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【インタビュー】佐咲紗花が『ガールズ&パンツァー 最終章』1~3話OPテーマ「Grand symphony」に込めた思いを告白

2017/12/22



『ガールズ&パンツァー(以下、ガルパン)』の挿入歌「あんこう音頭」の歌唱で有名な佐咲紗花が、初めて『ガルパン』の主題歌を担当。しかもシリーズのフィナーレを飾る『ガールズ&パンツァー 最終章(以下、最終章)』の1話~3話のOPテーマに大抜擢! プレッシャーを抱えての作詞活動について語ってくれたインタビューが、発売中の『アニメディア1月号』に掲載されている。「超!アニメディア」では記事内でお届けしきれなかった部分も含めた、インタビュー全文をご紹介する。

――『ガルパン』で佐咲紗花さんと言えば、「あんこう音頭」が有名ですよね。
「あんこう音頭」はTVアニメ第1期4話の挿入歌だったのですが、あのインパクトは相当大きかったらしく、反響もすごく大きかったですね。一部の方からは、今も私が演歌や民謡の歌手だと思われているみたいです(笑)。それから約5年、今回の「Grand symphony」で、ようやく勘違いを払拭できそうです(笑)。

――OPテーマを担当することが決まったときの心境は、どうでしたか?
 うれしかったのはもちろんですが、『最終章』のOPテーマという点では、かなりプレッシャーを感じました。ただの続編ではなく、放送開始から5年間で育ちに育ったシリーズの集大成。そのOPテーマを背負うわけですから……。

――今までの『ガルパン』のOPテーマは明るくさわやかな曲が多い印象です。かたや「Grand symphony」が壮大な曲なのは意外でした。
 なんだか聖杯戦争でも始まりそうな曲ですよね(笑)。『最終用』のシナリオを読んだときは「『ガルパン』らしいストーリーだな」と思っていたので、曲を聴いたら激しくて、私もすごく驚きました。でも同時に、泣いてしまって。最初に聴いたのは仮歌詞も仮歌も入っていないデモ音源だったのですが、これまでのストーリーを踏まえて聴いたときに、メロディーだけですごく胸が熱くなったんです。

――歌詞は佐咲さん自ら書かれていますよね。今までとは違う魅力にあふれた『ガルパン』のOPテーマということで、作詞は悩みましたか?
 すごく悩みました。3文字書いてペンを止めて悩んで、接続詞はどれが良いかと全部試してみたり。いつもは数時間で書き上げることもあるのですが、今回は私のなかで最長となる2か月もかかってしまいました。7月9日に開催された、2回目の「ガールズ&パンツァー 劇場版 シネマティック・コンサート」の横浜公演でサプライズ発表&初披露するために5月の初めごろから書き始めて、最終的に歌詞ができたのはコンサートのリハ前日でした。もっとよい言葉が浮かぶかもしれないと思って、ギリギリまで時間をたっぷり使わせていただいたので、私自身大満足の楽曲に仕上がりました。

――歌詞を書くにあたって、どのようなことに悩まれたのですか?
『ガルパン』には初期から携わらせていただいて、私自身ファンのひとりでもあるので、それぞれのキャラクターをいろいろな角度から知っています。だからこそ、主人公の西住みほだけに焦点を合わせるのではなく、登場するキャラクター全員や、聴いてくれるファンの方全員にとってのアンセムソングとして、背中を押せる曲になったら良いなと思ったんです。ただその思いばかりが先走ってしまい、自分のペンが追いついていなかったのだと思います。

――とはいえ、四六時中『ガルパン』のことだけを考えていたわけではないですよね。
 もちろんそうですけど、何をやっていても歌詞ができていない罪悪感にさいなまれていたと言うか、ずっと頭の片隅に引っかかっていて。気分転換に友達と遊びに行ったりも全然できなかったし、精神的に常に追い詰められていましたね。作詞をしている期間中にライブツアーもやったのですが、私の担当プロデューサーが『ガルパン』の音楽プロデューサーでもあったので、ツアー中もずっとプレッシャーをかけ続けられているようでした(笑)。

