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LiSA『鬼滅の刃』の主題歌2曲について語る「『紅蓮華』の歌詞は、炭治郎を自分の中に憑依させて書いたんです」【インタビュー】

2019/7/27


 TVアニメの放送も2クール目に入った『鬼滅の刃』。そのOPテーマ「紅蓮華」を7月3日にリリースし、EDテーマ「from the edge」を“FictionJunction feat. LiSA”として歌唱するのが、ロックシンガー・LiSAだ。その2曲についてのインタビューが発売中の「アニメディア8月号」に掲載されているが、「超!アニメディア」では記事内でお届けしきれなかった部分も含めた、インタビュー全文をご紹介。LiSAの『鬼滅の刃』へと寄り添う姿勢を、より深く知っていただければ幸いだ。

時間をかけて、世界観からじっくり作り上げられていったのが「紅蓮華」

――LiSAさんが『鬼滅の刃』の原作を読んだときに、一番強く感じたエッセンスなんでしたか?

 主人公である炭治郎の運命の過酷さと、それでも禰豆子を希望にして仲間を作りながら自分自身も「強くなりたい」っていう一心で頑張っていく、炭治郎の素直さみたいなものを、とっても強く感じました。

――本当に、炭治郎はまっすぐな子ですよね。

 そうですね。他人のことを悪く言いもしないし、最初は鬼に対する姿勢さえも「やさしすぎる」って言われちゃう子なんですよね。でも、お話が進んでいくにつれて、そのやさしさがすごく彼の強みになっていっているなと思うんですよ。

――原作は、先のほうまで読まれているんですか?

 はい。もう、すごく面白くて。こんなに登場人物が出てくるのに飽きないし、みんなそれぞれ個性があって。それぞれのキャラクターがこんなにいろんなことを教えてくれる作品って、なかなか無いなって思うんですよね。

――アニメの放送は鼓屋敷のエピソードまで終わりましたが、それまでの中でとくに印象深かったシーンを挙げるなら?

 やっと炭治郎・善逸・伊之助の3人が集まって、これから頑張っていくので、この先もっと面白くなるんですけど……(笑)。でもやっぱり、最初の炭治郎が雪の中を歩いてるシーンがすごく好きですね。悲しみを抱えながら、炭治郎がもがいている感じがあって……私が初めて『鬼滅の刃』を読んだときから、その雪の中を歩いている炭治郎っていうのがすごく印象的だったんですよ。あと、声優のみなさんのお芝居にも引き込まれますよね。とくに、鱗滝(左近次)さんがヤバくて。

――大塚芳忠さんが。

 はい。私、鱗滝さんが出てきたときの、「ああ、この子は駄目だ。思いやりが強すぎて決断できない……」というセリフのシーンで完全に引き込まれて。原作のときから好きなシーンはいっぱいあるんですけど、そのシーンのこのセリフでこんなにも人の心を持っていくって、すごいなって思いました。

 

 

――では、今回、OPテーマ「紅蓮華」の歌詞を書かれるにあたって、作中のどんな要素をもとに作詞されたのですか?

 炭治郎をはじめ、(鬼狩りの組織)鬼殺隊に入る子も、鬼たちも、みんな悲しい過去を持っていて。でも、それを乗り越えて生きていかなくちゃいけないわけじゃないですか。炭治郎たちは、自分の家族や仲間といった、何か希望を持って鬼殺隊に入っていて、自分がボロボロに傷つきながらもひたむきに前に進んでいく。それって、曲を聴いてくれるみんなにもあることだなぁと思ったんです。そして、私自身が歌を歌う使命としても、それは一緒だなと思い、歌詞のなかに込めました。

――その言葉選びには、サウンドから受けたイメージからの影響もありましたか?

 じつは今回は、私とディレクターが一緒に『鬼滅の刃』のOPテーマとして作りたい世界観をサウンドとして固めて、それを作曲家の草野華余子さんに渡してメロディーをつけてもらう……という形で、サウンドから世界観を統一して作っていったんです。たぶん、バンドとかだとそういう作り方ってすることがあるかもしれないんですけど、先になんとなくのメロディーを置いてサウンドと展開を作っていって、その上でメロディーを作っていくっていう手法をとったんですよ。

――なるほど、詞も曲も、ひとつの世界観から生まれたものなのですね。ちなみに、その世界観を作るのに、どれぐらいかかりました?

 たしか、2018年のクリスマスのライブイベントのころに打ち合わせをしていて……そして、作っては壊して作っては壊して、今年2月にあったZeppツアーファイナルの翌日にやっと「できた!」みたいな感じでしたね。だから、トータルでだいたい2か月ぐらいかかっていたと思います。

――本当に時間をかけて、徐々に凝縮していっての1曲だったわけですね。

 そうですね。私が原作を読んで感じたのは、どちらかというとダークな印象だったんですけど、「週刊少年ジャンプ」作品ということもあって“友情・努力・勝利”というキーワードを持っているのと、『鬼滅の刃』の中のポップな世界観もあって、はじめ「軽い世界観を出したい」というオーダーをいただいて。それで最初は明るいものを作っていたんですよ。「でも、この作品ダークだと思うんだけどな、しかも(ダークな世界観の作品を多々手掛ける)ufotableさんが作るし」とも、ちょっと思いながら。そうしたら「OP映像で戦闘シーンも描きたい」というお話を聞いたので、ダーク寄りなイメージに変えるために、1回全部壊して作り直したんです。

