「プロデューサーさんも制作スタッフも驚くチャレンジをやりたかった」。『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場』まんきゅう監督が、最新シリーズの意気込みを大いに語る! | 超!アニメディア

「プロデューサーさんも制作スタッフも驚くチャレンジをやりたかった」。『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場』まんきゅう監督が、最新シリーズの意気込みを大いに語る!

アニメ1話、2話と立て続けにオリジナルエピーソードが描かれて話題を集めている『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 CLIMAX SEASON』(以下『CLIMAX』)。そんな本作の放送開始に先駆けて、まんきゅう監 …

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 アニメ1話、2話と立て続けにオリジナルエピーソードが描かれて話題を集めている『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 CLIMAX SEASON』(以下『CLIMAX』)。そんな本作の放送開始に先駆けて、まんきゅう監督に『CLIMAX』制作の裏話や最新シリーズの魅力を語ってもらったインタビューが、発売中の『アニメディア5月号』に掲載されている。超!アニメディアでは、本誌に掲載しきれなかった部分を含めたロング版をご紹介。

――『CLIMAX』の制作が決定した当時は、どんなお気持ちでしたか?
 やっぱり「うれしい」ですね。『CLIMAX』はシリーズ第4期にあたりますし、こんなにも長く同じアニメ作品に関われるなんて、今じゃなかなか難しいじゃないですか。だからこそ本当にうれしいのと、応援してくださるプロデューサーのみなさんに対する感謝の気持ちと、その両方がありました。

――3rd SEASONでは「夏」がテーマでした。『CLIMAX』にも、一貫したテーマはあるのでしょうか?
『CLIMAX』の放送が4月からなので、3rd SEASONからの流れで行くと、当初は「春」かなとも思っていたんですよ。ところが1st SEASONのテーマも「春」だったので、そうするとテーマが被ってしまう。それに、今回名称が「4th SEASON」でなく『CLIMAX SEASON』となっていますので、これはもう「最高潮に盛り上がるシーズンにしよう!」と。だからこそ、その思いに則ったテーマを決める必要がありました。
 そして、今回メインにおいたのは、TV放送分全話数にオリジナルエピソードを入れること。これが一番、テーマとしては大きいです。「新しいことにチャレンジしたい」という気持ちが、今回は「全話オリジナルエピソード」という形になりました。

――「TV放送分全話にオリジナルエピソードを入れる」と決めたとき、スタッフの方々の反応はいかがでしたか?
 突然「全話でオリジナルやります!」なんて言ったら、スタッフのみんなに「は!?(驚愕)」っと反応をされてしまうことはわかりきっていたので(笑)、まずは納得してもらうところからはじめました。いきなり言うと構えられてしまうので、ちょっとずつちょっとずつ、それこそ食事の席などリラックスした雰囲気の場で冗談めかして伝えては慣らしていくような……。そして1話分まるっとオリジナルにするパターンと、3エピソード描く場合は1エピソードだけオリジナルにするパターンを提案することで、「それならいけるかも」と理解してもらいました。

――監督の交渉術のたまものだったのですね。
 そういうことになりますね。表には出ない努力の結果です!(笑) なんにせよ、僕の近くで制作をしている仲間たちが「え!?」っとびっくりするようなことをやりたいなと、ずっと考えていたんですよ。それってつまり、観てくれる方々も驚くことじゃないですか。
 とはいえ、原作エピソードのアニメ化を心待ちにしてくださっているプロデューサーさんもたくさんいらっしゃいます。チャレンジもいいけれど、「みなさんが観たいものをしっかり作った」うえでのことだとも思います。だからこそ、みなさんに「これが観たかった!」と思っていただけるものを、『CLIMAX』でも全力で制作していきますよ!

――アイドルの数が多いうえに、エピソード数もかなりの量になっていますが、各話をまとめるうえでこれらをどのように組み合わせていったのでしょうか。
 ボイス付きのアイドルが全員登場するところは、これまでのシリーズと変わりません。まずエピソードのピックアップと振り分けをして、こちらもシリーズ同様、話数ごとのテーマに合わせて行っていました。毎回「勉強する回」だとか、「猫耳の回」だとか、そういった“くくり”を作ることでアイドルたちを配置していくイメージです。こういう“くくり”を作らないと「なんでここにあの子たちは出てこないの?」という疑問が生まれてしまう可能性もあるので。ある程度、話の軸を作ることで「だからこの子たちなのか」と納得してもらえるように調整しています。全員登場するのは大前提ですが、だからといって「とりあえず出しとけ!」「詰め込んでおけ!」みたいな扱いは、作品にもアイドルたちにも失礼じゃないですか。そこは、これまでのシリーズ同様、もっとも気をつけています。

――ティザービジュアルにも登場した『しんげき』初参加の4人のアイドルですが、アニメにはいつごろ登場するのでしょうか?
 TV版40話(『CLIMAX』1話)では南条光が、ゲーム内で配信されている特別版34話(『CLIMAX』1話)には喜多日菜子がすでに登場しています。また鷹富士茄子はCMで先行して出演していたりするので、4人中3人は『CLIMAX』1話目の時点で初登場を果たしています。そして、白菊ほたるも追って登場しますので、楽しみにしていてください。

