企画・プロデュースの松下剛が明かす『映画 賭ケグルイ』の魅力は若手俳優たちの“オーバーアクト”にあり【インタビュー】 | 超!アニメディア

企画・プロデュースの松下剛が明かす『映画 賭ケグルイ』の魅力は若手俳優たちの“オーバーアクト”にあり【インタビュー】

「ガンガンJOKER」にて連載中の人気漫画「賭ケグルイ」。学園&ギャンブルという奇抜な設定が話題を呼び、原作はシリーズ累計500万部を突破した。TVアニメ、TVドラマの第2期が制作された本作の実写映画が、5月3日(金) …

ニュース
注目記事
キャプション1用
  • キャプション1用
  • 企画・プロデュースの松下剛が明かす『映画 賭ケグルイ』の魅力は若手俳優たちの“オーバーアクト”にあり【インタビュー】
  • 企画・プロデュースの松下剛が明かす『映画 賭ケグルイ』の魅力は若手俳優たちの“オーバーアクト”にあり【インタビュー】
  • 企画・プロデュースの松下剛が明かす『映画 賭ケグルイ』の魅力は若手俳優たちの“オーバーアクト”にあり【インタビュー】
  • 企画・プロデュースの松下剛が明かす『映画 賭ケグルイ』の魅力は若手俳優たちの“オーバーアクト”にあり【インタビュー】
  • 企画・プロデュースの松下剛が明かす『映画 賭ケグルイ』の魅力は若手俳優たちの“オーバーアクト”にあり【インタビュー】

 「ガンガンJOKER」にて連載中の人気漫画「賭ケグルイ」。学園&ギャンブルという奇抜な設定が話題を呼び、原作はシリーズ累計500万部を突破した。TVアニメ、TVドラマの第2期が制作された本作の実写映画が、5月3日(金)より全国公開。TVドラマの第1期からの企画・プロデュースを務め、本作の見どころでもあるオリジナルゲームの企画・制作にも携わった松下剛のインタビューが、「アニメディア5月号」に掲載。超!アニメディアでは本誌に掲載しきれなかった部分を含めたロング版をご紹介する。


――『映画 賭ケグルイ』を制作することになった経緯を教えてください。

 まず実写化の話が、2015年に出版元のスクウェア・エニックスさんに訪れたことから始まったんです。すでに、アニメ化を先にしたいと出版元の意向があったのですが、結果として時間をかけて実写化の構想を十分に練ることができました。TVドラマの第1期が原作ファンに受け入れられ、ドラマ2期と実写化の制作が同時に決定しました。

――実際に原作マンガを読んだ印象は?

 初めて読んだときは、話の展開が予測できませんでした。主人公の蛇喰夢子があまりにも特殊で無敵すぎて、負ける画が想像つかなかったんです。そんなとき、生徒会の西洞院百合子とのギャンブル「生か死か」であっさり負けたんです。まだ物語が始まって時間が経っていないのにもかかわらずですよ。さらに、負けて数億の借金をしていても底なしの明るさを見せる夢子をみたとき、ほかの作品にない異質さを感じて、多くの人にキャラクターが愛される作品になるだろうと思いましたね。

――そもそも『賭ケグルイ』という作品をなぜ実写化しようと思ったのですか?

 単純に、私がこの漫画の大ファンだったんですが、『賭博黙示録カイジ』や『LIAR GAME』などのギャンブルを暑かった作品が持つ頭脳戦バトルの魅力と、究極の人間ドラマが相乗りできてる物語だな、と。また、そのころに流行っていたキラキラ青春学園ドラマではなく、高校生たちがガチンコで真っ向勝負するようなアンチテーゼ的な作品を制作できないかなと思ったのも理由でした。

――そんな本作の実写化を行うにあたって、心がけた部分を教えてください。

 ギャンブルの面白さは作品に紐付いているため、それとは別に「実写にする意義」が問われると思いました。そのとき出た答えは「オーバーアクト」でした。過剰な演技で若い俳優達が戦い合う。そこが実写映像における見どころになるなら面白いと思ったんです。あと、早乙女芽亜里役の森川(葵)さんと木渡潤役の矢本(悠馬)くんのような同世代トップの演技力を持った俳優と共演して芝居やり切れるってことは、その人の演技力も証明されるってことでして。裏側の話になりますが、芝居の面白みを感じてくれる事務所や俳優の方の競う場所になってくれたら面白いなと思ったんです。俳優の方々のふだん見せない演技によって、観客が楽しく夢中になれる作品になるよう心がけました。もちろん「オーバーアクト」を演じられる俳優の方しか集めていません。
 また、昨年1~3月に放送されたドラマ第1期の視聴者からの反応を参考にしています。7話で登場した「二枚インディアンポーカー」がとくに評価が高く、今作でも「デュアルクラッシュ・ポーカー」という2対2のオリジナルゲームを作中に取り入れることにしました。


