太宰治の名作『人間失格』を狂気のSF・ダークヒーローアクション作品に再構築した劇場アニメ『HUMAN LOST 人間失格』監督・木﨑文智&脚本・冲方丁が語る「紆余曲折あった」制作裏話【インタビュー】 | 超!アニメディア

太宰治の名作『人間失格』を狂気のSF・ダークヒーローアクション作品に再構築した劇場アニメ『HUMAN LOST 人間失格』監督・木﨑文智&脚本・冲方丁が語る「紆余曲折あった」制作裏話【インタビュー】

日本文学の傑作と言われる太宰治の『人間失格』がSF・ダークヒーローアクション作品『HUMAN LOST 人間失格』として再構築された。本作は昭和111年の日本を舞台に、死を恐れることがなくなった世界で生きる人々の苦悩や …

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 日本文学の傑作と言われる太宰治の『人間失格』がSF・ダークヒーローアクション作品『HUMAN LOST 人間失格』として再構築された。本作は昭和111年の日本を舞台に、死を恐れることがなくなった世界で生きる人々の苦悩や諦観、そして未来への希望を描いていく。ダイナミックなCGアクションも魅力的な本作について、監督の木﨑文智と脚本の冲方丁に制作について聞いた。


●提案があったときは、原作を読んだことがあるのか疑いました(笑)

――まず、今回の『HUMAN LOST 人間失格』という作品について、どのような形でオファーがあったのでしょうか。

木﨑 本作の企画・プロデュースの1社であるスロウカーブの尾畑さんから、「太宰治の『人間失格』をSF作品にしたい」というお話をいただきました。『AKIRA』や『攻殻機動隊』のような、歴史的なSFの次に続く作品を作りたいというお話でした。

冲方 正直、最初にお話を聞いたときは、「何を言っているんだろう?」っていう感じでしたよね(笑)。『人間失格』を読んだことがあるのか、疑ってしまいそうになるくらいで。

――そのぐらい、突飛な提案だった。

冲方 そうですね。

木﨑 僕も冲方さんと同じで、『人間失格』をSFエンターテイメントにできるのか、懐疑的に見ていました。でも、企画書の段階で既に冲方さんの名前があって、僕は冲方さんがいらっしゃるならできるんじゃないかと思ったんですよ。

冲方 SFエンターテイメントにするだけならいろんな手法があるけれど、『人間失格』が原案である理由はちゃんと見極めなければいけないと思ったので、一回原作を読み直して、無理だと感じたら断ろうと思ったんですよ。でも、実際に読んでみると、思った以上に現代に通じるテーマがたくさん込められていて、リブートする意味があると感じました。それから、もとになる物語があるとはいえ、SFにするということはオリジナルをゼロから作るのに等しい作業でもあってやりがいを感じましたし、何より日本の明治から大正、昭和にかけての文学をこういう形で受け継ぐこともできると証明できたならば、コンテンツが飛躍的に幅広くなり、業界への貢献にもなるのではないかと考えたんです。ただ、それでもまだ「いつ空中分解するかわからない」という気持ちはありましたね(笑)。

木﨑 シナリオ会議やプリプロは難航しましたもんね。「本当に実現するのかな」と思った時期もありました。

冲方 行きつ戻りつつ、シナリオの完成まで1年半ぐらいかかりましたからね。その間木﨑さんにも案を出していただいて。僕のほうでそれを受けて……と、とにかくやれることは何でもやりました。

――物語や設定には監督の案も入っているんですね。

木﨑 基本的には冲方さんに考えていただいて、こちらからも数回案を出したくらいです。

冲方 決めなきゃいけないこと、考えなきゃいけないことがいっぱいあったので、それはしんどかったです。ただ、SFにするとはいっても、人物配置を動かしたら『人間失格』ではなくなるので、そこは気にしていました。

