若手アニメーター育成事業「あにめたまご2018」完成披露上映会が開催! | 超!アニメディア

若手アニメーター育成事業「あにめたまご2018」完成披露上映会が開催!

文化庁平成29年度 若手アニメーター等人材育成事業 「あにめたまご2018」を受託し、参加アニメスタジオと共に短編アニメーション作品を製作してきた一般社団法人日本動画協会が、3月10日に開催された「東京アニメアワードフ …

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 文化庁平成29年度 若手アニメーター等人材育成事業 「あにめたまご2018」を受託し、参加アニメスタジオと共に短編アニメーション作品を製作してきた一般社団法人日本動画協会が、3月10日に開催された「東京アニメアワードフェスティバル2018」で、完成した4作品の完成披露上映会を実施した。上映会は、作品上映と共に、監督、若手アニメー ターなどによるトークを通して、成果の披露と共にこの事業の認知の拡大を図る目的で行われたもの。

 「あにめたまご」は、日本のアニメクリエイティヴの振興と向上を目的に、主にOJT(On-the-Job Training/仕事の実務を通して人材を育成する活動)を通して業界の将来を担う優れたアニメー ターを育成するため、平成22年(2010年)より開始した文化庁委託事業「若手アニメーター育成事業」の通称。 その8年度目となる「あにめたまご2018」は、人気声優の井上和彦&島本須美の司会進行のもと、4団体×6名= 24名䛾若手アニメーターが制作に参加した4作品がお披露目された。 文化庁芸術文化課課長・江﨑典宏、日本動画協会理事長・石川和子䛾挨拶に続き、いよいよ今年度の「あにめたまご」で生まれた4作品の上映&トークがスタート。

 まずは、株式会社IMAGICAイメージワークス&株式会社ロボット制作による 『TIME DRIVER 僕らが描いた未来』 (山元隼一監督)から。就職して子どもの頃の夢を見失った若者の前に、子供時代の彼がロボットに乗って現れ、世界の危機を救うべく協力を仰ぐというストーリーは、今まさに夢をつかむべく腐心している若手アニメー ターたちの心情に寄り添うもの。ロボットなどのメカが登場する作品ながら、あえて手描きで作業された作画も特筆的。また、画の役者を務める若手アニメーターをアフレコにも参加させ、声の役者 としての体験もさせている。

 続いては、合同会社スタジオななほし&ウサギ王株式会社 『えんぎもん』 (佐藤広大監督)。 どこの家にもひとつはある犬張子やだるま、こけしなどの縁起物と、彼らが動くさまを見ることのでき る子どもたちの交流をドタバタチックに描いた3DCGセルルック作品。佐藤監督自身もこれが初監督作品ということで、若手アニメーターたちと一緒にどこか懐かしいファミリー・アニメとしての佇まい を初々しく描出。若手たちの各キャラクターを自分たちで演じた映像を撮影し、それを基に手描きしてからCG映像の構築に腐心している。

 3本目の上映は、株式会社トマソン制作 『ミルキー・パニックtwelve』 (沼田心之介監督)  西部劇さながらの風景をバックに、世界を支配しようと目論むネコと、その野望を阻むトラやウサギ など十二支のキャラクターたちの痛快バトル。どこか西洋のカートゥーンを思わせる作風の中に東洋の、しかも干支のさまざまな形態のキャラクターを縦横無尽に動かしていくことで、アニメーションの原点ともいえる「画が動く楽しさ」を追求するとともに、現代の国産アニメーションとは一線を画した不可思議な世界観が醸し出されている。

 ラストを飾ったのは、株式会社ピコナ制作 『Midnight Crazy Trail』 (遊佐かずしげ監督)。 依頼されたものは何でも捨てる“ごみ捨て屋”と、絶対に捨てられない魔法の書を捨ててほしいと懇願する魔法少女が織りなすスラップスティック・アクション作品。3DCGセルルックに2Dも混ぜつつ、 若手アニメーターにキャラを演じさせて動きを研究させ、さらに東京アナウンス学院の生徒に仮アフ レコを、福岡の専門学校の生徒らにダンスの模範映像を撮らせるなど、各方面の若手育成を意識 した作品としても注目すべきものがあった。

 各作品の上映前には各制作団体のプロデューサー、監督等そして、若手アニメーターたちが登壇し、井上&島本コンビならではの絶妙な突っ込みも含めたユニークな質問の数々にタジタジになりながら(!?)、「あにめたまご」プロジェクトでの体験談を通しての成果や、作品のアピールに努めた。

 作品の上映後の締めくくりの挨拶に登壇した「あにめたまご」プロジェクト・リーダー石川光久からは「最近の深夜時間帯のコア向けなアニメーションが主流になっている中、今回作られた作品は自分たちが子ども時代に見ていたような一般向けのものばかりだったので、すごく良いラブレターを もらった気持ちです」とコメント。

 人材育成を目的とする「あにめたまご」ではあるが、今回は単にテクニックだけではなく、どれだけ相手に楽しんでもらおうかという、作り手の開かれた想いが実を結ばせたものにも成り得ていたようだ。

 さらに石川氏は「今や海外の人たちまで日本のアニメーションを待ち望んでいる時代ですが、それは先人たちの努力あってこそ。若手アニメーターのみなさんはノリシロは大きいし、今後の可能性もあります。そこでただひとつ、感謝の気持ちは忘れずにいてください」と若手にエールを送り、披露の会は締めくくられた。










<イベント概要>
【日時】2018年3月10日(土)11:00〜
開会  PV上映、MC:井上和彦、島本須美
挨拶   文化庁文化部 芸術文化課 課長 江﨑典宏     日本動画協会 理事長 石川和子
上映   4作品
各上映前に若手アニメーター、制作関係者によるトーク
挨拶  プロジェクトリーダー 石川光久

【会場】《東京アニメアワードフェスティバル2018》
池袋HUMAXシネマズシネマ1

【「あにめたまご2018」4作品】 
『TIME DRIVER 僕らが描いた未来』
  制作団体:株式会社IMAGICAイメージワークス+株式会社ロボット
 監督:山元 隼一

『えんぎもん』
制作団体:合同会社スタジオななほし+ウサギ王株式会社
監督 :佐藤 広大

『ミルキーパニック twelve』
 制作団体:株式会社トマソン
監督 :沼田心之介

『MidnightCrazyTrail』 
制作団体:株式会社ピコナ    
 監督 :遊佐かずしげ 

主催:文化庁  事業受託:一般社団法人日本動画協会 

公式サイト
http://animetamago.jp
    

公式Twitter
@twitter.com/anime_tamago
    

公式Facebook
 https://www.facebook.com/animetamago

© IMAGICAイメージワークス・ROBOT/文化庁 あにめたまご2018
© スタジオななほし/文化庁 あにめたまご2018
©トマソン/文化庁 あにめたまご2018
©PICONA/文化庁 あにめたまご2018

《超!アニメディア編集部》
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