『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』が、2024年2月16日に公開される。アニメシリーズ第1期11話での出会いから、数々の合同合宿を経て遂に因縁の対決を迎える烏野高校と音駒高校の試合、通称“ゴミ捨て場の決戦”を描く本作。この記事では来る劇場公開に備え、音駒高校メンバーについて名場面を振り返りつつ紹介する。
烏野高校バレー部の顧問・武田一鉄の働きかけにより実現したGW最終日の烏野高校と音駒高校の練習試合。両校の因縁は、烏野高校バレー部の烏養元監督と、音駒高校バレー部の猫又監督が中学二年生の頃までさかのぼる。
数々の練習試合を重ねながらも、公式戦では一度も交わることのなかった両校。時がたち、両校監督は引退し、バトンは次の世代へと託された。“落ちた強豪 飛べない烏”とまで呼ばれた未知の古豪・烏野高校。それに対して、音駒は徹底した守備力で安定したプレーを見せるも、全国の舞台で戦い抜くには決定力に欠けていた。しかし日向翔陽と孤爪研磨の出会いが、そんな両校の運命を大きく変えていく。
激戦の末、両校は春高バレー二回戦を制し、ついに受け継がれた因縁に決着をつける時が訪れた。友達であり、攻略対象であり、互いが互いの良き好敵手（ライバル）。常に自分より大きな敵に食らいつき、成長してきたネコとカラスによる“もう一回が無い試合”がついに開幕する。約束の地、春高バレー全国大会男子三回戦で、最高の勝負を約束した両校による“ゴミ捨て場の決戦”が始まる。
本作の主人公とも言える孤爪研磨は、インドア派でスポーツマンとは思えないほど細く、体力もないが、生来の負けず嫌いな性格と頭脳を生かして試合を組み立てる音駒のゲームメイカーだ。キャプテンの黒尾には「音駒の“背骨”で“脳”で“心臓”」と評価されるほど、チームには欠かせない存在である。
GWに行われた烏野での合宿に向かう際に迷子になり、ロードワーク中の日向と出会った。研磨にとって日向は友達であり、ライバルであり、攻略対象だ。バレーボールに対する思い入れは特段無く、黒尾に勧められる形で始めた。そんな研磨に、日向は「次は絶対必死にさせて、『別に』以外のこと言わせるからな!!」と宣言する。“ゴミ捨て場の決戦”で、日向は研磨に新たな感情を湧き出させることはできるのだろうか。
そんな研磨にバレーボールを勧めた張本人である黒尾鉄朗は胡散臭く見られがちだが、合同夏合宿の自主練習では他校にも関わらず月島や日向に指導をするなど、面倒見が良く後輩への指導にも熱心だ。煽り上手で人の感情に聡く、プレーも極めて冷静に行う。また、音駒高校バレー部監督の猫又には何かと恩義を感じており、“ゴミ捨て場の決戦”を一つの目標とするような情に厚い一面も見せる。
“護りの音駒”におけるエースとなるのが夜久衛輔だ。春の高校バレー東京都代表決定戦では、最後の一枠をかけた戸美学園との試合中にケガをしてしまった。一年間一度も大きな怪我や病気をしてこなかったにもかかわらず、大事な局面で怪我をしてしまった自分に対し、いらだちと焦りを見せる夜久の表情に胸を締め付けられた視聴者も多いのではないだろうか。
灰羽リエーフはロシア人とのハーフで、実力は素人同然ながらも生まれ持ったセンスと恵まれた体格を武器に、音駒の戦力となった。春高バレー東京都代表決定戦では、“護りの音駒”における核・夜久のケガにより、夜久の実力に甘えていた自分、そして“チームワーク”の本質に気づき、見事ブロック＆レシーブを完成させた。
海信之は常に仏のような笑みを浮かべ、黒尾、夜久と共にチームを支える頼もしい音駒の三年生だ。入学当初は黒尾と夜久の間に挟まれ困った表情を浮かべる姿も見られたが、三人の目標は変わらず“全国制覇”。春の高校バレー東京都代表決定戦の第一試合、梟谷との試合では、木兎の強烈なサーブですら顔色一つ変えずに拾う“護りの音駒”に相応しい選手へと成長を遂げた。
山本猛虎は、春高バレー行き残り一枚の切符をかけた戸美学園との試合では熱くなりやすい性格を相手に利用され、煽りを真に受けてしまった。その結果、審判からは白い目で見られてしまう。サーブでも徹底的にマークされる猛虎だったが、“根性の使い手”として粘り強さを見せ、自分で拾い、自分で攻撃してみせた。守備ができてこその“護りの音駒”。次期エースとしての意地を見せたしびれるシーンだった。
