矢野奨吾が語るTVアニメ『ギヴン』熱いアフレコ模様「内田雄馬くんのお芝居がステキ過ぎて、泣きそうになってしまった」【インタビュー】 | 超!アニメディア

矢野奨吾が語るTVアニメ『ギヴン』熱いアフレコ模様「内田雄馬くんのお芝居がステキ過ぎて、泣きそうになってしまった」【インタビュー】

BLコミックマガジン「シェリプラス」で連載中の人気漫画「ギヴン」がアニメ化。アマチュアバンドを組む高校生と大学生の男性4人組が繰り広げる青春グラフィティ。バンド活動と男性同士の恋心が交錯する物語で、フジテレビ“ノイタミ …

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 BLコミックマガジン「シェリプラス」で連載中の人気漫画「ギヴン」がアニメ化。アマチュアバンドを組む高校生と大学生の男性4人組が繰り広げる青春グラフィティ。バンド活動と男性同士の恋心が交錯する物語で、フジテレビ“ノイタミナ”枠では初のBL作品となっている。そんなTVアニメ『ギヴン』で、主人公の佐藤真冬を演じる矢野奨吾が作品の魅力や第2話の見どころなどを語ってくれた。


――原作漫画を読んだ感想を教えてください。

 BL作品は今まで読んだことがなかったので「どんな感じなんだろう……」と読み進めていたのですが、彼らが音楽を通じて葛藤と向き合っていく姿は、まさに青春だなと思いました。BL作品ではありますが、それよりも“青春群像劇”という印象が強かったです。僕みたいにBLを読んだことがない人でもすんなり入り込める世界観なのではないでしょうか。絵もすごくきれいで、キャラクター同士の心地よい空気感が伝わってくるようでした。

――真冬に対する印象や、役作りについても教えてください。

母子家庭で育った真冬は、あまり喋らず、内向的で繊細な人物だと思ったので、演じるうえでどこからどうやってアプローチしていけばよいのか、正直悩んでいたんです。そこで、自分とリンクしているところを探そうと考えたときに、やっぱり真冬にとっては幼馴染の存在がすごく大きいと思いました。真冬はその人物へ大きな思いを抱えているのですが、相手に対して複雑な感情を抱いてしまうのは、大なり小なり誰しもが持っているもだったので、僕も真冬のその思いに共感できたんです。そう思えたら、真冬のことをひとりの男子高校生と捉えることができるようになって、役作りを深めていくことができました。

――演じるうえで、苦労したことはありますか?

 僕は最初、真冬は頭の中の整理がついていなくて、考えながら喋っている子だと思っていたんです。だけど、山口(ひかる)監督と話したら、真冬はある程度整理してから喋る子だとおっしゃっていただいて、そこからさらに自分の役作りに不足しているものを考えるようになりました。真冬は無口ではあるけど、すごく芯が通っている子なのかなと。例えば「ギターをやりたい!」と思ったら、そこからの真冬はすごくひたむきにギターに取り組んでいくんです。そういうひたむきな努力って、自分に芯がある人じゃないとできないと思うんです。

――真冬は歌の才能があるキャラクターでもありますね。

 真冬は自分が歌がうまいとは思っていなかったですし、音楽に関しては基本素人なんですよね。でも、今まで自分の感情を表に出せなかった真冬が、初めて感情を外にぶつけることができたのは歌のおかげなのかなと。歌には彼の今までの人生が全て詰まっていると思うので、歌詞ひとつひとつを大切にしたいと思っています。鼻歌の部分も収録させていただいたのですが、鼻歌と実際の歌は全然ちがってくると思うので、その違いも意識してこれからアフレコに臨みたいです。



――立夏を演じている内田雄馬さんの芝居をご覧になっていかがですか?

 真冬はどちらかというと受動的な人間ですが、雄馬くん演じる立夏は真逆のタイプで、真冬から自然といろいろなものを引き出してくれる存在です。それと同じで僕自身も、自然と雄馬くんの芝居から影響を受けて、自分が当初想像していなかったような芝居ができるんです。そういう関係性は、真冬と立夏に通じる部分があるかもしれません。

 僕が好きなシーンで、立夏が真冬に対して直情的に自分の感情をぶつけるシーンがあるのですが、立夏がアツいセリフを喋っている反面、真冬のセリフは全部「……」なんです。息の芝居を入れてもいいんでしょうけど、入れられないくらい雄馬くんのお芝居が素敵過ぎて、聴いていて泣きそうになってしまったんです。そんな雄馬くんのお芝居があるからこそ、真冬の「……」の間がより生きたシーンでした。本当に、雄馬くんからたくさんのものを引き出してもらっていると思います。

――アフレコ現場はどのような雰囲気なのでしょうか?

 雄馬くんは、4人のなかだと常にムードメーカー。ちょっと前にスタッフさんが雄馬くんに「令和になったね」って言ったら、雄馬くんが「令和ってこういう漢字ですよね?」って書いた字が少し違っていて(笑)。天然な明るさが空気を和やかにしてくれます。最年長の(中山春樹役の中澤)まさともさんは、それを笑いながら見ていて、(梶秋彦役の)江口(拓也)さんは雄馬くんにツッコんで、またみんなで笑い合って。『ギヴン』の4人のようなバンド感は、リアルな現場にも共通しているかもしれません。

――もうすぐ夏休みですが、真冬は夏休みをどう過ごすと思いますか?