――新しいアイドルを登場させる際、気をつけていることはありますか?
「アイドル」というのは、手の動かしかたひとつでキャラクター性が変わってしまうので、個性や性格の描写はもちろん、身体の動きにも気を使っています。たとえば日菜子はほかのアイドルより動きを大きく、ダイナミックな表現に。光は、The特撮的な演出をしようとか。顔が見えなくなってしまうので、基本的にはアイドルに逆光の演出を使うことはありませんが、光というアイドルならアリなんです。“キャラクター付け”の一環ではありますが、こうしたことはひとつひとつこだわって制作しています。

――アフレコ現場の雰囲気はいかがですか?
 相変わらずベルトコンベアーのように(笑)、たくさんの役者の方が入れ替わり立ち替わりアフレコ現場に参加されています。全体的に、新しい方も含めてスムーズに進んでいる印象ですね。1st SEASONのころは、僕らが求めるものと役者の方が表現するものに食い違いが生まれてしまって居残りで撮り直したこともありましたが、最近はそういったことはめっきりなくなりました。1st SEASONの放送開始時期から数えると、もう2年経っていますからね。いろいろな現場を経験して、役者のみなさんも成長されたのだなぁとしみじみ思いますし、僕のなかでも、役者の方々のお芝居のアプローチの仕方を掴めてきた感覚があります。具体的に言うと、キャラクターのしゃべる速度や、演じる方向性が肌感覚でわかってきたんです。これは作れば作るほど、どんどんやりやすくなっている実感があります。
 ちょうどこのインタビュー前に鷺沢文香役のM・A・Oさんの収録があったのですが、文香のしゃべり方ってすごくゆっくりなんですよね。なので、脚本の制作段階で「このセリフ量では、絶対に尺に収まらない」ってわかるんです。わかるからこそ、その時点で「ならどこを削ろうか」「役者の持ち味を生かすにはどこを残せばいい?」と考えられる。単にストーリーがわかるセリフだけを残すのは簡単なんですが、そうすると文香らしさがなくなってしまうんですよ。さてどうしようかと練りこんでの収録だったのですが、もうね、ぴったりと尺が合いました! いやぁ、今日は本当に気持ちよかったですね。1st SEASONのころは、今と違って全然収まらなくて(笑)。収録中にいちいち音響監督とどのセリフをカットするかの相談をしていたんですよ。今はほぼ一発で決まります。感慨深いですね。
 ただ、最初のころと比べて出演人数が増えたぶん、結局全体の所要時間は変わっていない気はしますね(笑)。

――アフレコ中に気になった、または注目してほしいアイドルはいますか?
 アイドルではありませんが、『アイドルマスター シンデレラガールズ』のアニメでプロデューサー役を演じられた、武内駿輔さんがナレーションを担当する話数があります。ものすごくおもしろかったですね! 「この話数は男性にナレーションをお願いしたい」とお願いしたところ、「なら武内さんにお願いしましょう」とご提案いただきまして……。僕としては「むしろいいの?」って気分でしたが、結果的に大変面白いものができあがりました。

――今後放送される話数の注目ポイントを教えてください。
 4月16日放送のTV版42話は“スポーツ回”です。これまでのシリーズでもスポーツ回自体はありましたが、全体的に単なる「スポーツ」や「運動」とどこか趣旨が違うものになっていたんですね。僕がよく覚えているのは、白坂小梅の「いかにゾンビらしく走るか」(2nd SEASON15話)ですが(笑)。あのときは「それぞれの秋」をテーマに、運動、読書、料理で3エピソード描きました。そして、今回は3エピソードとも「スポーツ」がテーマです。ただ、例によってあまりスポーツはしていないんですが(笑)。オリジナルエピソードでは、赤城みりあと佐々木千枝、龍崎薫の小学生アイドルたちが活躍します。この子たちはちゃんと運動をしていますが、ほかは……あまりしてないですね(笑)。

――最後に、アニメディア読者へメッセージをお願いします。
『CLIMAX』のとおり、今までで一番楽しく、かわいく、盛り上げていきたいです。そのためにスタッフ一同クライマックス、最高にがんばっておりますので、今後も楽しみにしていてください。

取材/宮島岳史、文/遠藤圭子

<TVアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 CLIMAX SEASON』情報>
【放送情報】
TOKYO MX、BS11にて毎週火曜夜9時54分~
サガテレビにて毎週火曜深夜1時55分~
AT-Xにて毎週金曜夜10時35分~
(リピート放送)毎週月曜昼2時35分~、毎週木曜朝6時35分~
※放送時間は変更になる可能性があります。

バンダイチャンネル・ニコニコ動画・AbemaTVほかで配信中

【スタッフ・キャスト情報】
●STAFF
原作/バンダイナムコエンターテインメント
監督・脚本/まんきゅう
キャラクターデザイン/高津智子
アニメーション制作/ギャザリング
●CAST
島村卯月/大橋彩香
渋谷凛/福原綾香
本田未央/原紗友里 ほか

【パッケージ情報】
Blu-ray&DVD第1巻、フロンティアワークスより6月26日発売。
Blu-ray:3,500円、DVD:3,000円(各税別)

『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 CLIMAX SEASON』公式サイト
http://cingeki-anime.com/

『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 CLIMAX SEASON』公式Twitter
@cingeki_anime

(c) BNEI/しんげき

《超!アニメディア編集部》
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