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GRANRODEOのシングル「セツナの愛」は「“愛”というワードをテーマに『文豪ストレイドッグス』にアプローチした曲」【インタビュー】

2019/7/5


 小説『太宰、中也、15歳』からスタートし、視聴者を驚かせた『文豪ストレイドッグス(以下、『文スト』)』。第3シーズンOP主題歌は第1シーズン、劇場版を歌ってきたGRANRODEOが3度目の担当。『文スト』における“愛”を綴ったOP主題歌をGRANRODEOのふたりが語ったインタビューが、「アニメディア6月号」に掲載された。「超!アニメディア」では、本誌に掲載されなかった部分を含めたインタビューをお届けする。

ーー「セツナの愛」は、淡々としながらもジワジワとくる感じします。

e-ZUKA 『文豪ストレイドッグス』に提供した「TRASH CANDY」と「Deadly Drive」の2曲が、(テンポが)速かったり展開が激しかったりしたので、ミディアムテンポのヘヴィーな感じで、なおかつサビは開ける感じにして、ちょっと大物ぶってみようかなって(笑)。

ーーどっしり構えているみたいなイメージですね。冒頭から入ってくる“ウオッオオッオッオッ”と歌っているコーラスが、すごく耳に残りました。

e-ZUKA 今までとは違う部分がほしいと思って入れました。コール&レスポンスじゃないけど、コーラスが出てきて、それがサビにも出てきたら面白いかなって思ったんです。

ーー観客が拳を突き上げながら、一緒に歌っているライブの様子が浮かびます。

e-ZUKA 曲を聴いた人から「FLOWみたい」と言われましたけど(笑)。知らない間に影響を受けていたのかもしれないです。

ーー作詞の作業は、どうでしたか?

KISHOW 『文スト』で担当するのは3曲目ですけど、まだ書いていなかったのが「愛」というテーマなんですね。そこで、ここらで「愛」を書いてみようかなって(笑)。『文スト』の物語で言うと、ポートマフィアと武装探偵社はいつも反目しているけど、ある目的のためにやむなく一瞬だけ手を組むんです。刹那、手を組む、刹那、愛を感じる……みたいな。無理矢理なくっつけだけれど、何となくそういうところから「愛」というワードをテーマに、『文スト』にアプローチしたという流れでした。

ーー「愛」とは歌っているけれど、誰かと誰かのラブということでは……。

KISHOW それは、「もしかして、これって太宰と中也の?」みたいなことですよね。僕は当事者(中原中也役のキャスト)として一枚噛んでいるので、僕の口から名言は避けますけど、それは、そういう展開がお好きな視聴者の方々が、自由に想像していただければいいと思います(笑)。

ーー「セツナの愛」というタイトルの付け方が、GRANRODEOらしいなと思いました。

KISHOW 「刹那」と漢字にするかも迷いましたけど、タイトルをパッと見たときに「セツナの愛」のほうが、いい意味で違和感があり、「ん?」って見返してもらえるんじゃないかと思って。ありがちといえばありがちだけど、たぶん今まで誰も使っていないタイトルじゃないかなって。

ーー歌を聴いて、とても活き活きと歌っている印象でした。レコーディングはスムースにいったのですか?

KISHOW TVサイズに該当する90秒の部分の歌は、じつは仮歌を使っているんです。仮歌と言っていいのかわからないですけど。

e-ZUKA OPの映像を作るために、先にTVサイズの90秒だけを録って、後日フルサイズのレコーディングするんです。もちろんフルサイズを録ったときのボーカルもよかったんだけど、試しに仮歌をもう一度聴いてみたら「これ、いいね!」って。満場一致で、「これをフルサイズにも使おう!」となったわけです。

KISHOW それは、俺も思っていたんです。仮歌を録ったときは手応えがすごくあって、すんなり気持ちよく歌えていたなって。

ーー気負いがなかったということですか?

KISHOW きっとそうなんだと思います。ボーカルを何度も録っていると、「前の自分を越えなきゃ!」と、気負いや余計な力みが生まれてしまって。すんなりと聴こえてこないなと思っていたんです。仮歌のときは、力が抜けているだけじゃなく、きっちり歌おうとも思っているんですけど、「この曲を初めてレコーディングするんだ」という新鮮な感覚があって、フルサイズのレコーディングでは、それを上回ることができなかったんです。

ーー高音で変に張るような感じがなくて、スッと耳に入りました。

KISHOW 使っているキーは、そうとう高いんですよ。サビの“支配”のところとかはとくに。自分はテクニック的なことはよくわからなくて、いまだに「ミックスボイス(地声と裏声を合わせて声を出す手法)って何?」と言っているくらいなんですけど、“支配”の“配”のところは、ミックスボイスと呼ばれるものなのかもしれないけど。自分では地声のつもりなので、自然にやっていました。

ーーつまりフルサイズの同じ1曲のなかで、1番と2番以降では……。

e-ZUKA 録った時期が違うんですね(笑)。だから大変だったのは、エンジニアの方じゃないかな。「このEQ(周波数を調整する音響機材・イコライザーの略称)のいじり方は企業秘密だ」と言っていました(笑)。

KISHOW 2番は2番で、そのときが初めて録ったわけだから、1番を録ったときと同じ新鮮さがあるんです。そういう部分で歌のテンションは、1曲を通して変わらないんです。

ーーそういうことって、今までにも?

