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――2020年5月に1stアルバム「So Sweet Dolce」を引っ提げてデビューしましたが、ここまでのアーティスト活動はいかがでしたか?
デビューしたものの、まだお客さんの前で歌ったことがないので、実感がそこまで湧いてないというのが正直な気持ちです。
ーー7月に開催予定だった「So Sweet Party」は新型コロナウイルスの影響で中止。それから、まだライブができていないですもんね……。
そうなんです。レコーディングなどはしていますが、ライブをしてからが本当の意味でのスタートだと思っているので、早くお客さんの前で歌いたいですね。
――ライブの中止も発表された外出自粛期間、諏訪さんはどういう日々を過ごされてましたか?
それまでは外に出ることが多かったので、ほぼずっと家にいるのが久しぶりで新鮮でした。毎日が夏休み状態でしたね(笑)。
――何か新しいことは始めましたか?
自炊を本格的に始めました。色々な料理を満遍なく作っていましたね。
――私も自炊を始めました。
この期間に始めた方、多いですよね!
――私の周りでも始めた人は多かったです! 音楽関連では、自宅で何かトレーニングなどされていましたか?
毎日歌っていないと感覚を忘れちゃうと思ったので、色々な曲を歌っていました。私、『名探偵コナン』がすごく好きで毎日見ているんです。だから、オープニング・エンディングに併せて毎回歌うようにしていました(笑)。
――なるほど(笑)。
もちろんボイストレーニングもしていましたが、歌わない日を作らないことを意識していましたね。
――そんな日々を経て、この度ミニアルバム「Color me PURPLE」がリリースされます。ミニアルバムのテーマは「紫」。これは諏訪さんがお好きなカラーですよね。
そうです。好きなカラーのひとつです。
――「紫」が好きだと思った瞬間は覚えていますか?
具体的にいつ頃かというのは覚えていませんが、とにかく昔から好きだったんですよ。小さい頃は『おジャ魔女どれみ』のおんぷちゃんが好きで、おんぷちゃんが着ている「紫」の衣装などを買ってもらったこともあります。そういうのが相まって好きになったのかも。成人の時に着た振り袖も「紫」でした。
――そうなんですね! その「紫」を今回のミニアルバムのテーマにした理由は?
元々は音楽プロデューサーさんから「ミニアルバムのテーマ、『ピンク』はどうですか?」とご提案してもらっていたんです。ただ、「ピンク」は他の方もテーマとして取り上げていることが多い気がしたので、「より自分らしさを出すには『紫』のほうがいいかもしれません」と提案をしました。
――そうしてテーマが決まっていったんですね。では、収録される5曲について教えてください。まずはリード曲「Lilac」について。こちらは、1stアルバムの楽曲も手掛けられた松坂康司さんが作曲を担当されています。
この曲を聞くまでは他の曲がリード曲になる予定だったんです。ただ、最終的にどっちがいいか選ぶときに、結局松坂さんが勝ってしまいました(笑)。デビューアルバムでもお世話になっているので、より私らしさが出ていて、ミニアルバムのリード曲にピッタリだと思います。
――曲を聞いたときの印象についても教えてください。
すごくキラキラしていて可愛い王道の曲。それでいて、耳に残るキャッチ―なメロディーが印象的で、素敵な楽曲だと思いました。
――「紫」のライラックの花言葉は「恋の芽生え」や「初恋」。歌詞にもそういうニュアンスが盛り込まれていると感じました。諏訪さんのなかでお気に入りのフレーズはありますか?
2番Aメロの「ウサギの耳になった 恋をして 君の声が遠くにいても聞こえるんだ」というフレーズです。日常の中でも、このフレーズがふと降ってくるくらい耳に残っていますね。
――ウサギは好き?
好きです! でも、作詞をしてくださった大西(洋平)さんとは「はじめまして」なので、私の好みはきっと考慮してないと思いますが(笑)。
――深読みし過ぎました(笑)。レコーディングはいかがでしたか?
歌詞の世界感……と言いますか、この曲の主人公に寄り添いながら歌いました。
――なるほど。1stアルバムのときも含めて、諏訪さんは歌ううえで物語を大切にされている?
