春アニメ「ささやくように恋を唄う」木野ひまり役 嶋野花インタビュー「裏表が一切ないひまりの想いをていねいに演じたい」 | 超!アニメディア

春アニメ「ささやくように恋を唄う」木野ひまり役 嶋野花インタビュー「裏表が一切ないひまりの想いをていねいに演じたい」

読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2024年4月号には、冬アニメ『名湯『異世界の湯』開拓記』より、オーヘンデック役の倉持京子が登場。

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春アニメ「ささやくように恋を唄う」木野ひまり役 嶋野花インタビュー「裏表が一切ないひまりの想いをていねいに演じたい」
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読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2024年3月号には、春アニメ『ささやくように恋を唄う』より、木野ひまり役の嶋野花が登場。 本稿では、本誌で紹介できなかった部分も含めたロングインタビューをお届けする。

裏表が一切ないひまりの想いをていねいに演じたい

――『ささやくように恋を唄う(以下、ささ恋)』という作品の印象を教えてください。

 オーディションの原稿に原作の該当シーンが添付されていて、そこで初めて原作の絵を拝見しました。まず線が綺麗すぎて感動し、さらにひまりと依先輩の等身大の高校生らしいやりとりが素敵だなと感じて。しっかりと悩んでそれを消化しようとしている2人の姿を見て、これぞ王道の恋愛マンガだと思いました。

――女の子同士の恋物語ということについては、どう感じましたか?

『ささ恋』は、同性同士であることについて悩まないところが素敵だなと思っているんです。私はこれまで女の子同士の恋愛作品にはあまり触れたことがなかったので、最初は同性を好きになってどうしようから物語が始まるのかなと思っていたのですが、『ささ恋』は恋する人としてごく普通の悩みを描いていくんですね。相手を好きになり、自分がどう思われているのかが気になる姿が描かれているので、女の子同士の恋愛作品を読んだことがない方も、わかるなぁと思っていただけるのではないかと感じています。

――アフレコで声が付いたことでより魅力的に感じられた部分はありますか?

 みんなに胸キュンをダイレクトに与えられるところでしょうか(笑)。『ささ恋』は、ひまりのリアクションや依先輩の心の声など、第三者として見ていても「いい!」と思えるポイントが詰まっているんですね。自分の出番が終わって振り返ったら、ほかのキャストさんが悶えているのを見て、声が入ったことで、恋愛マンガのトキメキをより強く与えられるようになっているんだなと感じています。

――嶋野さんが演じるひまりの印象はどうでしたか?

 私が最初に見たひまりは、原作で依先輩にひとめぼれしたと伝える部分だったんです。それを見て、私も依先輩と同じ気持ちで「かわいい!」と思いました。演じていくにつれて、かわいいのはもちろんですが、周りを引き込むパワーの強さを感じています。演じている私も、ひまりに引っ張られるような感覚なんです。ひまりはとにかくポジティブで、天真爛漫さが素敵な女の子です。この先、出会う人にそのポジティブさがどう作用していくのかにも注目していただきたいです。

――ひまりはとにかくかわいい女の子ですが、そのなかでも嶋野さんがとくにかわいいと感じているポイントを教えてください。

 一番は表情です。イヌっぽいというか、わふわふしている感じがかわいいです。私はひまりと幼なじみの未希ちゃんとのやりとりがすごく好きなんです。依先輩に対するときとはまた違う、全力でぶつかっていっても許される関係性が素敵で、とくにイヌっぽさが見えるのでいいなと思っています。

――感情表現豊かなひまりを演じるにあたり、大切にしていることは?

 原作を読んでいる方にとっては、ミニキャラになったりワンちゃんみたいな表情をしたりするところすべてがあってのひまりだと思うので、声を聞いただけで原作の表情が浮かぶようなお芝居をしたいと思っています。自分でもちゃんと表情を想像しながらお芝居ができるよう、原作にある口の形やお花がひまりの周りを舞っているところ、吹き出し外の「わふわふ」という擬音も全部台本に書き出しています。また、オーディションのときに監督から「ひまりを演じるときは相手が誤解することなく伝えられるように演じてほしい」とコメントがあったので、ひまりがどんな発言をしたとしても、そこに悪意はないということが伝わってほしいなと思いながらお芝居をしています。

――誰しも、こうしたら相手が喜ぶだろうと考えて、少しオーバー気味にリアクションすることもありますが、ひまりにはそれがないんですね。

 そうなんです。「うれしい」という言葉ひとつを取っても、テンション高めに言えば相手が喜ぶだろうなという気持ちは誰しもあるものだと思うんです。でも、ひまりはそんな打算はなく、ストレートに感情を伝えているんです。それを表現するのはなかなか難しかったです。

――たとえばひまりは、依と出会ったころは、彼女の“好き”が恋愛的な意味だとは気づきませんよね? だけど、演じる側は当然知っている。そういう点での難しさもありましたか?

 ありました! 私たちは依先輩の言葉にこういう意味があるはずと察してしまえるのですが、ひまりにはそれがない。言われたことをストレートに受け止めるタイプなので「会いたい」と言われたら「私も会いたいです」と答えてしまう。でも、そこに意図を持たせてはいけないので、その真っすぐさを演じるのは大変でもありました。

――そんなひまりに似ている部分、共感できる部分はありますか?

