『プリキュア』シリーズ恒例の秋映画では、いちかたちがパリへ向かう。本作についてプリキュア役のメインキャスト６人に語ってもらったインタビューが『アニメディア11月号』に掲載されているが、記事内で紹介しきれなかった部分を含めた長文版をお届けする。シエルの過去に絡んだ物語などがいっぱい詰まった映画の見どころを、たっぷりと語ってもらった。
なお、『アニメディア12月号』では、映画公開後だから語れる裏話などを加えたインタビューを掲載予定。そちらも合わせてチェックしてほしい。
――映画の公開が決まったときの感想を教えてください。
美山加恋 『映画プリキュアドリームスターズ！』のアフレコのあと、スタッフの方から冗談で「秋の映画、できるかなぁ」と言われたんです。できないこともあるのかと動揺したこともあって、無事に公開されることがうれしかったです。
福原遥 『ドリームスターズ！』では、歴代のプリキュアの皆さんの力を借りたという感覚が強かったんです。でも、今回は私たちが先頭に立つということもあり、半年以上やってきたＴＶシリーズの成果が出せるのではないかと思いました。
村中知 私は、自分が出演するというよりは、「キラキラパティスリー（以下キラパティ）」のメンバーが映画に出るんだという気持ちのほうが強くて。映画に出られてよかったね、という謎の喜びがありました（笑）。
藤田咲 私は『ドリームスターズ！』をみんなで観に行ったときに、子どもたちの映画に対する新鮮な反応を生で聞けたことが印象的だったので、また子どもたちと映画を観て、一緒にプリキュアを応援できるんだ、嬉しい！という気持ちでした。
森なな子 『プリキュア』はとても長いシリーズですからどの作品も愛が詰まっていて面白いですよね。でも、『キラキラ☆プリキュアアラモード』が一番好きだと言ってもらえるような映画にしたいなとまず思いました。
水瀬いのり 今回はシエルの過去の話もたくさん盛り込まれているので、ドキドキしていました。でも、アフレコでは普段と変わらない掛け合いができたし、６人がそろえば『キラキラ☆プリキュアアラモード』の空気はいつでも作れるんだなとすごく安心しました。
――キャラクターの見どころは？
美山 いちかはなんだかすごくお調子者になっている気がするんです。パリという慣れない環境で頑張っているのはわかるけど、空回っている部分が多くて。でも、そこがいちからしくてかわいいです。
福原 ひまりはシエルのピンチに一生懸命行動するようになったり、友達を見つけたことでの成長がいたるところに表れています。みんなとふざけあえるようになったところもぜひ見てほしいです。
村中 あおいは、敵の攻撃を受けて普段とは違う動物・ナマケモノの姿になってしまうのですが、その変化が面白いです。ソウルはあおいのままなのですが、彼女の話すスピードに体がついていかない、そのギャップを楽しんでほしいです。
藤田 高校生組は映画が始まる前のあいさつを担当しているので、まずそこを観てほしいです。それから、中学生組と絡むことも増えて、関係性が深まったことを感じられるシーンも多くなりました。６人でリアクションするときのいつもと変わらないゆかりも注目してほしいです。
森 あきらはザリガニ姿ですね（笑）。ザリガニ姿になってもマジメに行動するのですが、見た目とのギャップにクスッとしてもらえると思います。
水瀬 キラリンとピカリオの過去は、映画だとかなりコミカルになります。ジャン＝ピエールに弟子入りするまでのくだりもかわいいし、ピカリオ役の（皆川）純子さんとは、ふたりが食べるシーンやにおいを嗅ぐシーンをどうするか綿密に打ち合わせをして。シエルとパルフェの活躍はもちろんなのですが、キラリンのドタバタ劇にも注目してもらいたいです。
――作中ではキラパティのメンバーは、あおいが仕事を担当したり、ひまりがスイーツ博士をして頼られたり、それぞれの得意分野を生かして役割分担をしながら動いています。キャストの皆さんのなかでは、そういった役割分担はありますか？
美山 みんなで集まろうとしたり、何かを決めたりするときの言い出しっぺは咲さんかな。スケジュール調整をちゃんとしてくれるんですよ。
福原 情報もすごくたくさん知っていて、聞いたらなんでも教えてくれるよね。
藤田 なんでもではないけどね（笑）。まとめ役は加恋だよね。
美山 いや、まとめられてはないです。みんなを観ているだけです。
藤田 冷静に全体を観ていると思うよ？ あとははるちゃん（福原）の指導係。
福原 わからないことだらけなので、みんなからいろいろ聞きながら頑張っています。
森 はるちゃんは癒し担当だよね。クシャミをしただけで転ぶとか、本当にかわいくて。
美山 なな子さんはお母さんかな。
森 マイクが空いたときに呼ぶ役目ね（笑）。
水瀬 でも、意外と抜けているよね？
森 あ、バレてた？
水瀬 すごく頼れるけど、さりげなくドジってるなーって思うときがある。私と知ちゃんは自由な感じかな？ 知ちゃんがムードメーカー？
