TVアニメ『上野さんは不器用』のEDテーマを集めたミニアルバムがリリース。上野役を演じた芹澤優が、インタビュー企画「Megami’sVoice」に登場!【インタビュー】 | 超!アニメディア

TVアニメ『上野さんは不器用』のEDテーマを集めたミニアルバムがリリース。上野役を演じた芹澤優が、インタビュー企画「Megami’sVoice」に登場!【インタビュー】

アニメやゲームの主題歌、テーマソングなどを歌うアーティストに楽曲について語ってもらうインタビュー企画「Megami’sVoice」。2019年5月号には、『上野さんは不器用』で上野役を演じた芹澤優が登場し、EDについて …

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 アニメやゲームの主題歌、テーマソングなどを歌うアーティストに楽曲について語ってもらうインタビュー企画「Megami’sVoice」。2019年5月号には、『上野さんは不器用』で上野役を演じた芹澤優が登場し、EDについて語った。「超!アニメディア」では、本誌で紹介できなかった部分も含めた、ロングインタビューをお届けする。


――まず、『上野さんは不器用』の上野役を演じることになった感想は?

 自分の笑いのセンスが試される役だなと思いました。原作にはなかった音や声がつくわけですから、アニメでは原作のおもしろさを超えなければならないと思ったんですね。でも「笑い」って人によってツボが違うから、間やテンポでどれだけ多くの人を笑わせられるかの勝負だなと。

――上野を演じる際には、どんなことを心がけましたか?

 アフレコのときは、まず原作を読んで感じたままに演じてみました。ちょうど第1話のアフレコには、原作者のtugeneko先生もいらしていて、「もう少し声のトーンを下げてほしい」という指示があって。自分の中でもどっしりとした低めのトーンを意識して演じつつ、叫んだり照れたりするところだけは、思いっきり振り切って演じるようにしました。上野さんはとにかくパワーのいるキャラクターでしたが、スタッフの皆さんがすごく気を使ってくださったので、自分の一番気持ちのいいところで上野さんの感情を爆発させようと思いながらアフレコに臨みました。

――上野はとにかく感情の振り幅の激しい子でしたね。

 アフレコだと、あえて汚い声を出してみたりもしたので、見ている方にどう思われるのか心配もありました。でも、実際にオンエアを見てみたら、絵がポップだったことに加え、音もついたからか、すごくかわいく感じられてほっとしました。

――EDを全部で6曲歌うと聞いたときは、どう思いましたか?

 15分のアニメなのにOPもEDもついていて、さらにEDは6曲もあるなんて、すごく豪華だなと。制作スタッフの方から「上野さんが持っている恋する女の子のかわいさをより感じてもらいたくて、EDをたくさん作った」と聞いて、私もがんばって歌わねばと思いました。

――上野として歌う際に意識したことはありますか?

 今までにもキャラクターソングを歌わせていただいたことはあったのですが、だいたい作中でも歌う、アイドルのようなキャラクターが多かったんですね。でも、上野さんは歌とはあまり縁がなさそうで、カラオケとかにも行くのかな……というイメージだったので、「マイペース・サイエンス」「ラブミーサイエンス」「放課後トラベラー」の3曲は、キャラクターとして歌うことに気をつけました。あえてレコーディング中にセリフを言う時間を設けていただいたりして、テンションもアフレコに近づけました。


――ぜひ、各曲のポイントも教えてください。まずは科学部の3人で歌った「マイペース・サイエンス」。

 この曲が、一番「アニメに出てくる上野さんっぽくありたいな」と思った曲です。ほかの曲はソロですが、これは3人で歌ったから、3人といる状態の上野さんを表現したいなと思ったんです。上野さんのドヤ顔感、科学用語を言い慣れている雰囲気を表現できているかなと思います。歌い方としては、上野さんらしくぶっきらぼうなほうがいいのかなとも思ったのですが、先にレコーディングが終わっていた田中(声/田中あいみ)が、かなりノリノリで(笑)。それもあって、感情豊かな表現に変えてみました。山下(声/影山灯)も含めて、バランスのいい科学部が表現できたと思います。

――2曲目は「ラブミー・サイエンス」は、ポップな曲です。

 バンドサウンドがすごく素敵な曲です。文化祭の軽音部に飛び入りした上野さんをイメージしました。それから、ちょっと照れながらも、恋の歌を歌うとこんな感じになるのかなと。作中では田中に対してちゃんと「好き」と言えていない上野さんが、歌だと素直になれるみたいな感じですね。ちょっと煮え切らない不器用な感じが、中3女子っぽいなと思います。