――しかも、LiSAさんがこれまでに発表したシングル表題曲のなかでは、比較的テンポが速くない部類の曲なのも印象的で。

 そうですね。それは、スピード感からくる切れ味よりも、悲しみをひとつひとつ確認しながら進んでいく感じを表現するべきなんだろうなと思ったからなんです。

――速さよりも、厚みというか。

 はい。炭治郎自身が「意思も過去もある鬼ひとりひとりを倒して進んでいく」っていうことを理解しながら歩んでいくので、その一歩一歩の重みみたいなものをすごく感じたんですよね。それは、炭治郎がやさしい人だからこそできることだな、と思うんですよね。

――ちなみにOP映像つきでご覧になっていかがでしたか?

 いやぁ、ufotableさんって天才ですよね! 最初に「絵が綺麗!」って思ったし。それはバトルシーンもなんですけど、やっぱり私は静寂を感じるシーンがすごく印象的で。最初に言いましたけど、雪の中を炭治郎が歩いてる姿っていうのが、本当に始まりにピッタリですよね。

不安一転、さまざまなものを引き出してもらったED曲レコーディング

――そしてED「from the edge」はFictionJunction feat. LiSAとして歌われていますが、もともと梶浦さんの作られるサウンドにはどんな印象をお持ちでしたか?

 私が歌う曲とはかけ離れた楽曲だなと思っていました。やっぱり梶浦さんの特徴って、すごくコーラスワークを生かして、全体を作り上げたときに“梶浦ワールド”っていうものが出来上がるなと思っていたので、私よりももっと倍音が多い方が歌われる印象があったんですよ。私が鋭い剣の先でひとりひとりを刺していくタイプだとしたら、梶浦さんの楽曲は鈍器で「バーン!」ってみんなをなぎ倒していく感じだと思うんですね。なので、「どうすればうまく溶け合えるんだろう?」っていうのは、正直、最初はすごく不安でした。

――では、この曲を受け取られた際にはどう思われましたか?

 梶浦さんの作られている世界観の中でも、「LiSAが歌うなら」っていうことをすごく考えて作ってくださっているなぁって思いました。歌詞の言葉遣いもそうですし、メロディーの作り方とかサウンド感とか、サウンドのテンポだったり勢いみたいなものも、梶浦さんの今までの壮大でクラシカルな世界観だけではなくて。それで、レコーディングのときに梶浦さん自身がおっしゃっていたのが……「(ロックバンドの)QUEENです」と(笑)。

――QUEENですか。

 そう。たぶん“クラシックとロック”が融合したものという意味で、そうおっしゃったんだと思うんですけど。きっと「LiSAさんはね、(QUEENのボーカルの)フレディ(・マーキュリー)だと思ったの!」って言ってて(笑)。

――その梶浦さんのひと言で、イメージがつながった部分もあったのではないでしょうか?

 ありますね。それまでは梶浦さんの世界観に寄り添うためには、ふだんの私よりも少しクラシカルな歌い方をすることが必要なんじゃないかなと思って、歌い方の手札を多めに用意してレコーディングに行ったんですよ。でも梶浦さんに「フレディなの!」って言われて、「なるほど!これじゃない!」ってすぐ理解しました(笑)。

――そのときに新たに与えられたカードが、バシッとハマった感じだったんですか?

 そうですね。でも私が思うロックテイストとクラシカルを混ぜた歌い方をするなかでも、梶浦さんからはたくさんレコーディング中にご指導いただいて。たとえば「冒頭の『悲しみに』の1フレーズだけで、一気にすべてを持っていく感じ」みたいなディレクションはすごく勉強になりましたし、歌のレッスンも含めてやってもらっている感じというか。自分が今までやらなかった表現方法を、すごく梶浦さんに引き出してもらった感じがします。

――そういった、印象に残った出来事はたくさんありましたか?

 特に楽しかったのは、最後のコーラスの部分でした。アニメの劇伴にも入ってるんですけど、「エ~エエ~」っていうコーラスみたいな。“梶浦語”って言うんですか?(笑)それを「歌わせてもらえる日が来た!」って。仮歌で梶浦さんが歌ってくれているものの中にそれが入っていたので、「やらせてもらえるのかな?」っていうワクワク感で行ったんですよ。そうしたら「ぜひLiSAさんにやってもらいたいと思って」って仰っていただけて。

――LiSAさんは梶浦さんの曲を歌われている方との共演もイベント等で多いので、自分でも表現してみたいという気持ちももともとあったんですね

 やってみたかったです(笑)。それにやっぱり、この曲は“LiSA”ではなく“FictionJunction feat.LiSA”なので、自分も梶浦さんの音楽の世界観を形作るひとつの楽器として参加したつもりだったので、そういったひとつひとつのことを楽しみながら。だから歌も、私の言葉とか私の意志というよりは、どれだけ作品を観終わったみなさんが、作品に没頭したままCMを迎えられるかが大事だなと思って。OPテーマは炭治郎を憑依させて私と炭治郎で歌ってると言ったんですけど、そういう意味ではEDテーマは、完全に炭治郎でした。