福永招平は研磨、猛虎と同じ二年生だ。何かと正反対な二人の間でさぞ大変なことも多いかと思いきや、本人が気にしているそぶりはあまりなさそう。一年次の回想シーンでは、根性でなんでも済ませようとする猛虎と、それが理解できない研磨の間で勃発したケンカに、水をぶっかけて止めるというアグレッシブな一面も併せ持っていた。
ＧＷ最終日、練習試合で初めて試合をした日向と研磨たち。日向と影山の“鬼と金棒コンビ”に驚く音駒チームだったが、音駒で一番すばしっこい犬岡走が、常に日向を追いかけるという作戦を打ち出した。頭を使うのは苦手だが、長身を生かし一つのことを徹底してやることに長けている犬岡は、1セットを通して見事、日向と影山の変人速攻を止めてみせた。
芝山優生は春の高校バレー東京都代表決定戦において、音駒の守護神・夜久のケガにより急遽試合に出ることになった。芝山の実力は夜久お墨付きのものであったが、 “護りの音駒”におけるエース・夜久の怪我に、チーム全体には緊張が走っている。試合の中で、大きすぎる先輩の背中に甘えていた自分を顧み、リエーフと連携した見事なブロック＆レシーブを作り上げ、チームを勝利に導いた。
春の高校バレー男子二回戦、“Aパスに甘やかされたセッター”に的を絞り、コート内で研磨を走らせ、体力を消耗させる作戦に出た早流川工業。手白球彦はバテてきた研磨と変われるようベンチ入りしたが、早流川工業戦では音駒が2-1で勝利し未だ大きな出番はなし。“ゴミ捨て場の決戦”での活躍に注目となりそうだ。
こういったメンバーを束ねる音駒高校バレー部コーチの直井学は、烏野高校バレー部コーチの烏養繋心とは高校時代、それぞれ音駒、烏野で練習試合を重ねた好敵手だった。学生時代はメンバー入りを果たせなかった二人だったが、「ヘタクソはヘタクソの気持ちも なんで出来ないのかも良くわかる」と語り、今は母校でコーチをしている。“ゴミ捨て場の決戦”を楽しみにしている一人だ。
音駒高校バレー部監督の猫又育史は、以前烏野で監督を務めていた烏養一繋と中学時代からのライバルである。強面な監督ぞろいの中でも温和な性格で、酒好きな一面も見せる。合宿では夜な夜な監督、コーチたちと飲み明かしているとか。守備最重視、セッターは頭脳やセンス重視のスタイルにより保たれてきた音駒クオリティ。“ゴミ捨て場の決戦”を制すのは、はたして猫か、それとも烏か。
あわせて、ファン待望の研磨と黒尾の幼少期の様子を捉えたカットを含む、新たな場面写真３点も公開された。二人の出会い、そして研磨とバレーボールの出会いも描かれる本作。まだ子猫なかわいい二人の幼少期に、本編への期待も高まるばかりだ。
また円陣を組む音駒の面々のカットからは、待ちに待った「もう一回が無い試合」をチーム全員が心から楽しんでいることが伝わってくる。その中でただ一人、研磨だけはいつも通り冷静に見えるが、はたして。そしてもう一枚、研磨＆黒尾の幼馴染コンビによる連係プレーを想像させる、必死の形相の二人のカットも見ることができる。激戦が予想される「ゴミ捨て場の決戦」の勝敗やいかに。
『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』は、2024年2月16日に公開される。“因縁の戦い”についに決着をつける時までもう間もなく。全力で楽しむべく、アニメ・マンガを振り返り、万全の状態で“もう一回が無い試合”を迎えたい。
『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』
◆原作：「ハイキュー!!」古舘春一（集英社 ジャンプ コミックス刊）
◆監督・脚本：満仲勧
◆キャスト：
村瀬 歩 石川界人 日野 聡 入野自由 林 勇
細谷佳正 岡本信彦 内山昂輝 斉藤壮馬 増田俊樹
名塚佳織 諸星すみれ 神谷浩史 江川央生
梶 裕貴 中村悠一 立花慎之介 石井マーク ほか
◆公開：2月16日（金）全国公開
◆主題歌：SPYAIR「オレンジ」
◆アニメーション制作：Production I.G
◆配給：東宝
（C）2024「ハイキュー!!」製作委員会（C）古舘春一／集英社