――3曲目「放課後トラベラー」は少しセンチメンタルな雰囲気があります。

 これは「青春感を出したい」とディレクターの希望があった曲です。科学部の居心地の良さを思い出しながら、感傷に耽る気持ちで歌いました。アニメでは部室以外の場所は出てこないのですが、部室を離れた上野さんが部活をどう思っているのかが出せたらなと。

――4曲目「コスモルミナ」は、テクノサウンドが印象的ですね。

 もともとテクノは好きなのですが、キャラクターソングでここまでテクノ寄りの曲を歌ったことがなかったので、すごく新鮮でした。この曲は作品とはかけ離れたような印象もあって、曲の良さもきちんと活かせたらと思って。あえて上野さんのキャラクターによりすぎず、曲のよさもいかせるように工夫しました。

――5曲目「不器用センセーション」もキュートな歌詞が目に止まります。

 この曲が、個人的には一番恋をする上野さんと科学部の上野さんのバランスがきれいに出ている曲だと思っています。コールもすごく楽しいし、少女マンガのような爽やかな雰囲気もある。コミカルさと明るさが混ざった感じもすごく素敵だと思います。

――そして最後の「心のふりこ」。6曲の中で一番ゆったりとしたナンバーに仕上がりましたね。

 これは、歌詞にも出てくるように、お布団の中にいる上野さんをイメージして歌いました。夢うつつのような感じもあり、一番アニメの上野さんとはかけ離れているかもしれません。上野さんって、普段は気を張っている部分もあると思うんですね。でも、この曲は気張らず、素に一番近いのかなと。頭が空っぽになったまっさらな状態から、「好き」がこぼれ落ちる。そんなかわいさが表現できていたらいいなと思います。

――上野の「好き」の相手は田中ですが、芹澤さんから見て田中はどんな印象ですか?

 正直、私生活で近くにいたら、好きになれないタイプです(笑)。だって、上野さんがあんなにアピールしても全然気づかないんですよ! 恋愛に関しての部分だけ、小学校低学年くらいで成長が止まっているのかなと思うくらい。何も感じてないみたいで、ちょっと嫌ですね(笑)。

――上野さんの恋愛アプローチについてはどうですか?

 演じているときは田中にこっちを向いてほしい気持ちだけを込めて精一杯演じていたので客観的に見られなかったのですが、アニメで見るとかわいいし、もっと田中にアピールするべきと思っちゃいました。

 上野さんは確かに過激な発言もするんですが、田中の鈍感さがその上を行くヤバさなので、きっと見ている人も上野さんを応援したくなると思うんです。全話を見た方は、きっと原作の、まだアニメ化されていないエピソードも見たくなっているはず!

――2期に期待したいですね。

 本当にそう思います! 私自身、上野さんを演じたことで、古くからの知り合いの方にも「こういう役もできるんだね」と褒めていただいたんですね。普段は厳しい父も楽しんで見てくれているみたいなので、ぜひまた上野さんを演じられたらと思います。

――では、最後に読者へメッセージを。

 『上野さんは不器用』は、15分の中にいろいろな要素を詰め込んだ、コミカルでかわいい作品だったと思います。EDには上野さんの恋する乙女のかわいさを詰め込みましたので、ぜひこのCDを聞いて、もっと上野さんを好きになっていただけたらと思います。そして原作も応援してください。いつか第2期ができたら、もっと上野さんの歌が聞けると思うので、この先も応援よろしくお願いします!

取材・文/野下奈生

Profile
せりざわ・ゆう/12月3日生まれ。東京都出身。81プロデュース所属。声優としての主な出演作は、『魔法少女サイト』穴沢虹海役、『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』シェラ・L・グリーンウッド役、『3D彼女(リアルガール)』五十嵐色葉役など。

『TVアニメ「上野さんは不器用」Ending Theme Songs』
『上野さんは不器用』のED6曲、第2、3話のEDで、科学部の3人で歌った「マイペース・サイエンス」は、それぞれのソロバージョンも収録。インストゥルメンタル6曲も入った全15曲のアルバム。
発売中
日本コロムビア
2500円(税込)


© tugeneko・白泉社/上野さんは不器用製作委員会

《超!アニメディア編集部》
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