MC後には、ほろ苦い恋の焦燥感を歌った「溶けるみたい」、そして「溶けるみたい」の後日譚となる楽曲「揺れていたい」を続けて歌唱。歌だけでなく、表情でも歌詞の主人公の揺れる心情を表現した。ライブ中盤から後半にかけては、エレクトリックサウンドと諏訪さんのボーカルの調和が癖になる「マカロンラブ」や「Donut Ring World」、サビなどの高音パートが印象的な「ショコラ フレーズ」、ロックナンバーで激しい楽曲ながらも、心地よい歌声を響かせた「Strawberry Egoist」、ミニアルバム『Color me PURPLE』に収録されており、等身大の女子高生を想像しながらレコーディングしたという「Morning glow」を披露。間に挟さまれたMCでは、「Strawberry Egoist」で会場がペンライトの赤い光で染まった様子について、「あの曲は赤色なんだ!」とポツリ。その言葉から、精一杯のパフォーマンスをしながらも、お客さんの反応やライブそのものを純粋に楽しんでいる、という気持ちがひしひしと伝わってきた。
様々な想いが詰まった「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」。本人にとっても待望のお客さんがいる前でのライブではあったが、ここがゴールではない。月並みな言葉となってしまうが、きっとここは、「通過点」。初めてソロアーティストとしてステージに立った諏訪さんは、どんな景色を見て、何を感じたのか。それが今後の活動にどのような影響を及ぼすのか。「歌詞の物語に登場する主人公を想像しながら歌う」諏訪ななかの音楽の物語は、まだ始まったばかり。
取材・執筆:M.TOKU 撮影:中原幸
「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」昼の部セットリスト M1.Wonderland!! M2.So Sweet M3.ポップコーンの雲 M4.溶けるみたい M5.揺れていたい M6.マカロンラブ M7.ショコラ フレーズ M8.Strawberry Egoist M9.Donut Ring World M10.Morning glow M11.Storytelling