――作詞の手が進んだ転機になるような出来事があったりしたのでしょうか?
 6月25日に埼玉・大宮ソニックシティで開催された「ガールズ&パンツァー劇場版シネマティックコンサート」で、急遽ChouChoさんの代わりにステージに立ったのですが、その経験が転機になったと思います。ゲストではなくChouChoさんの代打として、自分なりの思いを乗せて、彼女が歌うはずだった「piece of youth」「GloryStory」「DreamRiser」を歌ったのですが、『ガルパン』の主題歌を歌う者として、ChouChoさんがこれまで背負っていたものを、そのとき少しだけ背負った感覚があったんです。そのことで覚悟が決まった感じがあったし、無事に歌い終わってから「仲のよい彼女のピンチに駆けつけられたことって、まさに『ガルパン』みたいだな。私もあの世界の端のほうのひとりになれたみたいな気がするな」と思ったりして。その日以降、ほとんど進んでいなかった作詞作業が一気に進んだ気がします。

――歌詞にはどんな思いを込めましたか?
 歌詞で表現したかったのは、第1期の1話から今も『ガルパン』の根底に流れている魂=”絆や友情”です。みんなでひとつの目標に向かって進むのですが、学校には卒業、つまりひとつの終わりがあるので、この時間は永遠ではありません。だからこそ、この一瞬をみんなと同じ信念を持って気持ちを重ねたいと思ったんです。なのでタイトルを「Grand symphony」にしました。

――シンフォニーを奏でる楽器のひとつひとつが、キャラクターひとりひとりであるということですね。
 はい。みんなで音を積み重ねて、交響曲を奏でていくような情景を想像しました。そこに壮大さを意味する「Grand」を付けることで、より”最終章感”が高まるなと。フィナーレに向けての、大きなはなむけになればいいなと思います。

――「Grand symphony」は、どのキャラクターにも重ねられる気持ちを歌っているわけですが、そのなかでも好きなキャラクターはいますか?
 声を含め好きなのは、カチューシャとアンチョビ。またアンツィオ高校の脳天気さも好きですね。

――続いて、シングルには、カップリングに「プラネタリー」という曲が収録されています。タイアップ曲ではありませんが、この曲にも『ガルパン』らしさを感じました。
 この曲は、ライブでみんなと一緒に盛り上がれることを意識して作ったのですが、確かに『ガルパン』の先にある物語のようなイメージも持っています。進む道が分かれていたり、それぞれの場所にいても、思いは居場所を越えてひとつになれると歌っています。ライブをやるとみんな各地から駆けつけてくれるけど、普段はバラバラで、住んでいる国、職業、年齢もさまざま。いつも一緒にいられるわけではないけど、思いはずっと繋がっているんだよ、と。

――明るく軽快な楽曲で、ちょっと民族っぽい雰囲気もありますね。
 そうですね。私たちのチームのなかでは「ドキュメンタリー番組の専門チャンネル『ナショナル ジオグラフィック』のテーマ曲にしてもらえたらいいのにね」と話していました(笑)。大自然のなかで、私が旗を持って立っているみたいなイメージもあります。

――今後は、いろいろなイベントやライブで、「Grand symphony」と「プラネタリー」を披露していくんでしょうね
『最終章』が2話3話と続いていくなかで、作品と一緒にこの2曲も成長していけたらと思います。それぞれの思いを重ねていただいて、最後にはより壮大なシンフォニーをみなさんと一緒に奏でられたらうれしいです。ぜひ生の歌声を聴きにきてください。

◆プロフィール
佐咲紗花【ささき・さやか】 アニメ『戦う司書 The Book of Bantorra』の第2期OPテーマ『星彩のRipieno』でデビュー。これまでにアニメ『日常』のEDテーマ「Zzz」、アニメ『ばくおん!!』のOPテーマ「FEEL×ALIVE」、アニメ『ID-0』のOPテーマ「ID-0」など、数多くのアニメやゲームの主題歌・挿入歌を担当。2018年2月11日に東京・下北沢GARDENで、「Grand symphony」を引っ提げてのワンマンライブ「佐咲紗花 LIVE 2018 ~Golden symphony~」を開催予定。

<ニューシングル『Grand symphony」情報>
発売中
ランティス
1,296円
表題曲はアニメ『ガールズ&パンツァー 最終章』1~3話 OPテーマで、『ガルパン』の歌モノ楽曲を数多く手がけてきたArte Refactが作曲・編曲を担当。佐咲自身は作詞を担当している。とある高校を舞台に登場人物たちのさまざまなストーリーが交錯していく、ドラマ仕立てのMVも話題になっている。


取材・文/榑林史章



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