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『ワールドエンドヒーローズ』を開発陣が振り返る。今だから言える話・思い出のイベント・本作へこめた思いとは【インタビュー】

2020/7/31


 2018年11月13日より配信がスタートしたシチュエーションスタイルRPG『ワールドエンドヒーローズ』。発売中のアニメディア8月号では、スクウェア・エニックスのプロデューサー・水町稔規、プランナー・深澤瑠衣子、デザイナー・杉山麻美といった本作の開発陣にお話を聞いたインタビューが掲載中だ。超!アニメディアでは、本誌に掲載できなかった部分も含めた長文版を展開。2020年8月20日(木)に実施するメンテナンスをもって、サービスが終了することが発表されている『ワールドエンドヒーローズ』の立ち上げからこれまで、そして本作へこめた思いなどについてお話いただいた。

――『ワールドエンドヒーローズ(以下、ワヒロ)』を作ろうと思ったきっかけや経緯を教えてください。

水町 部内での企画提案をきっかけに、男子高校生による熱いストーリーをお届けするというコンセプトに魅力を感じ、企画をスタートいたしました。

――『ワヒロ』を制作・運営する際に気をつけていたことはありますか?

水町 常に気を配っていたのは、指揮官(プレイヤー)の皆さんにどうとらえられるかというところです。あとは、「オタクに優しい世界でありたい」というところでしょうか。

深澤 いろいろと細かく気をつけていたことはありますが、ほかにもたくさんのゲームがある時代なので、並行して遊べるよう「気軽にプレイできる」ことを意識していました。

杉山 15人全員に、満遍なく力を入れるように気を付けていました。ほかのタイトルにはないもの、『ワヒロ』らしいものとはなんだろうとは常に考えていたように思います。

――『ワヒロ』にこめた思いや描きたいもの、初期コンセプトなどを教えてください

水町 「男子高校生による熱いストーリー展開」ですかね。キラキラした男性ではなく、ちょっと汗臭いぐらいでちょうどいい感じの男子です。

深澤 企画時のコンセプトとしては、いわゆる「女性向け」とされるジャンルの選択肢を増やしたいと考えていました。併せてシナリオの方向性も悩んだのですが、水町に「好きに書いていいよ」と言ってもらえたので好きに書かせてもらっています。キャラ原案のAKIRAさんには「転んだら血が出るようなキャラにしたいです」とお話ししてました。

杉山 AKIRAさんからいただいた原案を極力崩さないために、合同で『ワヒロ』のキャラクターデザインを行っているまろさんとも相談しながら模索していきました。せっかくすべて違う顔つきや体型にしていただいたので、それはしっかり表したいなと思い、頭身などの制限を守りつつ、ゲームに落とし込んでいきました。

――シナリオを作るうえで、意識したところはありますか? また、印象が変わったキャラクターはいますか?

深澤 いつ読み始めても楽しめるように意識しました。具体的には、メインストーリーだけでも楽しめるようにしつつ、イベントストーリーを追うともっと深まるようにしています。今は全ストーリーを解放しているので、より楽しみやすくなっていると思います。シナリオの内容面では、なるべく事件で話を動かすことや、読者層がさまざまな事情で嫌な気持ちにならないよう、全体的に注意をしています。印象が変わったキャラクターはあまりいないのですが、描く部分が想定よりずれたのは霧谷 柊です。「対外的には冷たい子、打ち解けると優しい子」という部分を半々くらいで描いていく予定だったのですが、予想以上に打ち解けたので、彼が抱えている内面までしっかり書くことになりました。

――カードイラストやイベント衣装を描く際に、意識したところやこだわったポイントはありますか?

杉山 彼らの一瞬の切り取りに力を入れていました。「その瞬間、自分が居合わせた感覚になれるように」を常に頭に置いています。また、シナリオが進行したり、新たに追加されていくと共にキャラクターが更新されていくので、そちらの要素も追ってよりキャラクターへの理解を深めるようにしていました。

――特に気に入っている、または印象に残っているイラストはどれでしょうか?

杉山 全てに思い入れがあるので、ひとつは選べないですが……立ち絵は一番向かい合う時間が多かったので、一番思い入れがあるかもしれません。逆さになったりするなんて思っていなかったので驚きました。月末限定のカードイラストは、深澤に協力してもらい彼らの新しい一面や彼ららしさを探っていきました。開花後のイラストは好きに描いていいよと言って頂いたので好きに描いています。

――今だから言える、ここだけの話を教えてください。

水町 いろいろありすぎて語りきれないですね(笑)。

深澤 「重式/迅式/術式」の名称は初期設定で「Tank/Melee/Range」でした。MMO用語ですね。また、メインシナリオ中のキャラクターの生死はプロットを作る時点から悩んでいて、最終的にはシナリオを書きながら決めました。2020年5月のイベント「ゴールデンウィーク防衛戦」は、じつは昨年9月に実施予定だったもので、最初は「夏休み防衛戦」というイベント名でした。当初のTシャツには「夏」と書いてありました。

杉山 白星の月末限定の衣装は少しだけ工夫がしてあり、彼らの血筋やバックグラウンドを考えて色や形を設定しています。イベントについては「とにかく楽しく!」を軸に置いていました。GW (ゴールデンウィーク)Tシャツの虫かごは無理を言ってふたつにしてもらいました。あと、とあるカードイラストの制作中に「シカはやめなさい、カジキにしなさい」と初めて止められました(笑)。