――こちらも、映像もご覧になっての感想をお聞きしたいのですが。

 やっぱりみなさん曲ができてから映像を作ってくださっているので、めちゃくちゃ楽曲に寄り添ってくれているなぁと思いました。そういう、全部にひとつの血が通ったというか、みんなの意志が通じた状態でものを作ることで、すばらしい作品ができるんだなって感じましたし、なんだか劇場版を観てるような感じがすごくしましたね。

――作品にちなんでお聞きしたいんですが、炭治郎には嗅覚が優れてるという特技がありますけど、LiSAさんには五感を生かした特技みたいなものってありますか?

 ……耳かな? 外国語を話せるわけじゃないんですけど、言ってる言葉をそのまんま発音できたりして。たぶん耳が、すごく神経質なんだと思います。だから外国でも、その国の言葉をしゃべれる人だと思われてめっちゃ話しかけられるんですよ(笑)。

――海外に行かれることも多いですもんね。

 そうですね。たとえばライブでのMCって、あらかじめ言いたいことを全部訳してもらって、それを聞いて完コピしてしゃべるんですけど、終わったあとに現地のスタッフの方から「よかったよー!」みたいなことを言われるんですよ。でも、その場では何を言ってるのかわかんなくて(笑)。英語だったらまだなんとなくわかるんですけど、たとえば中国語とか、スペイン語になると何を言っているか聞き取れないんですよね。

――舌を使った発音の仕方が、うまいからかもしれないですね。

 どうなんでしょう? でも声優の方々も人の声のマネをされたり、歌マネをするのが上手な人とかもいるじゃないですか。それもたぶん、みんな耳がいいんだと思います。

――ではもう一問。炭治郎は妹の禰豆子を人間に戻すために戦っていますが、LiSAさんにとってご自身の妹さんってどんな存在ですか?

 うーん……でもやっぱり、いちばん信頼できる人かな?

――相談ごととかもされたり?

 全然しません。

――しないんですね(笑)。

 頼りにはしてないです(笑)。でも、「裏切らないだろうな」っていう信頼はしてます。たとえば本当に禰豆子と一緒で、私の妹が鬼になっても、たぶん私のところについてくるだろうな、みたいな感覚はあります。

――さて、「紅蓮華」のリリース当日から、タイトルに“紅蓮華”を冠されたホールツアーがすでに始まっています。その今回のツアーならではの意気込みをお教えください。

 シングルの名前がライブタイトルになることってなかなかないんですけど……今回そうしたのは、「紅蓮華」が私にとって令和初のシングルでして、そのタイミングで『鬼滅の刃』という和の要素を持つアニメにあてて作られたということも含めて、私のなかではすごく大事な節目に感じたからなんですよ。それに、海外を回って、自分が日本人だということや自分の国の大事さみたいなものを余計に実感したので、その感覚も含めたテイストを持ったツアーにしていきたいな、と思っています。

【リサ】6月24日生まれ。岐阜県出身。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。

紅蓮華/LiSA
『鬼滅の刃』のOPテーマである、LiSA15枚目のシングル曲「紅蓮華」は、自ら作詞を手がけた、力強くまっすぐなロックナンバー。初回生産限定盤にはミュージッククリップ収録DVDが、期間生産限定盤には「鬼滅の刃」ノンクレジットOP 映像収録DVDが同梱される。また、LiSAが“FictionJunction feat. LiSA”として歌うEDテーマ「from the edge」は、TVサイズVer.が配信中だ。

画像ギャラリーはこちら。クリックすると拡大できます。

 

発売中 発売元/SACRA MUSIC 初回生産限定盤:1,600円、通常盤:1,200 円、期間生産限定盤:1,600円(各税別)

〈TVアニメ『鬼滅の刃』情報〉
TOKYO MX:毎週土曜 23時30分~
とちぎテレビ:毎週土曜 23時30分~
群馬テレビ:毎週土曜 23時30分~
BS11:毎週土曜 23時30分~
読売テレビ:毎週月曜 25時59分~
熊本放送:毎週水曜 25時58分~
広島テレビ:毎週水曜 26時9分~
福岡放送:毎週水曜 26時24分~
新潟放送:毎週水曜 26時27分~
メ~テレ:毎週水曜 26時29分~
高知さんさんテレビ:毎週木曜 25時25分~
テレビ愛媛:毎週木曜 25時45分~
長野朝日放送:毎週木曜 25時55分~
静岡放送:毎週木曜 26時03分~
福島中央テレビ:毎週木曜 26時14分~
札幌テレビ:毎週木曜 26時34分~
四国放送:毎週金曜25時56分~
ミヤギテレビ:毎週金曜 25時59分~
長崎国際テレビ:毎週金曜 25時59分~
岡山放送:毎週土曜26時20分~
AT-X:毎週月曜日21時00分~

©吾峠呼世晴/集英社 ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable



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