――今回、スーパーバイザーとして本広克行さんが入っています。

木﨑 本広さんからは企画の方向性についてアイデアをいただきました。インサイド・アウトサイドとか、今回のキーになるアイデアは本広さんの発案ですね。

冲方 差別構造をはっきりさせたほうがいいとかも、本広さんが出してくださったんですよね。

木﨑 そうですね。貧困層と富裕層の差をはっきりさせたいとか。方向性が決まるところまでいていただいて、そこから冲方さんに受け継いでいただく形でした。東京の俯瞰の地図を出して、ここまでがアウトサイドでここがインサイドで、イチロク(貧困エリア)が環状なん号線で……と決めた覚えがあります。

冲方 その当時、僕は目黒駅の近くに住んでいたんですが、首都高を挟んで家賃が1.5倍になるんですよ。環状の中央に金持ちが集まるようにできていて。そんな世知辛いことをアニメでやるっていうのは、木﨑さんが言い出したんでしたっけ?

木﨑 みんなで意見を出し合って、取捨選択していく形でしたから、もはや誰が発案かわからないんですよね。まさにみんなで決めてというのが正解ですね。


●原案の関係性はそのままに、性格を大胆に現代的に

――物語としては、『人間失格』のどこを特にピックアップしようと考えましたか?

冲方 原案を読んだときに、人間関係はほぼそのまま使えるなと思ったんです。大庭葉藏という主人公がいて、自分自身を大事にする堀木正雄がいる。かたや他者・他人を大事にする柊美子という人物もいる。そのどちらが倫理的に正しいのか……。太宰治が生きた時代、『人間失格』の時代というのは、価値観がどんどん変容していって、今の価値観が正しいのか、常にクエスチョンがつきまとう時代だったんですね。それを僕は現代と鏡合わせだと感じたんです。

――堀木と美子の間にいる形になる葉藏は、自分が定まらない人物に見えます。

冲方 彼は現代でいう変更可能者。変更可能者というのは、インターネット業界がターゲットにしている「キーワードや動画を見せると行動を変える人、操作しやすい人」のことなのですが、まさに葉藏はそんな存在で、自尊心はあるはずだけど、社会的な操作に対して無力なんですよね。原作では、そんな葉藏がどのようにして自己の最後の砦を見いだすかというのが描かれているのだと僕は感じました。「恥の多い生涯を送ってきました」という有名なセリフがありますが、これは「だから自分はダメなんだ」ではなく、「そんな私でもまだ自分を哀れんでいる」という自己憐憫なんですね。自分をあわれむ心があれば、差別されたら実感できるし、搾取されたことも理解できる。この構造とテーマを崩さずSFにできたら多分新しいものが生まれるという気持ちはありました。

――それでも、SFという設定上、変更しなければならない点もありますよね。それこそ、昭和111年という時代も、原案からは大幅に変わっている部分です。

冲方 日本人って年号が変わるたびにリフレッシュする感じがあるので、それがないまま延々と続いた場合の閉塞感も出せるなというのと、もしオリンピックの年まで昭和が続いていたらちょうど111年なので、ゾロ目でかっこいいかなと思って(笑)。

木﨑 架空戦記っぽい部分とディストピア部分が混ざって新しい作品としての楽しめるかなと感じました。

――キャラクターの性格も、かなり変わっていますよね。竹一の性格などは、見ている側にもはっきりと変わったなとわかる。

冲方 竹一ははっちゃけましたね。原作だと鼻水を垂らしているような男の子だったのが、族の親玉になっちゃって。

木﨑 イケイケになりましたよね(笑)。

冲方 ですね。でも、そのおかげで考えていることがわかりやすくなり、視聴者には一番近い存在になったと思うんですよ。

木﨑 現場でも一番人気でしたもんね。

冲方 物語中でもかなり頑張って動いてくれましたから。ほかのキャラクターでいえば、原案だと葉藏って美子とすんなりくっつくんですよ。でも、現代人の感覚からすると、そんなに簡単に他人を信用しないだろうと思って、性格を変えました。きちんとくっつく前に片方が消える形にしたので、葉藏は疑い深く、コミュニケーションを閉ざす性格になりました。堀木は思った以上にクールな暗躍者になったかな。もっとやさぐれたイメージだったのですが、すっきりとした爽やかな美形暗躍者になって。マダムと恒ちゃん(恒子)もいい感じでしたし、愚痴っているおじいさんも重要なキャラクターとして出せました。

