シリーズ最終章『戦姫絶唱シンフォギアXV』小野勝巳監督が語る注目ポイント「シリーズに散りばめられた謎のいくつかが解明されていきます」【インタビュー】 | 超!アニメディア

シリーズ最終章『戦姫絶唱シンフォギアXV』小野勝巳監督が語る注目ポイント「シリーズに散りばめられた謎のいくつかが解明されていきます」【インタビュー】

2012年より放送開始した「戦姫絶唱シンフォギア」は、登場キャラクターが歌唱しながらアクションを繰り広げるというオリジナリティが人気のTVアニメシリーズ。その最終章TVアニメ『戦姫絶唱シンフォギアXV』が、現在放送中だ …

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 2012年より放送開始した「戦姫絶唱シンフォギア」は、登場キャラクターが歌唱しながらアクションを繰り広げるというオリジナリティが人気のTVアニメシリーズ。その最終章TVアニメ『戦姫絶唱シンフォギアXV』が、現在放送中だ。「アニメディア8月号」では、小野勝巳監督のインタビューを掲載。超!アニメディアでは、本誌に未掲載の部分を含めたロング版をご紹介する。


――シリーズ最終章となる『戦姫絶唱シンフォギアXV』ならではの注目ポイントは?

 装者たちの着装シーンはシリーズごとに変化をつけているんですが、今回はこれまでで一番すごいですよ。本編の制作に入る半年以上前から、着装シーンの制作を進めていましたからね。しかも、キャラクターごとに異なる若手アニメーターが担当しているので、作り手による個性の違いが如実に出ていて面白いです。こちらは着装シーンのコンテを45秒で構成してあるのに、60秒を超えたアクションの原画を上げてくるなど、アニメーターたちのあふれんばかりの思いが詰まっているので、ぜひ観てほしいですね。

――『XV』では、風鳴翼と雪音クリスには、どんな試練や出来事が待っているでしょうか?

 今回は翼の方に大きな転機が待っています。これまで人類を守る「防人」として活躍してきましたが、日本を守るためなら人の命を何とも思わないという実の父・訃堂との関係が描かれます。翼はこれまでのように、人類を守る「剣」として戦い続けることができるのか、その信念を問われることになりますね。一方で、作中世界は冬なので、現在は高校3年生のクリスが、じきに卒業を迎えることになります。ひとつの節目を迎えようとしているクリスにも注目していただきたいです。




――敵であるパヴァリア光明結社の残党「ノーブルレッド」に所属する3人は、どんな存在なんですか?

 ミラアルクとエルザは、共に錬金術の被験者にされた結果、「失敗作」の烙印を押されてしまった者たち。そしてヴァネッサは、高質量のエネルギーをプロテクター状にした「ファウストローブ」の研究者であったのに、研究中の事故で負傷してしまい、ファウストローブのパーツを用い身体を補うことで生き永らえはできたものの、位階を下げられてしまった存在です。「実験体」として生きることを許された3人組ゆえに互いを支え合い、強い絆で結ばれています。まるで家族のような強い絆で結ばれた3人組です。ヴァネッサはフランケンシュタイン、ミラアルクは吸血鬼、そしてエルザはオオカミ男というように、それぞれがポピュラーな「怪物」をモチーフにしています。

――リーダーのヴァネッサは、どんな女性なのでしょうか。

 ヴァネッサは全身を「ファウストローブ」でメカ化していて、人とはかけ離れた存在になっています。身体のいたるところから機銃やミサイルが仕込まれた、「メカ娘」ですね。それでも、化粧をするなどして自分が女性であることを大切にしているところがあります。身体は機械になっても、心は乙女のままなんです。また、全身武器の塊という物騒さに反して、性格はおっとり系のやさしいお姉さんなところがポイントです。

――では、ミラアルクについてはいかがでしょうか?

 ムチムチ美少女のミラアルクは、直情的で肉体派の女の子です。3人のなかでもとくに仲間思いで、冷酷非道な態度をとっているのは、ふたりを守るため必死だからなんです。コウモリの羽が背中に生えていますが、これを自在に切り離して腕や足に巻き付け、強化して戦う肉体派ですね。性格的には直情的で冷酷なんですが、とても仲間思いの子なんです。他人の命をなんとも思わないような姿を見せますが、好きでやっているわけではありません。ヴァネッサとエルザを守るために自ら「汚れ役」を買って出て、あえて非道な手段に手を染めているんです。また、アイドル衣装を身にまとっていますが、これが今後意外な方向に進化することになりますよ。

――アイドルがどんな進化を見せるのか、気になるところですね。では、エルザはいかがでしょうか。

 ケモミミ少女のエルザは、尾てい骨の部分にさまざまな武器を装着する「テール・アタッチメント」を操り、敏捷性を活かして戦うスピードタイプのキャラクターです。3人の中では最年少ですが、一番聡明でしっかり者の優等生です。頭にぴょこんと出たケモミミや幼げな姿とのギャップが魅力的だと思います。

――1話に登場した「棺」と呼ばれる巨人には、「アヌンナキ」の遺骸が収められていました。この「アヌンナキ」とは何者なのでしょうか?