――お気に入りのイベントベスト3を教えてください。

水町:
1位「子ども心と小さな夢(2018年11月)」
 やっぱり石油が……じゃなくて、最初にゲームでやったイベントですし、印象に残っています。パンチが効いてますよね。

2位「名探偵 北村倫理の永久(2020年2月)」
 ネタバレになるので内容が話せないのですが、某作品を彷彿とさせるおもしろいオチのつけ方だと思いました。

3位「崖縁クリスマスパーティ!(2019年12月)」
 戸上がいい味出してますね。あと、このイベントだけではないですが、お前らクリスマス好きだな! と(笑)。

深澤:
1位「名探偵 北村倫理の永久(2020年2月)」
 業務で触れたシナリオで、ここまで感動したのは初めてかもしれません。イベントシナリオをライターの田中 天さんに頼んでよかったです。

2位「花やぐ絆とイースター(2019年4月)」
 佐海なので、直球ストレートで楽しく書きました。王道の熱さに、少しだけ感傷を入れる青春のお話を書くのが一番好きかもしれません。

3位「真夏の肝試し大会(2019年7月)」
 お料理もそうですが、ミニイベはとにかく自由にギャグを書いています。肝試しについては、画像も自分で笑いながら作りました。

杉山:
1位「ALIVEヒーローフェスティバル(2019年11月)」

 慎くんと倫理くんの対比、成長が印象的でした。また、みんなでワイワイと運動会をしている姿は「高校生だ!」と楽しくなりました。

2位「春の昨日の、その明日。(2019年3月)」
 3年生が様々な思いや信念のもと、ヒーローになったことが描かれているイベントです。中々そういったものを知るお話はなかったので、印象に残っています。

3位「新年会!初笑わぬ訓練(2020年1月)」
 自分の初笑いを持っていかれたイベントでした。戸上さんが司会進行っていうだけで覚悟をしていたのですが、それを上回るギャグばかりでした。

――作品のイチオシポイントを教えてください。

深澤 戦略バトルものが好きな方や、人間ドラマが好きな方にオススメです。特に第4章からはキャラの生死がかかったりと、それなりに重い話になります。ただ、笑いあり涙ありの直球エンターテイメントを軸にしていますので、ぜひ気軽に遊んでみてください。「男性キャラクターしかいないのが嫌」という方でも、試しに触れてみてほしいです。

――今後のメインストーリーの展開について、見どころなどを教えてください。 

深澤 メインストーリーを読んでいる方の疑問は、「死亡しているキャラクターがいるのにどうやってイベスト時間軸にいくの?」「第5章予告の不穏なスチルはなに?」だと思います。そのあたりは『過程はドラマを描く』をみんなで一緒に見届けていただければと思います。現時点(取材時)ではまだシナリオを書き終わっていないので、続きを書くのが楽しみです。

――今後の展望はどのようなものを予定していますか?

 水町 現時点ではまだ白紙の状態です。サービス終了合わせで各イベントのお話はお受けしておりますが、その先につながるものが今のところありません。ジタバタはしておりますので、いずれ何かしらの形でご報告できればいいと思っています。

――最後に、ファンへのメッセージをお願いいたします。

深澤 初期からの方も、最近始めてくださった方も、これから始めてみようという方も、本当にありがとうございます。開発チームとは「最後まで楽しいサービス終了にしよう」と話しています。完結までの時間、あるいは完結の先も、思い思いに楽しんでいただけるとうれしいです。

杉山 遊んでくださっている皆様、本当にありがとうございます。最後まで『ワヒロ』らしいものがお届け出来るように努めて参りますので、楽しんでいただけますと幸いです。全力で頑張るヒーローたちの姿をぜひ見届けてください。

水町 『ワヒロ』をプレイしていただきありがとうございます。サービス終了まで楽しんでもらえれば幸いです。サービス終了後もストーリーなどを読み返せるようにいたしますので、ダウンロードがまだの方はこの機会にぜひ!

ライター/パワフルプロダクション

プロフィール
水町稔規【みずまちとしのり】スクウェア・エニックス所属のプロデューサー。手がけた主な作品は、『スクールガールストライカーズ』プロデューサー、『エンゲージソウルズ』プロデューサー、ほか。

深澤瑠衣子【ふかざわるいこ】スクウェア・エニックス所属のプランナー。手がけた主な作品は、『ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア』シナリオ、『スクールガールストライカーズ』シナリオ、ほか。

杉山麻美【すぎやまあさみ】スクウェア・エニックス所属のデザイナー。手がけた主な作品は、『BRAVELY DEFAULT FAIRY’S EFFECT』コンセプトアート、『スクールガールストライカーズ』衣装・2Dデザイン、ほか。

『ワールドエンドヒーローズ』作品概要
メーカー: 株式会社スクウェア・エニックス
対応端末: iOS/Android
ジャンル: シチュエーションスタイルRPG
配信日: 2018年11月13日
価格: 基本無料/アイテム課金
<キャスト>
赤羽根健治 天﨑滉平 石川界人 井上和彦 内田雄馬
内山昂輝 梅原裕一郎 緒方恵美 岡本信彦 小林裕介
櫻井孝宏 島﨑信長 杉田智和 鈴木拡樹 竹内良太 野島健児
日野聡 堀江瞬 三宅健太 村瀬歩 吉野裕行
※敬称略、50音順

公式サイト
http://worldendheroes.jp/

公式Twitter
https://twitter.com/worldendheroes

App Store
https://itunes.apple.com/jp/app/id1393909164?mt=8

Google Play
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