どの曲においても、その歌詞の物語に登場する主人公を想像しながら歌っています。
――それはお芝居や物語が好きだからこその発想かもしれないですね。
そうですね! 私は声優なので、「歌の力」よりも物語や世界観で魅せていく方が得意なのかな、と個人的には思っています。
――では、「Lilac」の主人公はどういう人物?
この曲の主人公は王道ヒロインかな。おとぎ話に出てくるようなヒロインが現代にきて……というイメージです。
――歌詞から、まさにそういう主人公像が思い浮かびました。付属のBlu-rayには本曲のMVも収録されていますね。
おとぎ話のような世界観のMVに仕上がっています。逆さになって撮影するシーンもあったんですよ。グリーンバックで撮影したので、合成した映像が最終的にどうなっているのか、自分でもワクワクしています。
――個人名義でのMVの収録は慣れましたか?
まだ慣れてはいませんが、1stアルバムの時と同じ監督さんに撮っていただいたので、前回よりかはリラックスして撮影できたと思います!
――続いて、「Morning glow」について。この曲はどのような楽曲に仕上がりましたか?
「Morning glow」は朝焼けをイメージしている曲です。1番の歌詞は、放課後を思い出していると、夜明けから朝になっていた、という情景を歌っています。
――ということは、主人公の年齢は学生。
そうですね。取り留めもない会話を楽しむ、等身大の女子高生を想像しながら歌いました。
――レコーディングはいかがでしたか?
デモを聞いたときからスッと頭に入ってくる爽やかな楽曲だったので、歌いやすかったです。今回のミニアルバムのなかではこの曲を最初に収録したので、「ここからアルバムを作るぞ!」と意気込んで臨んだ曲でもありますね。
――そんなキラキラな楽曲に対して、「Poison Girl」はロック調で歌詞の言葉も強めという印象を受けました。
「Poison Girl」は情熱的でガンガン攻めている曲です。「Morning glow」と同じタイミングでミニアルバムに収録することが決まったのですが、軽やかでキラキラな楽曲に対して、ロック調の強い曲が収録されたことで、ミニアルバムのアクセントになった気がします。
――この曲の「紫」要素はやはり「Poison」の部分?
そうですね。毒ってどことなく「紫」のイメージがないですか?
――ゲームなどでも毒は「紫色」で表示されることが多いですもんね。
そうなんです。「紫」って毒々しさも感じる色なので、面白いですよね。
――歌声も他の楽曲とは少し違うと感じました。
「声を変えている」というよりも、「曲のイメージに合わせた声を出す」という感覚に近いかも。
――主人公になりきって歌っている?
そうですね!
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ミニアルバム「Color me PURPLE」通常盤
――素敵です。ミニアルバムに収録されている「揺れていたい」は掛け声が入っているなど、ライブ映えしそうな一曲ですね。
この曲は1stアルバムに収録されていた「溶けるみたい」のアフターストーリーになっています。「溶けるみたい」では、「恋が始まりそう。好きかもしれない」と思っていた主人公が、「揺れていたい」ではもう「メールがくるのかな、こないのかな」とヤキモキするようにまでなりました。主人公の恋心が段々と成長していっています(笑)。
――それなら、さらなる続編も期待できそうですね!
はい! まだ成就はしてないので。
――そんな楽曲を歌う上で、意識された点はありますか?
メロディーが軽やかで弾む感じなので、雨の日でも長靴でぴょんぴょん跳ねている主人公を想像しながら歌いました。
――この曲の主人公は年齢的にはちょっと幼め?
他の曲もそうですが、学生が主人公の場合が多いかもしれません。
――ご自身としても、学生の主人公はイメージしやすい?
何といっても、少女マンガが好きなので(笑)。常に学生の気持ちで生きています。
――そう言われると、これまでお話を聞いてきた主人公も確かに少女マンガに出てきそうな設定でした。
ですよね(笑)?
