2019年11月8日より劇場公開した『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』。口コミを中心に話題を呼び、2020年1月5日までに観客動員数100万人、興行収入13億円を突破するなど、根強い人気を誇っている。超!アニメディアではまんきゅう監督にインタビュー。改めて、映画化の経緯などについてお話をうかがった。
ーー映画化の経緯を教えてください。
約3年前に「すみっコぐらし」映画化の話が持ち上がりました。最初の企画は45分作品で、すみっコより小さなオリジナルキャラクターが登場する内容でした。約1年後の期間を経て、今の形で制作が始まったのは2018年です。今作の企画会議で僕が提案したのは「ファンに喜んでもらうために絵本をそのままアニメーションにすること」。動きの幅をつけたかったので、3DCG映像と2Dアニメ制作ソフトで制作した疑似CG映像の2種類を使っています。
ーー原作のサンエックス側から映像化にあたっての注意点などはあったのですか?
一番言われたのは「キャラクターをしゃべらせない、声をつけない」でした。キャラクターのイメージを崩さない形で声をつける提案をしたのですが、原作側の強い想いでセリフはつけないことになりました。ただ、ナレーションと文字や吹き出しのなかでイメージを表現するのはOKだったので、それらを駆使してキャラクターの感情を表現することにしました。今となっては、声をつけなくても、すみっコたちの感情表現は十分できたと思います。
ーーおすすめエピソードは?
個人的には「赤ずきん」のエピソードが好きです。すごいコメディーなんですよね。赤ずきん役のとんかつは物事をよく理解できていなくて、みんなが理解しても、ひとりだけ反応が遅かったりします。ワンテンポ遅いかたちでモーションをつけているので、そういうところも注意して観てもらえるとうれしいです。
―—最後に超!アニメディア読者にメッセージをお願いします。
まだ本作をご覧になっていない方も多いかと思いますので、よろしければ、ぜひぜひ劇場へ足を運んで、泣けるかどうか、試してみてはいかがでしょうか(笑)。僕もまだ劇場へは行けていないので、こっそり行って、お子さんたちの反応を見たいです。
なお、2020年1月10日に発売となる「アニメディア2月号」でも、まんきゅう監督のインタビューを掲載!
プロフィール
まんきゅう……手がけた主な作品は「伝染るんです。」「ガンダムさん」「ぷちます!」「北斗の拳イチゴ味」「磯部磯兵衛物語」「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」監督ほか。
『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』概要
大ひっと上映中
【映画スタッフ情報】
ナレーション:井ノ原快彦、本上まなみ
主題歌:原田知世「冬のこもりうた」(Universal Music)
原作:サンエックス
監督:まんきゅう
脚本:角田貴志
ヨーロッパ企画
美術監督:日野香諸里
アニメーション制作:ファンワークス
配給:アスミック・エース
【あらすじ】
ある日すみっコたちは、お気に入りのおみせ「喫茶すみっコ」の地下室で、古くなった一冊のとびだす絵本をみつける。絵本を眺めていると、突然しかけが動き出し、絵本に吸い込まれてしまうすみっコたち。絵本の世界で出会ったのは、どこからきたのか、自分がだれなのかもわからない、ひとりぼっちのひよこ・・・?「このコのおうちをさがそう!」新しいなかまのために、すみっコたちはひとはだ脱ぐことに。絵本の世界をめぐる旅の、はじまりはじまり。
映画すみっコぐらし公式サイト
sumikkogurashi-movie.com
映画すみっコぐらし公式Twitter
@sumikko_movie
(C) 2019 日本すみっコぐらし協会映画部