KISHOW あまりないけど。「Black out」という曲のときに、1回あったくらいです。

ーー一方、ギターに関してはコード進行がとてもおしゃれな印象を受けました。

KISHOW 『文スト』は、ジャジーなBGMが流れる感じもあり、それを少し意識したところはあるかもしれないです。

ーーMVは、怪しげなパフォーマーが大勢登場する。撮影場所は廃墟ですか?

KISHOW 千葉の木更津のほうにある、廃病院で撮影しました。僕は車で行ったんですけど、当日は雪が降る天気予報だったから、道路が渋滞して帰れなくなると踏んだe-ZUKAさんは、電車に乗って現地にきたそうです。結局降らなかったんですけど(笑)。

e-ZUKA 都内から2時間半くらいかかりました。しかも乗り換えが5〜6回あって、ちょっとした旅行気分でしたよ。帰りは車に乗せてもらったら、50分くらいで着いちゃったという。

KISHOW ご覧いただいた通り、僕らはそんなに出番がないので、すぐ終わったので、パフォーマーの方が大変だったと思います。

ーー文庫本が燃やされていましたけど。

KISHOW 意味はあるのかもしれないけど、わかりません(笑)。

ーーカップリングの「フォルテ」は、森で踊っていそうなイメージが浮かびました。

e-ZUKA アイリッシュと言うか、ケルティックなものをやりたいなと思って作ってみました。カップリング曲は、アルバム『FAB LOVE』の制作と同時進行だったんです。それで当初は、アルバムに収録される「ラクガキMOON」が候補になっていて。「フォルテ」は「アイリッシュ」という仮タイトルで作っていたんですけど、録ったらどちらもすごくよくて、どっちをカップリングにしようか、すごく迷ったんです。そこで『文スト』のファンがこのCDを手に取ってカップリングを聴いたときに、どっちの曲のほうがよろこんでもらえるかを考えて。それで「セツナの愛」を聴きたくて買った人には、「フォルテ」のほうが刺さるなと思って、「フォルテ」をカップリングに選びました

ーーシングル1枚として、『文スト』ファンに向けたものになっているわけですね。

e-ZUKA はい。忖度しました(笑)。

ーーアルバム『FAB LOVE』も発売されました。こちらは、どんなアルバムになっているのでしょうか?

KISHOW 僕としては久々にスランプで、「ついに才能が枯渇したか!」と思って(笑)。そうしたらe-ZUKAさんが、真逆に絶好調でどんどん曲ができていて。必死でやっていたから、全体像はあまり見えていなかったんだけど、歌入れも全部終わって、ようやく客観的にアルバムを聴ける状態になって聴いたら、「おお〜いいかも!」って。明るい曲とシリアスで激しい曲との、陰影がすごくはっきりしていて。早く聴いてほしいです。

ーー『FAB LOVE』というタイトルは、『素晴らしい愛』?

KISHOW FABは、ファビュラスの略で、前向きな言葉を使いたかったんです。今まで、アルバムのタイトルに意味を持たせすぎたと言うか、思わせぶりにしてきて。『カルマとラビリンス』とか『Pierrot Dancin'』とか、意味がわからないでしょ(笑)。そういうよさもあったけど、今回はそうじゃなくわかりやすいものにしたかった。

ーー今回、曲作りが好調だったe-ZUKAさんはどうでしたか?

e-ZUKA 好調と言うか、もともと才能があったんです(笑)。でもすごく楽しんで制作ができました。前回のミニアルバム『M・S COWBOYの逆襲』では、やりたいことを素直にやれて制作が楽しくて、その流れでできた印象ですね。ロサンゼルスで「JUNK-YARD DOG」と「Take it easy 」という2曲をレコーディングしたんですけど、それはミニアルバムのときに作っていた曲だし。

ーーたしかKISHOWさんは飛行機が苦手でしたよね。FLOW×GRANRODEOの海外公演も「船で行く」と言っていたほどでしたが。

KISHOW 「ビジネスクラス以上でないと絶対行かない」と言っていたんですけど、ビジネスがあんなに快適なんだなって知ることができてよかったです(笑)。でもまあアルバム制作自体、僕自身はすごくスランプで、重めの便秘みたいなものを味わったわけですが、仕上がってみるとすごく新しさも感じました。ひとつ味になっているのは、ことごとくハイトーンを使っていることです。今までも使っていたけど、それが気持ちよさを伴ってみなさんの耳に届いたらいいなって思っています。曲が全部いいです。

ーーまた、元号が令和になって初めてのリリースになるわけですが、そのあたりはいかがですか?(笑)

e-ZUKA そう言われても(笑)。

KISHOW 「令和↑」なのか、「令和↓」なのか(笑)。新たな幕開けと言いますか。令和(0話)だけに、「ここから1話目を始めます」みたいな(笑)。

ーーGRANRODEOの新時代の幕開けとなる1枚であると……。

KISHOW そういう意識はなかったけど、手応えとしてそういうものになりました。たくさんの人に刺さってほしいです!

PORFILE
【グランロデオ】ボーカル・KISHOWとギター・e-ZUKAによるロックユニット。TVアニメ『文豪ストレイドッグス』のOP主題歌を担当するのは第1シーズン、劇場版に続いて3回目となる。現在、ニューアルバム『FAB LOVE』が発売中。

<リリース情報>
セツナの愛
発売中
初回限定盤1,900円、通常盤・アニメ盤:1,200円(各税別)
バンダイナムコアーツ

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