木﨑 マダムに対する美子の態度を見ていると、なんだかんだマイペースというか信念はあるんだなとわかりますよね。

冲方 「肖像画を葉藏に描いてもらいなさい」とマダムから言われるシーンでは、マダムのことをガン無視しますからね(笑)。美子も頑固だなぁと思います。

――厚木は原案にいないキャラクターですね。

冲方 彼は太宰のほかの作品から引っ張ってきたキャラクターですね。ヒラメと美子の間に誰かいないと、美子が消えたあと、葉藏と一緒に状況を打開してくれる人がいなくなってしまうので、厚木を出しました。

木﨑 この作品のキャラクターって、原案同様にすごく人間くさいですよね。澁田が娘代わりに育てた美子を生け贄に出したあと大泣きしちゃうところとか。僕はすごくグッときました。

冲方 泣くくらいなら、生け贄に出すなよって感じなんですけどね(笑)。澁田は原作ではヒラメと同一人物でしたが、這いつくばって綺麗な土下座をしてペコペコしているところは確かに人間くさいかなと思います。

――物語の設定として、死がなくなったはずなのに、霊柩車が爆走しているというのは面白いなと感じました。

冲方 イチロクが寺を占拠しているのは、葬式がなくなってもう廃業しているからなんです。宗教施設、死者を弔う施設が成り立たなくなっていて、そこに霊柩車で自分たちを霊柩するため、死を取り戻すために動くというのが素晴らしい皮肉でしたね。

木﨑 自分たちの葬式のために霊柩車を使うというのは面白いですよね。

――キャスティングについては?

木﨑 プロデュースサイドの意向が強かったですが、最終的には今のタイミングで一番お客さんにアピールできる声優さんを使うのがいいんじゃないかという形で決まりました。

冲方 おかげさまで、何の不安もなかったです。

木﨑 宮野真守さんが演じる葉藏の優柔不断感はさすがでした。

冲方 志の低い主人公感がすごかったですね。「家に帰らせてくれたら何でも言うことを聞く」とか、志低いなぁって(笑)。しっとりと言うから、いいことを言っているように聞こえるけど、ダメなやつ感がすごく出ていましたね。それから、美子役の花澤香菜さんの人の話を聞かないヒロイン感もすごかった。葉藏の目が点になっているのに、一方的にしゃべり続けるっていう。

木﨑 素晴らしいキャラクターですよね。もうベストのキャスティングでしたね。

冲方 声優さん方は相当困ったと思うんですよ。世界観もキャラクターの関係性も特殊ですし。でも、見事な演技力を発揮してくださいました。

木﨑 あと、竹一のはっちゃけ感もすごかったです。福山潤さんのはじけ具合が最高でした。

●CGの制約をぶち壊すこだわり

――実際に映像にする際に、シナリオから変更したところはありましたか?

木﨑 設定とドラマの大筋は基本的に変わりませんね。冲方さんのアイデアをそのまま受け継いでいます。ただ、フィルムに落とし込むときの見せ方だったり、ロケーションだったりを調整したい部分があって、それに合わせて修正をお願いしたくらいです。

冲方 CGって制約が結構あるんですよね。ただ、木﨑さんは最終的にその制約を全部ぶち壊していましたけど(笑)。

――ぶち壊したんですか。

木﨑 CGって、アセットの量や台数が予算で決まっちゃうんです。工数もかなりシビアに計算していくので、上限がかなり厳しくて。アクションシーンに関しては、20~30分くらいに納めてほしいとも言われました。

冲方 東京が舞台じゃないほうがいいんじゃないかとも言われましたよね。最終的に「知るか!」ってなりましたけど(笑)。

木﨑 そこは制作のポリゴン・ピクチュアズが頑張ってくれました。僕たちも作品は成立させたいので、折り合いをつけながら、完成させられる方法を模索して。もちろん、本来やりたくてできなかったものもありますが、結果的にはすごくいいものに仕上がったので満足しています。

冲方 アクションは全体の5分の1に納めてほしいと言われていたのに、ほぼアクションですよね。

木﨑 これでも削ったんですよ。

冲方 僕は完成したアクションシーンを見て、ポリゴン・ピクチュアズさんのレベルがさらに一段上がったと思ったんですよ。正直、最初は誰もあそこまでやれるとは思っていなかったと思うんです。CGのレベルアップがすごかった。