 これまで、「支配者」や「管理者」を意味する英単語である「カストディアン」と呼ばれてきた上位種族の名前が「アヌンナキ」になります。シンフォギアシリーズにおいては「神」と同義の存在です。TVアニメの最後を飾る『XV』では、この「アヌンナキ」をはじめとする、これまでのシリーズ中に散りばめられてきた謎のいくつかが解明されていくことになりますので、是非注目していただきたいです。


【TVアニメ『戦姫絶唱シンフォギアXV』情報】
TOKYO MX(MX):毎週土曜25:00〜
毎日放送(MBS):毎週土曜26:38〜
テレビ愛知(TVA):毎週土曜25:50〜
BS11:毎週土曜25:00〜
AT-X:毎週火曜21:30〜 
※リピート放送:毎週木曜13:30〜 毎週土曜29:30〜

【STORY】
 神の力を以ってして、神そのものを討ち斃さんとした原初のヒトガタ、アダム・ヴァイスハウプトは、サンジェルマンたちの理想の源(※「理想の源」にルビで「パワーソース」)であるラピス・フィロソフィカスにて黄金錬成されたシンフォギアが撃槍。暗躍してきたパヴァリア光明結社はここに瓦解し、その残党は、各国機関の活躍によって追い詰められていくのであった。

そして――追い詰められているのはパヴァリア光明結社だけではない。

 かつての超大国アメリカもまた、日本に向けた反応兵器の発射事実を非難・追及され、国際社会からの孤立を招いていた。閉塞した状況は、新たな世界規模闘争の火種にもなりかねないため、速やかなる政治的解決が望まれているが、複雑に絡む国家間の思惑は軋みをあげるばかりで、遅々として進んでいない。当該国である日本も、アメリカとの協調政策を打ち出して関係修復をアピールしているものの、どこかうすら寒い表面的なムードに終始して、局面打開には至っていない。

いまだ見えない世界の行く末。
さらに、張りつめた空気はここにも。

 都内ランドマーク各所が一望できる、デートスポットとしても人気の大観覧車のゴンドラに乗っているのは、私立リディアン音楽院に通う高校生、立花響と小日向未来。ふたりが手にした鯛焼きは白玉入りであり、絶品。甘すぎず、まるでぜんざいもかくやという口当たりの餡は申し分が無かった。それでも、ふたりの間に緊張が走るのは、何の気なしに未来が響に発した、問い掛けに始まるものであった。返答に窮した響の胸の奥にあるものは、果たして。

 過去から現在に向けて紡がれたいくつもの物語は、XVに集束していく。聖骸を巡る攻防は、どこまでも真夏の只中。はじける湖面を舞台に、少女たちの歌声が輝きを放つ。

【STAFF】
原作:上松範康/金子彰史
監督:小野勝巳
シリーズ構成:金子彰史
音楽プロデューサー:上松範康
音楽:Elements Garden
キャラクター原案:吉井ダン
キャラクターデザイン
総作画監督:藤本さとる
副監督/アルカ・ノイズデザイン:光田史亮
総作画監督:椛島洋介/普津澤時ェ門
アクションディレクター:式地幸喜/杉江敏治/中小路佳毅/髙嶋宏之
メインアニメーター:大久保義之/坂本俊太/ハニュー
メカニックデザイン:大河広行/川原智弘
美術デザイン:ニエム・ヴィンセント/ロキャテリ・ロイック/ルガル・ヤン/ギヨーム・ジョアナ/小山真由子
美術監督:渡辺幸浩/菊地明子
色彩設計:篠原愛子
CGディレクター:森野浩典
撮影監督:志村 豪
2Dワークス:影山慈郎
特殊効果:飯田彩佳
編集:兼重涼子
音響監督:本山 哲
アニメーション制作:サテライト
製作:Project シンフォギアXV

【CAST】
立花響:悠木碧
風鳴翼:水樹奈々
雪音クリス:高垣彩陽
マリア・カデンツァヴナ・イヴ:日笠陽子
月読調:南條愛乃
暁切歌:茅野愛衣
小日向未来:井口裕香
エルフナイン:久野美咲
風鳴弦十郎:石川英郎
緒川慎次:保志総一朗
藤尭朔也:赤羽根健治
友里あおい:瀬戸麻沙美
ヴァネッサ:M・A・O
ミラアルク:愛美
エルザ:市ノ瀬加那
風鳴八紘:山路和弘
風鳴訃堂:麦人

 (C)Project シンフォギアXV

《超!アニメディア編集部》
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