――今作の要でもあるオリジナルのゲームはどんな経緯で作られたのでしょうか。

 英(勉)監督と原作者の河本ほむら先生が共同で作成した物語のプロットがあり、その流れを実現するためのゲームを作ろう、となりました。ネタバレになるため、多くは語れないのですが、「きっとこんなとき、夢子はこうする」「夢子のクラスメイトの鈴井涼太はこう返す」というのがキャラクターを理解する過程で出てくるので、物語とゲームが同時に生まれていく感じでした。ただ、オインクゲームズさんにも監修に入っていただけたことで本格的なゲームを作ることができました。

――ふだんからアニメを観たりマンガを読んだりはしていますでしょうか?

 最近、『アンダーニンジャ』という花沢健吾先生のマンガを読みました。僕は、今後日本映画にも海外の資本が入ってくると思っていて、“忍者”のような日本の要素がトレンドになるかなと思っています。なので「『アンダーニンジャ』は実写化されるに違いない」と思っています。

――最後にアニメディア読者にメッセージをお願いします。

 キャストの方々の「オーバーアクト」は必見で、私自身が携わった本作のギャンブルも見どころのひとつです。事前にゲームのルールを予習しておくと今作一層楽しめるかと思います。ぜひ劇場に足を運んで観ていただけるとうれしいです。


「一番最初の本読みで、蛇喰夢子役の浜辺美波さん、鈴井涼太役の高杉真宙くん、早乙女芽亜里役の森川葵さん、矢本くんが醸した空気を見て『絶対面白くなる!』と確信しました」


「木渡潤役の矢本悠馬さんが次々と演技のアイディアをだしてくれたお陰で、原作とは異なる木渡を確立できました。いい意味で原作ファンへのサプライズになりました」


「宮沢氷魚くんは、村雨天音役という冷静なキャラクターを演じたのですが、『矢本くんのアドリブで笑わないようにしないといけないのが大変』と話していましたね」


「福原遥さんは、清廉潔白な歩火樹絵里とキャラクターが重なっていましたね。福原さんは、今まで見せたことのないタイプの役と表情を見せてくれるので必見です!」

【PROFILE】
松下剛/まつした・つよし/1977年3月31日生まれ。東京都出身。『味園ユニバース』(2015年)や『映画 みんな!エスパーだよ!』(2015年)、TVドラマ「賭ケグルイ」シリーズの企画・プロデュースも務めている。『万引き家族』(2018年)の宣伝統括も務めており、それらの手腕が評価されている。

〈作品情報〉
映画 賭ケグルイ
5月3日(金)より全国劇場で公開

原作/河本ほむら・尚村透(『賭ケグルイ』スクウェア・エニックス「ガンガンJOKER」刊)
監督/英勉
脚本/高野水登 英勉
出演/浜辺美波 高杉真宙 森川葵 池田エライザ 矢本悠馬 宮沢氷魚 福原遥 伊藤万理華 松田るか 岡本夏美 柳美稀 松村沙友理(乃木坂46)小野寺晃良 中村ゆりか 三戸なつめ ほか
配給/ギャガ

STORY  私立百花王学園では生徒会長・桃喰綺羅莉のもと、ギャンブルによる階級制度が設けられている。ギャンブルに心酔する2年生・蛇喰夢子は、桃喰綺羅莉との対戦を日々心待ちにしている。夢子はある日、学園内で“非ギャンブル・不服従”を掲げる組織・ヴィレッジの存在と、組織の長・村雨天音がかつて桃喰綺羅莉にギャンブルで勝利した人物であると知る。同じころ、生徒会が全校生徒強制参加のギャンブル開催を発表。夢子、生徒会、ヴィレッジの三つ巴のギャンブル・トーナメントの幕が上がる。

公式サイト
https://kakegurui.jp/

©2019 河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX・ 「映画 賭ケグルイ」製作委員会

《超!アニメディア編集部》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集