村中 いのりちゃんはふざけたときに冷却ビームを送ってくれるよね。ああ、心地いいなって思いながらニヤニヤしてる。
森 いのりちゃんは自由だよね。
藤田 時々すごく的確なことをボソッと言うのが面白いかな。
福原 でも、テンションがあがったときのいのりちゃんはすごいんですよ。「Ａｎｉｍｅｌｏ Ｓｕｍｍｅｒ Ｌｉｖｅ ２０１７ ＴＨＥ ＣＡＲＤ」に出演したとき、ステージに向かうまでに変なリズムに乗っていて、いのりちゃんもこんなことするんだって驚いた（笑）。
水瀬 スイッチが急に入ることがあるんです（笑）。
――いちかたちに負けず劣らず、皆さんのチームワークも抜群ですね。では、最後にファンの方に向けてメッセージをお願いします。
美山 『プリキュア』の映画って物語のつながりはなくても、バトンリレーのような感じだなと思っています。私たちもその役目を果たせたらと思いながら映画に臨みました。作品自体は、街がお菓子になるような、子どもたちの夢がいろいろとかなっていくところもあり、違う動物のコスチュームになったりするシーンは大人にも楽しんでもらえると思います。ぜひ、いちかたちと一緒にシエルを応援してくれたらうれしいです。
福原 いつもと違うアニマルになったときは、普段とは異なる６人の雰囲気や会話が見られるので、すごく新鮮だと思います。今まで築き上げてきた絆がここで強く映画で表されているんじゃないかなと思うので、その絆が皆さんにちゃんと届いていたらうれしいです。
村中 ６人のプリキュアはひとりひとり個性が強く、パリの街で自由に、ドタバタするのが彼女たちらしいなと思っています。シエルの話は素敵だし、新しいアニマルや街がスイーツになったり、新しいコスチュームも登場したりと、子どもたちの変身願望をたくさん叩きこんで「はっぴー！ はっぴー！」みたいになっていますので（笑）、ぜひ劇場でご覧ください。
藤田 今回の作品は、監督から「さらに成長するというよりは、強くなった部分を踏まえての作品だ」と言われていました。ＴＶシリーズの蓄積があっての映画になっているので、私たちの活躍を刮目してほしいです。映画館はみんなで笑ったり泣いたり、気持ちを共有する空間だと思うので、人目をはばからず泣いたり応援したりしてくれたら嬉しいです。
森 『映画プリキュアドリームスターズ！』からはグッとお話が進んでいて、キャラクターの関係性が築き上げられています。より深くなった６人の会話や絆、シエルの葛藤や成長、師匠との絆は感動できるものになっていますので、観ていただいて、何か得るものがあったらいいなと思っています。
水瀬 今回は、過去と今とのシエルの両方を観てもらえるし、悩んでいるときに助けてくれる友達や、自分をいつも支えてくれる言葉、声をかけない優しさなども表現されています。観終わったあとに仲よくしてくれる友達や支えてくれる家族に感謝の気持ちを持てたり、大好きだと実感してもらえるような、たくさんの愛と友情がつまった作品になっていると思うので、年齢や性別を問わず幅広い人に見てほしいです。
◆プロフィール
【みやま・かれん】12月12日生まれ。東京都出身。ホリプロ所属。
【ふくはら・はるか】8月28日生まれ。埼玉県出身。研音所属。
【むらなか・とも】12月15日生まれ。茨城県出身。俳協所属。
【ふじた・さき】10月19日生まれ。東京都出身。アーツビジョン所属。
【もり・ななこ】2月13日生まれ。福岡県出身。マウスプロモーション所属。
【みなせ・いのり】12月2日生まれ。東京都出身。アクセルワン所属。
＜作品情報＞
映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと！想い出のミルフィーユ！
同時上映 Petit☆ドリームスターズ！レッツ・ラ・クッキン？ショータイム！
10月28日（土）より全国劇場で公開
◆スタッフ
映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと！想い出のミルフィーユ！
監督：土田豊
脚本：村山功
キャラクターデザイン：井野真理恵・爲我井克美
総作画監督：爲我井克美
作画監督：大田和寛
音楽：林ゆうき
美術監督：倉橋隆
色彩設計：竹澤聡
撮影監督：髙橋賢司
製作担当：澤守洸
配給：東映
同時上映 Petit☆ドリームスターズ！レッツ・ラ・クッキン？ショータイム！
監督：宮原直樹
CGディレクター：小林真理
◆キャスト
宇佐美いちか（キュアホイップ）美山加恋
有栖川ひまり（キュアカスタード）：福原遥
立神あおい（キュアジェラート）：村中知
琴爪ゆかり（キュアマカロン）：藤田咲
剣城あきら（キュアショコラ）：森なな子
キラ星シエル（キュアパルフェ）：水瀬いのり
ペコリン：かないみか
ほか
公式サイト
precure-movie.com
公式twitter
＠precure_movie
©2017 映画キラキラ☆プリキュアアラモード製作委員会