 たぶん、本作で描かれている日常と変わらない気がします。基本的にはバンドの練習とバイトを繰り返す、学生らしい夏休みを過ごすのではないでしょうか。自分からどこかに遠出をすることはあまりないと思うので、行ったとしてもバンドメンバーでバーベキューとかお祭りくらいかな。



■実はギター経験者! 「リア充」な学生生活かと思いきや……?

――ここからは、矢野さんご自身のこともお伺いしたいと思います。本作は音楽がテーマですが、矢野さんは普段どんな音楽を聴かれるのでしょうか?

 その時々でコロコロ変わっているのですが、まず兄の影響でGLAYやL’Arc-en-Cielが好きになり、その後に自分の声が高いのが嫌で喉を潰そうと思った時期があって、その時は尾崎豊やマキシマム ザ ホルモンを聴いていました。そして最終的に高校時代にはゆずが大好きになりました。最近はアニメの楽曲に携わることも多いので、アニメのテーマ曲なども聴くようになりました。

――では、最近好きなアニソンは?

 アニメ『この音とまれ!』のエンディングで雄馬くんが歌っている「Speechless」聴いています。雄馬くんうまいんですよ……! あとは、仲良くさせてもらってる上村祐翔くんや千葉翔也くんが一緒のユニット『SparQlew』の「勝利の歌」とかもよく聴きますね。

――矢野さんご自身は、どのような学生時代を過ごされたのでしょうか?

 ひどいものです(笑)。中学時代は野球部、高校時代はサッカー部に所属していたのですが、高校1年生の頃、サッカーの試合中に腰の骨を折ってしまって。そこからは挫折の3年間でした。オシャレにも全く興味がなくて中学の頃は髪を自分で切っていたくらい。なので、女の子とは縁遠い、中高時代でしたね(笑)。野球部のポジションは1番サードで、モテ要素は詰まっていたはずなんですが……(笑)。

――『ギヴン』のキャラクターたちのように、楽器はなにかされていましたか?

 趣味でギターを弾いていました。高校時代、最後に一花咲かせようと思って友達とデュオを組んでゆずの曲を卒業式で弾くプランがあったんですけど、色々あって頓挫したので披露することはなく終わりました(笑)。

――バイトはどんなものを経験されているのでしょうか?

 大学時代はファミレス、お惣菜屋、最後はケータイ販売のバイトをしていましたね。ケータイ販売のアルバイトでは、エースアドバイザーみたいな役職を目指さないかと誘われたくらい、沢山売ることができました(笑)。

――ありがとうございました! 最後に、第2話の見どころを交え、読者へメッセージをお願いします。

 第1話では、真冬が立夏のギターを聴いてギターを教えてほしいと立夏に頼むシーンが描かれました。それまで受動的だった真冬が立夏のギターに心を動かされたことにより、自分から積極的に動き始めるようになるんです。

 そして続く第2話では、今度は逆に立夏が真冬の歌に心を動かされるシーンが描かれます。お互いがお互いに心を動かされる経験をするわけですが、全てここから始まったと言えるくらい大切なシーンだと思うので、そこを意識して観ていただければと思います。

 原作漫画を読んでいた方のなかには、ライブシーンがどうなるか気になっている方もいらっしゃると思いますが、真冬の心境の変化を感じながら丁寧に演じさせていただいたつもりなので、ぜひ楽しみにしていてください!

取材・文/鈴木幸



第2話のあらすじ&先行カットはこちら
TVアニメ『ギヴン』第2話のあらすじ&先行カットが到着

〈TVアニメ『ギヴン』情報〉
毎週(木)2510分よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送開始
※第1話のみ25時10分~(※通常の放送時間24時55分から15分遅れての放送となります)

【イントロダクション】
好きだったはずのギターも、おもしろかったはずのバスケも、くすんで見え始めたある日、上ノ山立夏は佐藤真冬と偶然出会う。日々の生活の中で音楽への情熱を失いかけていた立夏だったが、偶然聴いた真冬の歌が刺さり、2人の距離は変わり始める。
ノイタミナ初となる、BLコミックのアニメ化。新書館「シェリプラス」で連載中、大人気の青春バンドストーリーがアニメで動き出す!
もっと歌いたい、君のとなりで――キヅナツキが描く、オルタナティヴ・ラブ!

【ストーリー】
ある日、上ノ山立夏は壊れたギターを抱えた佐藤真冬と出会う。
ギターを修理したことで懐かれてしまう立夏。
仕方なくギターを教えることになった立夏だったが、偶然聴いた真冬の歌が心に刺さる。
立夏は真冬を自分のバンドに誘い、2人の距離は変わり始める。
しかし、感情を表現することが苦手だという真冬は、過去に囚われているようで――。

【STAFF】
原作:「ギヴン」キヅナツキ(新書館「シェリプラス」連載中)
監督:山口ひかる
シリーズ構成:綾奈ゆにこ
アニメーション制作:Lerche

【キャスト】
佐藤真冬:矢野奨吾/上ノ山立夏:内田雄馬/中山春樹:中澤まさとも/梶 秋彦:江口拓也

TVアニメ『ギヴン』公式サイト
given-anime.com

TVアニメ『ギヴン』公式Twitter
@given_anime

©︎キヅナツキ・新書館/ギヴン製作委員会

《超!アニメディア編集部》
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