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ローカルから世界へ!人気漫画のドラマ化『チャンネルはそのまま』の撮影裏話を「水曜どうでしょう」の名コンビ・藤村忠寿&嬉野雅道が明かす

佐々木倫子の人気漫画を北海道テレビ放送(HTB)がドラマ化した、HTB開局50周年ドラマ「チャンネルはそのまま!」。そのドラマを手がけた「水曜どうでしょう」の名コンビ・藤村忠寿と嬉野雅道が、東京・渋谷ヒカリエでトークイ …

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 佐々木倫子の人気漫画を北海道テレビ放送(HTB)がドラマ化した、HTB開局50周年ドラマ「チャンネルはそのまま!」。そのドラマを手がけた「水曜どうでしょう」の名コンビ・藤村忠寿と嬉野雅道が、東京・渋谷ヒカリエでトークイベントを開催した。

写真左から嬉野雅道、藤村忠寿

 

 原作は、漫画「動物のお医者さん」でおなじみの佐々木が、2008年〜2-013年に「週間ビッグコミックスピリッツ」に連載。札幌のローカルテレビ局を舞台に、謎の“バカ枠”で採用された新入社員・雪丸花子と、彼女に振り回される同期や周囲のテレビマンたちを描く痛快コメディ。ドラマは「踊る大捜査線」「PYSCHO-PASSサイコパス」シリーズの本広克行が総監督、脚本は『スペース☆ダンディ』『レイトン ミステリー探偵社 ~カトリーのナゾトキファイル~』などでも脚本を手がけた森ハヤシが担当。主人公・雪丸花子役に芳根京子を迎え、HTBの新旧社屋などを舞台に撮影され、Netflixでの世界先行配信ののち、HTBを始め各地で放送された。

 嬉野が「監督やスタッフ達と話す中で、『ローカルの報道マンはジャーナリストじゃない、3年経ったら営業に移動するようなこともよくある』という話を聞きました」とリアルな地方局の実情を明かし、「そういうローカルのリアルな日常的な目線で描いていかないと、この作品をHTBで映像化する意味がないと思いました」と語った。藤村も「地方でものを作ろうとすると“地方のもの”になってしまう。ローカル局が番組を作るとローカル番組になってしまうんです。それがいわゆる“地方色”だとみんな思ってしまう。だから誰も外に出ていけない。『チャンネルはそのまま!』に関しては、地方局が作るドラマという意味合いを払拭したいと思い『キー局よりもいいものを作る』という感度で取り組みました。作る場所は札幌であっても、目指すところは東京を目指していましたので、総監督は『踊る大捜査線』の本広克行さんですし、脇を固めるのも東京で活躍する一流のスタッフ陣です。東京で作る場合はキャストを誰にするかという話に終始してしまいますが僕らの場合はしがらみがないので、流行りなどではなく、誰がこの役を務めるのが一番いいかという観点で自由に選んでいきました。このキャスティングの自由さは地方局ならではのやり方ですが、そこに気づいていない方も多いです」と、ローカル局ならではの利点を語ると、嬉野も「ローカルに所属していると、中央というものに巻き込まれながらローカルの役割をしてしまおうとします。“中央”という認識がありその一番辺縁をやろうとしてしまう。でも本当はそうではないだろう、と。ローカルにはローカルの、田舎の日常が本来あって、それに全世界へ出していけばいい。そこには中央もローカルもないでしょう、ということですね」と、その魅力を明かした。

 また、本作がNetflixから世界配信されたことについて藤村は「Netflixの方とお話をしたとき、『私たちは世界中から集めた良質なものを世界へ発信していくのが仕事です。これからはドキュメンタリーやバラエティーなどシナリオのないものにも力を入れていきたい。日本の中で「水曜どうでしょう」はとても良質なので、世界に配信していきたい』とおっしゃってくださいました。『さすがお目が高い!』と思いましたね」と笑顔で語り、そのことが今回の配信に繋がったことを明かした。さらに「地上波での放送だけだと、一度見逃すとそれで終わりになってしまう。でもNetflixの場合は、一度見逃してもお金さえ払っていれば何度でも見ることができます。そういう意味では我々としても『水曜どうでしょう』も『チャンネルはそのまま!』もNetflixでやる方が、盛り上がり方がいいなと思います。世界で配信されるので、地方局で作ったものも一気に世界へ行けるというのはとてもいいですよね。系列でという以外にも道がたくさんある」と新たな可能性を語った。嬉野も「実際に海外でも観られているようで、Twitterなどでも外国語で『観た観た』『絶対観た方がいいよ』など呟かれてるみたいです。ローカル局でありながら、全世界に発信する可能性がある、実際に見られているんだとい うことをこの番組で証明したことは感慨深いです」と反響の大きさについて語った。

 さらに撮影現場のエピソードを聞かれた藤村は「主人公の雪丸花子を描くとき、あまりにもコミカルにいき過ぎてもいけないし、でももちろん真面目でもないので、安っぽいコミカルさにならないように気をつけました。とにかく雪丸花子は何をするにも一生懸命なので、芳根さんにはとにかく目を見て話をするように伝えました。しっかり目を見ているんだけれど、『話を聞いていないのでは…』という人、いるじゃないですか(笑)。 劇中に『すいませーん!』と叫ぶシーンがあるんですが、謝る時も、真剣に目を見て言うんだけど『こいつ本当は謝ってるんじゃないんじゃないか』と思われないように、撮影前に本気の『すいませーん!』のセリフを出すために、芳根さんに『ちょっと“プレイボール!!”の調子で言ってみて』と演技指導しました。それでできたのが、あのシーンです。彼女は『すみません』と言いながら心の中では『プレイボール!!』と言っているんだと思います(笑)」と裏話を明かした。

 このイベントの模様は、YouTube HTB公式チャンネルにアップされている。

YouTube HTB公式チャンネル
https://www.youtube.com/user/HTB6CH/

◆HTB 開局50周年記念ドラマ「チャンネルはそのまま!」
<あらすじ>
ローカルテレビ局の新人記者・雪丸花子(芳根京子)は入社以来失敗続き。同期のアナウンサーのデビュー戦では、花子がニュース原稿を書き上げたのは放送開始ギリギリで、しかも信じられないほどの誤字だらけ。危うく悲惨な放送事故を起こすところだった。同期の報道記者・山根一 (飯島寛騎)も、毎度毎度の花子のおもり役にうんざり顔だ。そんな雪丸花子は、このテレビ局 (北海道★テレビ、HHTV)に謎の「バカ枠」で採用されたという。一体「バカ枠」とはなんなのか?トラブルメーカーの花子だが、不思議と彼女の周りにはスクープがあり、感動が生まれる。花子の一言で気象予報士は開眼し、花子の行く先に逃走中の放火犯が現れたりする。マスコミに距離を置くカリスマ農業技術者(大泉洋)やライバル局(安田顕)でさえ、いつの間にか花子の旋風に巻き込まれてしまうのだった。


(C)佐々木倫子・小学館/HTB

《超!アニメディア編集部》
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