界が期待を寄せる本作の続報に引き続き注目だ。
オリジナル劇場長編アニメーション『ghost(仮題)』
■2027年公開予定
■STAFF
原作:夏目真悟、鈴木智尋、バンダイナムコフィルムワークス、マッドハウス
監督・脚本:夏目真悟
キャラクター原案:オノ・ナツメ
キャラクターデザイン:久貝典史
アニメーション制作:マッドハウス
(C)ghost production committee