映画『ザ・ファブル』プロデューサー・宇高武志が語る作品の見どころ「岡田准一さんと福士蒼汰くんのガチアクションは見どころ」【インタビュー】 | 超!アニメディア

映画『ザ・ファブル』プロデューサー・宇高武志が語る作品の見どころ「岡田准一さんと福士蒼汰くんのガチアクションは見どころ」【インタビュー】

「週刊ヤングマガジン」(講談社刊)で連載中の人気マンガ『ザ・ファブル』が実写映画化。“殺しの天才”と裏社会で恐れられている殺し屋の“ファブル”が、誰も殺さない“一般人”として生活を送るストーリーを描いた本作。そんな本作 …

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 「週刊ヤングマガジン」(講談社刊)で連載中の人気マンガ『ザ・ファブル』が実写映画化。“殺しの天才”と裏社会で恐れられている殺し屋の“ファブル”が、誰も殺さない“一般人”として生活を送るストーリーを描いた本作。そんな本作のスリル溢れるシーン、過激なアクション、愉快痛快なギャグを映像作品として実現させた今作のプロデューサーである宇高武志に取材を敢行。本作との出会いと、今作の制作で心がけた点について語ってくれたインタビューが「アニメディア6月号」に掲載。公開を目前に控え、改めて超!アニメディアでもご紹介する。


――まずは、実写映画化することになった経緯を教えてください。

 じつは私の上司が「週刊ヤングマガジン」を欠かさず読んでいて、連載が開始したときに「面白いマンガが始まった!」と教えてもらったのが原作と出会ったきっかけです。単純な殺し屋の話ではなく、「殺し屋が一般人として生きる」という話がとても新鮮で、第1巻が出るころには企画書を作っていました。例えば、ファブルが町で不良に絡まれてわざと負けるエピソード。負けを経験したことがないからこそ妙に大袈裟な芝居がかった表情をするファブルが面白くて。この作品にはそういうコメディの要素が随所に散りばめられていて映像にしたら面白くなると確信しましたね。
 主人公はもちろんですが、この作品は登場人物がどれもこれも魅力的で、その魅力を引き出すためにキャスティングにはこだわりました。制作スケジュールギリギリまで粘った甲斐あって、錚々たるメンバーにちょっと意外な役どころを活き活きと演じてもらえました。観客の皆さんにも、観れば必ず満足してもらえると自信を持って言えます。

――江口カン監督はそんなキャスト陣にどんな演技指導をしていましたか?

 演じるキャラクターによって、演技指導の仕方を意図的に変えているような気がしました。ただ一貫していたのは、シーンごとの狙いをその都度キャストに伝えていたこと。シリアスでハードな要素があるからこそ、笑いのシーンを際だたせてギャップが出るような演出にしたいと話していました。


――マンガという作品を映像化にするにあたって心がけた点を教えてください。

 「原作ファンに納得してもらえる」ことを大前提としていました。私自身もいち原作ファンからスタートしたので、映像化によってその世界観を壊したくないという気持ちが大きかったんです。ストーリーラインはどうしても上映時間の都合上変えなければならない部分もあったのですが、先にも述べた私が面白いと感じた大きな要素・キャラクターの軸まで変えないようには注意しました。それでもどうしてもキャラクターを変えなければ成り立たないという場合には、原作者の南勝久先生と相談して納得していただいたうえで制作をしていきました。例えば、限られた時間の中でもストーリーが理解できるように登場人物を絞ったり、キャラクターの存在感を出すために原作の設定をふくらませたりしました。また、ひとつの作品として、ファブルの成長を見せなければならない一方、成長させすぎるとキャラクターがブレる。そのバランスをとる絶妙なラインを探り続けました。

 ちなみに、ファブルを狙う殺し屋のフードが原作の設定を膨らましたキャラクターなんですが、演じてくれた福士蒼汰さんに対する世間のパブリックイメージを活かした上でそれを覆すことを狙いました。今の若者っぽく、ゲーム感覚でファブルを見つけようとしている感じがうまく出せたのではないかと思っています。あと、ファブルは佐藤アキラとして世間に溶け込もうとして苦戦しているのですが、フードや彼の相棒のコードは、ファブルとは対称的に世の中に溶け込んでいるという一番厄介なタイプの殺し屋なんです。そんな危険な奴らがファブルに徐々に迫ってくる面白さを感じてもらえたら。あと、福士さんは、ファブル演じる岡田(准一)さんと『図書館戦争』で共演しているのですが、そんなふたりがガチンコでアクションしたら面白いなという期待もあって、ふたりのアクションは今作の見どころのひとつになっています。それと、岡田さんと福士さんのやり取りと並行して行われる、向井(理)さん演じる砂川と柳楽(優弥)さんが演じる小島の対決も見どころのひとつになっていたりします。向井さんはどうしてもカッコよく見えてしまうので、監督に「最後まで嫌なやつでいてくれ」と言われていましたね(笑)。

――宇高さんは、ふだんからマンガやアニメはご覧になりますか?

 マンガやアニメは好きです。昔から好きな作品はジブリの『耳をすませば』と『もののけ姫』ですね。『もののけ姫』は初めて観たときわからないことが多く、主人公のアシタカとヒロインのサンの関係は僕には難しかったのを覚えています(笑)。彼女への想いを打ち明けたクラスメイト・杉村に「好きだけど、好きとかそういうんじゃ……」と話すシーンは今でもグっときますね。最近では『スパイダーバース』と『若おかみは小学生!』を観たのですが、『若おかみは小学生!』は思わず最後に泣いてしまいましたね。

――それでは最後にアニメディア読者に向けてメッセージをお願いします。

 本作の魅力は「アクション&コミカル」です。アクションはもちろんコミカルな役を久しぶりに演じたハイブリッドな岡田さんを観られる作品でもあるので劇場まで足を運んでいただけるとうれしいです。

ザ・ファブル
6月21日(金)より全国劇場で公開

原作/南勝久(『ザ・ファブル』講談社「ヤングマガジン」刊)
監督/江口カン
脚本/渡辺雄介
主題歌:レディー・ガガ「ボーン・ディス・ウェイ」(ユニバーサル ミュージック)
出演/岡田准一
木村文乃 山本美月
福士蒼汰 柳楽優弥 向井理
木村了 井之脇海 藤森慎吾(オリエンタルラジオ) 宮川大輔
佐藤二朗 光石研 / 安田顕 / 佐藤浩市 ほか

STORY  どんな相手でも6秒以内に始末する殺し屋“ファブル”。そんな彼のもとに、ボスから「1年間休業し、一般人として普通の生活を送る」という指令が下った。裏社会に身を置き、「日常」や「普通」を知らないながらもファブルだったが、真面目にアルバイトをしたり、インコの世話をして暮らし“プロ”として任務を遂行していた。だが、ファブルの身元引受人である裏社会の真黒カンパニー内での抗争や、ファブルを執拗に追う若き殺し屋がファブルの日常を脅かそうとしていた。ファブルは“人を殺さず”平和な日常を過ごし切ることができるのか!?

配給/松竹

公式サイト
http://the-fable-movie.jp/

©2019「ザ・ファブル」製作委員会

《超!アニメディア編集部》
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