木﨑 冲方さんにそう言っていただけると、すごくうれしいです。

冲方 本当に人間が動いているように見えるんです。体重があるというか。竹一が地面を這いながら、血を吐き出すシーンは、見ていても痛々しかったです。

木﨑 ポリゴン・ピクチュアズのクリエイターに教えたいです。

冲方 いや、本当に共感できる幅が広がったと思います。CGが苦手な人もきっと納得してくれるはずです。

――CGは、モーションキャプチャは使っていない?

木﨑 使っていません。一部手書きもありますが、10カットにも満たないくらいです。上映イベントを行ったLAのAnime Expo 2019で「3Dと2Dのハイブリッドがすごいですね」と言われて、半分くらい作画だと思われていたと知ったのですが、勘違いされるくらいのレベルになっているのかなと感じていましたが。

冲方 木﨑さんならではのアングルが、より人間っぽさを出しているんだと思います。

木﨑 空中戦やアクションシーンは、ストーリーボードアーティストの大串(映二)さんにお願いしているんです。アニメーションディレクターが、僕だったら今までとは違う見せ方をするだろうと気を遣ってくださったみたいで。申し訳なさとありがたさがありましたが、結果的に今まで作ったことがないようなものができたのであれば、よかったんだろうなと思います。

冲方 ひいては業界のレベルも上がりますからね。

――ほかにCGで特にこだわった点は?

木﨑 ラストのアクションも冒頭のレインボーブリッジも見せ場なので、空間からモデルを組みました。そこはポリゴン・ピクチュアズの3Dディレクターのこだわりです。

冲方 そういえば、当初はモブも出したらダメという制約がありましたね。社会を描くのに人を描けないとなったらどうすればいいんだと、打ち合わせのときは途方に暮れましたけど。

――作品が完成してみた今の感想はいかがですか?

冲方 『人間失格』を含む文学って、今は歴史を経て学問の対象になっていますが、当時は社会に刺激的な新しい潮流を生み出す娯楽だったんですよね。その娯楽性とメッセージ性は大事にしつつ、作品が作れたなと思っています。堀木が「こうだ」と言うとフラフラとそっちにいき、美子が「こうだ」というとそっちにいくような大庭葉藏という人間が、それでもなんとかして生きていこうとあがく姿は、若い人たちに対する警告でもあったんです。古い価値観が失われて、新しい価値観がどんどん勃興しているけど、あまりにもそれに依存して中毒になっていくと結局自分を支えるものを何もかも失ってしまうという。

木﨑 改めて観てみると、アニメって現実を忘れた媒体として受け取られがちですけど、この作品は現実をめちゃめちゃ思い出させる作品になりましたね。

冲方 年金、年金と連呼する作品は初めてだと思いますよ。

木﨑 そうですね(笑)。現代社会の先の見えない閉塞感や世界観とリンクした作品になったなと感じています。

取材・文/野下奈生(アイプランニング)

(プロフィール)
きざき・ふみのり/1969年3月10日生まれ。福岡県出身。『バジリスク〜甲賀忍法帖〜』『アフロサムライ』などで監督を務める。

うぶかた・とう/1977年2月14日生まれ。岐阜県出身。小説家のほか、アニメ『蒼穹のファフナー』、『PSYCHO-PASSサイコパス2』などで脚本を手掛ける。


<劇場アニメ『HUMAN LOST 人間失格』情報>
全国劇場で2019年11月29日(金)より公開

アヌシー国際アニメーション映画祭2019 公式上映作品
ファンタジア国際映画祭2019 アニメ部門・今敏アワード特別賞 受賞/
Sci-Fiフィルムフェスティバル2019 特別上映作品
富川国際アニメーション映画祭 長編映画部門 コンペ作品選出/
シッチェス・カタロニア国際映画祭 長編アニメ映画部門 コンペ作品選