――ルーツが分かりました(笑)。続く「Merlot Tears」も「Lilac」同様に、松坂さんが作曲された曲です。
「Lilac」とは違う方向性で松坂さんにおまかせで作ってもらったので、どういう曲がくるのか全然予想ができなかったんです。そしたら、これまでとは違う大人な雰囲気漂う楽曲がきたので「こうきたか!」と驚きました。
――ということは、主人公も少し大人な人のイメージ?
ですね。お酒を飲めるような年齢の主人公がバーにいる、というイメージで歌いました。ピアノの音が入っているので、余計にバーを感じます。
――1stアルバム、そして今回のミニアルバムのリリースで、持ち曲もどんどんと増えています。次はどのような曲を歌いたいですか?
うーん……。これまでも色々なパターンに手を出しているので、「次はどういう曲を歌おうかなぁ?」という感じです。
――逆にどういう曲が歌えるか楽しみ?
そうですね!
――11月22日にはライブイベント「諏訪ななか 1st LIVE ~My prologue~」が、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で実施されますね。
お客さんの前で歌うのは初めてなので、アーティストとして私がステージに立った時にどういう反応をしていただけるのか、また私自身がどういう感情になるのかを早く知りたいですね。
――ライブをすることで歌いたい曲の方向性が見つかるかもしれません。
どの曲をみんなが喜んでくれるか掴めていないところがあるので、ライブの盛り上がりを体感すれば、次歌う曲の方向性も見つかるかもしれません。
――今後、アーティストとして挑戦してみたいことはありますか?
いつかはコンセプチュアルなライブをやってみたいですね。あとは、自分が主役のアニメのタイアップ曲を歌いたいです。作品への想いも乗せて歌ってみたいですね。
――芝居への想いも強い諏訪さんにとって、いま「声優」と「アーティスト」はどのようなものですか?
声優はずっと目指してきた夢です。だから、これからも声優での活動を軸に置き、その中で世界観を広げるという意味で、アーティスト活動をしていきたいですね。
――だからこそ、歌でも物語を大切にしたい。
それが、私にとってのアーティスト活動かな、と思っています。
――最後に、ミニアルバムをリリースするにあたって、読者の方にメッセージをお願いします。
色々な楽曲が揃っていますが、共通して「紫」というテーマがあります。「紫」の中でも色々な表現があることを、この5曲で感じてもらえたら嬉しいです!
取材・執筆=M.TOKU
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ミニアルバム「Color me PURPLE」パープルエディション【画像クリックでフォトギャラリーへ】
プロフィール
諏訪ななか【すわ・ななか】11月2日生まれ。埼玉県出身。アミュレート所属。主な出演は『ラブライブ!サンシャイン!!』松浦果南役、『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』ユイ役、『グリザイア クロノスリベリオン』漆葉小宵役 ほか。
ミニアルバム「Color me PURPLE」リリース情報
発売日:2020年11月4日(水)
【通常盤】
仕様:CD+Blu-ray
価格:3,000円(税別)
●CD収録内容
1.Morning glow
2.Poison Girl
3.揺れていたい
4.Merlot Tears
5.Lilac
●Blu-ray収録内容
・「Lilac」Music Video
・メイキング映像
【パープルエディション】
仕様:CD2枚組+オリジナルスマホケース+オリジナルパズル+豪華BOX仕様
価格:1万7,000円(税別)
※数量限定生産。コロムビアミュージックショップ限定商品
●パープルエディションCD DISC-1
1.Morning glow
2.Poison Girl
3.揺れていたい
4.Merlot Tears
5.Lilac
●パープルエディションCD DISC-2
1.Morning glow(Instrumental)
2.Poison Girl(Instrumental)
3.揺れていたい(Instrumental)
4.Merlot Tears(Instrumental)
5.Lilac(Instrumental)
1st Album『So Sweet Dolce』全曲Instrumental
1.So Sweet(Instrumental)
2.Donut Ring World(Instrumental)
3.マカロンラブ(Instrumental)
4.My Prologue(Instrumental)
5.ショコラ フレーズ(Instrumental)
6.Strawberry Egoist(Instrumental)
7.ポップコーンの雲(Instrumental)
8.溶けるみたい(Instrumental)
9.Wonderland!!(Instrumental)
10.Storytelling(Instrumental)