声優・諏訪ななかが紡ぐ歌の物語――「1st LIVE ~My prologue~」【レポート】 | 超!アニメディア

声優・諏訪ななかが紡ぐ歌の物語――「1st LIVE ~My prologue~」【レポート】

声優の諏訪ななかさんによるライブイベント「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」が、2020年11月22日(日)にLINE CUBE SHIBUYAにて開催された。本稿では、昼の部についてレポートする。

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「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」
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 声優の諏訪ななかさんによるライブイベント「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」が、2020年11月22日(日)にLINE CUBE SHIBUYAにて開催された。本稿では、昼の部についてレポートする。

「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」

 諏訪さんがソロのアーティストとして舞台に立つのは、本ライブが初。しかし、本来は3月に行われるアルバム発売記念イベント「So Sweet Party」が彼女にとって最初のステージとなる予定だった。「So Sweet Party」は、新型コロナウイルスの日本国内での感染拡大状況を踏まえ、6月に延期。しかしながら、感染拡大防止に向けた各所の基本方針の趣旨を鑑み、最終的には、開催中止の判断がなされた。

 それ故に、本人はもちろん、スタッフ、そして駆け付けた方々も、本ライブへの想いは、一入だっただろう。行政機関の定めるガイドラインに基づき、会場収容人数の50%以下の定員かつ、感染症対策を徹底した上で行われた会場で、ライブ開始前に運営スタッフがアナウンスする。

「神奈川県民ホールでのライブは中止となりました。だからこそ、意味のある待望のイベントです」。

 その言葉に、会場中から拍手が送られた。歓声はなくとも、会場にいる人々の想いは同じ。誰も示し合わせていないにも関わらず、一斉に鳴り響いた拍手の音が、それを物語っていた。

 そんな想いが溢れるなか、ライブがスタート。おとぎ話の世界をイメージしたかのようなステージを、紫のスポットライトが照らす。その後、ステージ後方に設置されたカーテンから登場したのは、諏訪ななかさん。歌唱したのは、「Wonderland!!」だ。本曲は、1stアルバム『So Sweet Dolce』に収録された多くの楽曲を手掛ける、松坂康司氏による一曲。様々な音楽的な仕掛けを楽しめる組曲のような楽曲で、彼女の歌の世界観をオーディエンスに示した。

 立て続けに1stアルバムのリードトラック「So Sweet」、軽快なバンドサウンドでライブ映えもする「ポップコーンの雲」を披露した後は、ソロアーティストとして、初めてのMCを行う。少しソワソワした様子を見せながらも、聞いていると心が穏やかになるトーンの声と喋り方で、会場に癒しを届けた。

「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」

 MC後には、ほろ苦い恋の焦燥感を歌った「溶けるみたい」、そして「溶けるみたい」の後日譚となる楽曲「揺れていたい」を続けて歌唱。歌だけでなく、表情でも歌詞の主人公の揺れる心情を表現した。ライブ中盤から後半にかけては、エレクトリックサウンドと諏訪さんのボーカルの調和が癖になる「マカロンラブ」や「Donut Ring World」、サビなどの高音パートが印象的な「ショコラ フレーズ」、ロックナンバーで激しい楽曲ながらも、心地よい歌声を響かせた「Strawberry Egoist」、ミニアルバム『Color me PURPLE』に収録されており、等身大の女子高生を想像しながらレコーディングしたという「Morning glow」を披露。間に挟さまれたMCでは、「Strawberry Egoist」で会場がペンライトの赤い光で染まった様子について、「あの曲は赤色なんだ!」とポツリ。その言葉から、精一杯のパフォーマンスをしながらも、お客さんの反応やライブそのものを純粋に楽しんでいる、という気持ちがひしひしと伝わってきた。

「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」

 ライブ本編のラストナンバーは「Storytelling」。「みんながくれたこの景色を胸に歌います」と、この日一番の力強い言葉と共に、ミディアムバラードを凛々しく歌いあげた。

 拍手のアンコールが鳴り響くなか、諏訪さんが再びステージに姿を現す。アンコール曲に選ばれたのは、ライブのタイトルにもなっている「My Prologue」、そして、耳に残るキャッチ―なメロディが心地よい「Lilac」。最後まで丁寧に、駆け付けた方々へ楽曲を届ける。そして、「楽しかったと思ったら、今日来れなかった人にも楽しかったよと伝えてください」という優しくも彼女らしい言葉と、「今日は大切な一日になりました」という素直な感想で、初となるライブを締めくくった。

 様々な想いが詰まった「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」。本人にとっても待望のお客さんがいる前でのライブではあったが、ここがゴールではない。月並みな言葉となってしまうが、きっとここは、「通過点」。初めてソロアーティストとしてステージに立った諏訪さんは、どんな景色を見て、何を感じたのか。それが今後の活動にどのような影響を及ぼすのか。「歌詞の物語に登場する主人公を想像しながら歌う」諏訪ななかの音楽の物語は、まだ始まったばかり。

「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」

取材・執筆:M.TOKU
撮影:中原幸

「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」昼の部セットリスト
M1.Wonderland!!
M2.So Sweet
M3.ポップコーンの雲
M4.溶けるみたい
M5.揺れていたい
M6.マカロンラブ
M7.ショコラ フレーズ
M8.Strawberry Egoist
M9.Donut Ring World
M10.Morning glow
M11.Storytelling

EN1.My Prologue
EN2.Lilac
《M.TOKU》
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