<INTRODUCTION>
全人間、失格
昭和111年・GDP世界第1位・年金1億円支給
日本文学の最高峰「人間失格」
狂気のSF・ダークヒーローアクションへ再構築
破滅に至った一人の男の生涯を描く日本文学の金字塔――太宰治「人間失格」。深い死生観、
文学性が今なお、強烈な衝撃を 与え続ける不朽の名作。そのスピリチュアルを内包し屈指のクリエ
イター陣によって再構築された、新たなるオリジナルアニメーション映画が誕生した。“日本発の世界を
魅了するSFダークヒーロー”を創出すべく本作の起点となったのは、スーパーバイザー・本広克行。
脚本は、太宰治と同じ小説家であり、日本SF大賞ほか数々の賞を受賞した冲方丁が担当。
日本文学を大胆なSF世界観と重厚な物語へと昇華させた。異様の日本をリアリティある映像へと
落とし込むのは、海外でも多数の賞を受賞し、次々に映像革命を起こし続けるアニメーション制作・
ポリゴン・ピクチュアズ。主題歌には、グラミー賞にノミネートされSpotifyにおいて世界でもっとも
ストリーミングされたシンガーJ.Balvinをfeat.に迎えた、音楽シーンの最前線を走り続けるm-floが
参加し、世界を彩る。そして、それら鋭く多彩なクリエイティブを、「アフロサムライ」において卓越したアクション描写で世界を驚愕させた監督・木﨑文智が、エモーショナルにまとめあげた。
“日本文学の最高峰×ジャパニーズアニメーション”が危うく交錯する――
狂気の“日本”を巻き添えにする、誰も知らない“ダークヒーローアクション”「人間失格」。

<STORY>
昭和 111年――医療革命により死を克服し、環境に配慮しない経済活動と19時間労働政策の末、
GDP世界1位、年金支給額1億円を実現した無病長寿大国・日本、東京。
大気汚染と貧困の広がる環状16号線外“アウトサイド”で薬物に溺れ怠惰な暮らしをおくる“大庭葉藏”は、ある日、暴走集団とともに特権階級が住まう環状7号線内”インサイド”へ突貫し、激しい闘争に巻き込まれる。そこで”ロスト体”と呼ばれる異形体に遭遇した葉藏は、不思議な力をもった女性“柊美子”に命を救われ、自分もまた人とは違う力をもつことを知る。
暴走集団に薬をばらまき、ロスト体を生み出していたのは、葉藏や美子と同じ力をもつ男“堀木正雄”。正雄はいう。進み過ぎた社会システムにすべての人間は「失格」した、と。文明崩壊にむけ自らのために行動する堀木正雄、文明再生にむけ誰かのために行動する柊美子。平均寿命120歳を祝う人類初のイベント“人間合格式”を100日後にひかえ、死への逃避を奪われ、人ならざる者となった大庭葉藏が、その果てに選択するものとは――

<STAFF>
原案:太宰治「人間失格」より
監督:木﨑文智
スーパーバイザー:本広克行
ストーリー原案・脚本:冲方 丁
キャラクターデザイン:コザキユースケ
コンセプトアート:富安健一郎(INEI)
グラフィックデザイン:桑原竜也
CGスーパーバイザー:石橋拓馬
アニメーションディレクター:大竹広志
美術監督:池田繁美 / 丸山由紀子
色彩設計:野地弘納
撮影監督:平林 章
音響監督:岩浪美和
音楽:菅野祐悟
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
企画・プロデュース:MAGNET/スロウカーブ
配給:東宝映像事業部
主題歌:m-flo「HUMAN LOST feat. J. Balvin」(rhythm zone/LDH MUSIC)

<CAST>
大庭葉藏:宮野真守  ※大庭葉藏のぞうは旧字体が正式表記
柊美子:花澤香菜
堀木正雄:櫻井孝宏
竹一:福山 潤 
澁田:松田健一
厚木:小山力也
マダム:沢城みゆき
恒子 :千菅春香

 

劇場アニメ『HUMAN LOST 人間失格』公式サイト
https://human-lost.jp/

劇場アニメ『HUMAN LOST 人間失格』公式Twitter
https://twitter.com/humanlost_pr

©2019 HUMAN LOST Project

《超!アニメディア編集部》
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