 マネージャーさんからは「似ている」とよく言われます。おしゃべりが好きだったり、ご飯を食べているときにテンションが高くなりがちなところも似ているのかもしれません。それから、私は何かミスをしたとき、もちろん自分のせいだし反省もするのですが、自分を責めている時間が苦手なんです。そういうときは誰かに聞いてもらおうと行動し始めるので、外にエネルギーが向く部分はひまりと似ていると思います。

――ひまりに恋をしている依にはどんな印象がありますか?

 悩みが普通なところがいいなと感じています。依先輩って、現実にいたら私もファンになっていると思うくらいカッコいいんですが、気取っていないし、すごく等身大なんです。ひまりがどうやったら自分を見てくれるか、どうやったらひまりによく見てもらえるかなど、恋した人なら当たり前のような悩みを抱えている。憧れの対象になるキャラクターではあるけれど、普通の女の子であるところが好きなんです。メッセージを送るのに何十分も悩んじゃうようなところも好きです。

――アフレコはどんな雰囲気ですか?

 先輩方がものすごくやさしいです。『ささ恋』が恋のお話ということもあり、休憩時間にはどういう人がタイプなのかという話も出ますし、一方で洗濯の話もします(笑)。作品とは関係がないのですが、「絶壁」という頭の形がわからない方がいて。みんなでマイクの前に立って頭を差し出して、頭の形をチェックし合うという謎の出来事があったことも印象深いです(笑)。

――改めて、作品全体の見どころや魅力を教えてください。

 ひとめぼれを題材にした作品は、ひとめぼれをしたほうが相手にアタックして振り向かせるようにがんばるのが王道の物語だと思います。でも、『ささ恋』はお互いがひとめぼれから始まって、そのひとめぼれの意味がそれぞれに違うからすれ違ってしまうという、珍しいタイプのストーリーだと感じています。お互い好きの矢印が向いているところからスタートする作品でありつつ、好きについて悩むというぜいたくさもあって、そのすれ違いを楽しんでいただけたらと思います。

MegamiにQuestion

Q.自分のチャームポイント
A.大きな耳と、左目尻の下のホクロ

小学生の頃、耳はそれほど好きではなかったんですが、大人になってからよく皆さんに「大きいね」と声をかけていただけるようになり、好きになりました。

Q.自分のニックネーム
A.嶋ちゃん、お花ちゃん

最近は嶋ちゃんかお花ちゃんが多いです。母が「お花を好きな人に悪い人はいない」のと「花は発音しやすい」という理由で名前を付けてくれたのですが、まさにその通り呼びやすいからか変わったニックネームは付かないですね。

Q.自分の声の特徴
A.ちょっとハスキー

かわいい目のトーンではあると思うのですが、少しハスキーなのが特徴だと思います。

Q.自分の性格
A.ポジティブ

些細なことで落ち込むのですが、落ち込んでいることに落ち込むタイプでもあるので、なるべく早く切り替えるようにしています。美味しいものを食べて次の日を迎えると、前日のミスを受け止めて今日は頑張ります、と切り替えられます。

Q.いま、ハマっていることは?
A.ゲーム『塊魂』

『塊魂』は、プレイ中に人に追いかけられるくらいで攻撃をされたりもしないので、ただひたすらに転がすことだけを考えていられるんです。その時間が好きで、ここ1か月くらいですごくハマっています。

Q.ひとめぼれの経験はある?
A.実家のイヌはひとめぼれで飼いました

ずっと柴犬がほしいと思っていて、ペットショップを見て回っているときに偶然であったんです。家族全員が出っ歯で、そのイヌも出っ歯だったのでこれが運命だ! と思って家のイヌになりました。

Q.バンドをやるとしたらパートは?
A.ベース

中学時代、吹奏楽部でパーカッションを担当していたのですが、手と足をバラバラに動かすドラムは苦手だったので、いまでもできないと思います。でも、裏方のほうが好きなので担当するならベースでしょうか。ベースにはベースの難しさがあると思いますが、ドラムよりはまだとっつきやすい気がします。

Q.本作のキャッチフレーズ
A.お互いひとめぼれからすれ違う 胸キュン間違いなしのガールズラブストーリー

ひとめぼれ同士なので両想いのはずが、すれ違っちゃうところが見どころです。憧れの人から「好き」と言われたら「私も」となると思うけれど、ひまりは自分と依先輩の「好き」の意味が違うことに気づいてちゃんと悩めるんですね。そのすれ違いがポイントだと思います。

Profile
しまの・はな/8月17日生まれ。千葉県出身。アクセルワン準所属。主な出演作は『異世界のんびり農家』リーフ、リリ役、『スキップとローファー』城ケ崎役など。

作品Information

4月13日から毎週土曜日深夜1時30分よりテレビ朝日系にて放送開始
https://sasakoi-anime.com/
 高校に入学したその日、新入生歓迎会でバンド「SSGIRLS(エスエスガールズ)」の演奏を見た木野ひまり。彼女はギターボーカルの朝凪依に憧れの意味での“ひとめぼれ”をする。一方、依がひまりにしたのは恋の意味での“ひとめぼれ”。互いに“好き”ではあるけれど、気持ちが異なる2人はすれ違うが……。

(C)竹嶋えく・一迅社/ささやくように恋を唄う製作委員会

《超!アニメディア編集部》
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