『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』ロキシー役の小原好美がインタビュー企画「Megami’sVoice」に登場!【インタビュー】 | 超!アニメディア

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』ロキシー役の小原好美がインタビュー企画「Megami’sVoice」に登場!【インタビュー】

インタビュー企画「Megami’sVoice」に『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』でロキシーを演じる小原好美が登場。「超!アニメディア」では、本誌で紹介できなかった部分も含めた、インタビューをお届け。

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 読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらうインタビュー企画「Megami’sVoice」。2021年2月号には、『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』でロキシーを演じる小原好美が登場。「超!アニメディア」では、本誌で紹介できなかった部分も含めた、ロングインタビューをお届けする。

小原好美

あまり作り込まずにロキシーに寄り添いたい


――最初に『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』という作品に触れたときの印象を教えてください。
 転生ものというと、転生をした先で楽しんでいる主人公に読者が憧れる物語であるという印象だったんです。でも、この作品は転生した主人公がずっと自分が生きていたころのことを心に留めて、思い出したり、いまは違うんだと考えたりする。都度、前世のことを振り返るので、読んでいる人が感情移入をしたり、自分と重ね合わせたりできる作品だなと思いました。

――ロキシーの最初の印象は?
 一見ロリっぽくてかわいい、魔術(魔法)が使える三つ編みでお下げの女の子ですが、かわいいだけじゃなく現実世界と同じように悩みも抱えていて、そこがリアルだなと感じました。

――そんなロキシーを演じるにあたって、心がけていることは?
 リアルだったからこそ、あまりがんばりすぎず、彼女に寄り添えばいいかなと思っていました。三つ編みでお下げ、ジト目で頭身が低いロキシーは、すごく目立つキャラクターでもあると思うんですね。なので、最初はそのビジュアルに即してかわいさを出したほうがいいのかなと思ったんです。
 でも、ルディに対しては師匠でもあるので、少し大人っぽい部分も持っていたほうがいいのかなと思い、あまり作り込まないようにしました。それから、「ちゃんと大人でいなきゃ」と思っている部分と、隠しきれないドジさが伝わるように。彼女の見えない部分の魅力も表現したいなと思っていました。物語も、きっと読者の皆さんが見たかったであろうシーンがギュッと詰め込まれていて。アフレコでは物語の世界により入り込めた感覚があったので、まるで転生したみたいな気持ちにもなれました。制作側の皆さんの気合いが伝わってきたので、演者側としてもより気合いが入りました。

――スタッフの方からディレクションなどはありましたか?
「ほかのキャラクターの個性が強いので、大人しくしていていいです」と最初にディレクションがありました(笑)。なので、ほかのキャラクターの感情の振れ幅よりは狭く、ほかの方の半分くらいの感情を行ったり来たりしているようなイメージで演じるようにしました。
 最初に私が持っていった演技プランでスタッフの方からも「大丈夫」といっていただけたんです。ただ、魔術の詠唱をするときは「雰囲気を変えすぎず、ロキシーでいてください」というディレクションもいただいていたので、そこは少し難しかったですね。

――詠唱は決めのシーンでもありますが、ロキシーにとっては当たり前のことでもありますよね。
 そうなんです。かっこよく言い放ちたい気持ちもあったんですが、かっこよく言うのはルディなんですよね。ロキシーは唱え慣れているというか、さらっとやったほうがすごい技が出せてる感じが出るのかなと思って。そういうほうが師匠らしいかなと思いました。

――でも、詠唱はセリフが長くて難しそうです。
 ロキシーは冒頭とくに、説明ゼリフや詠唱のセリフが多いんですが、あまり説明ゼリフを担当したことがなかったので、最初はちょっと焦りました。ロキシーらしく、と考えると「言い慣れていて自然」であるのが当然ですし。さらに、セリフの尺が決まっていることもまた焦る要素のひとつになって。そういうときはいつも心のなかで「お前はロキシーなんだ。横には見学しているルディがいるんだぞ」と言い聞かせていました。

――いま感じるロキシーの魅力とは?
 力を持っている子なんですが、冒頭はやる気がなさそうにも見えるんです。そんな彼女がルディと出会い、ともに生活をして魔術を教えていくうちに、どんどん感情を見せるようになっていく。ルディが家から外に出たがらない子だから、外の世界について教えたりして、人間らしさを見せるようになるんですね。ロキシーはルディに魔術を教え、勇気を与える側ですが、彼からも生きるうえで大切なヒントのようなものを学んでいく。アニメのキャラクターではありますが、ルディとともに成長していく姿を見ると、ひとりの人間としてとても魅力的だなと感じました。

――小原さんがロキシーに共感できるところはありましたか?
 ドジなところ?(笑)あとは、日々修行をしているところ。私は声優を始めて4年半になるんですが、専門学校や養成所に通わないままこの業界に飛び込んだんです。それもあって、いまでも毎週が修行だと思っていますし、そういう意味で、未熟な部分があるロキシーとは一緒なのかなと。ルディのほうが長けていることに気づいたとき、自分はどうなんだろうと考えたりするところは、私も演技をしているときに感じることなので、似ているかなと思います。あと、呆れたときに「はいはい」って思っちゃうところは気持ちがわかりますし、自分も演じていて楽しいです。

――逆に正反対だなと思うところは?
 自分の未熟さを感じたとき、ロキシーはふさぎ込んでしまうところがあるんですが、私は逆ですね。それから、ロキシーは冒頭は人慣れしていなくて、やや暗い印象があるんですが、そこも反対かもしれません。私は、初対面の人でもお仕事でご一緒するときは、あまり距離を取ったりはしないので。もちろん、急に距離を詰めたりもしませんが(笑)。

――ロキシーに憧れるところはありますか?
 ロキシーは、外見は幼いですが中身は大人だし、大人っぽい描写もあるので、そこは憧れます。私は28歳にもなってこんなに子供っぽくていいんだろうか……みたいな(笑)。ロキシーを見習って、もう少し落ち着きを持ったほうがいいんじゃないかと思います。

――主人公であるルディへの印象は?
 転生前を思い出してふさぎ込むこともありますが、基本的には何ごとにも前向きに果敢に挑戦していこうとしているので、そこが素敵だなと思います。未熟でダメなところとか、スケベでどうしようもないところもありますが、ちゃんと人を思いやろうとするなど、いいところもちゃんと持っている。応援したくなる魅力がある子ですね。

――シルフィエット(シルフィ)とエリスにはどんな印象がありますか?
 シルフィ役の茅野愛衣さんは、ご一緒するとき大人っぽいお姉さんをやられていることが多かったんですね。なので、シルフィのようなか弱い女の子の演じ方を見て、よりいっそうシルフィのことも気になるようになりました。
 エリス役の加隈亜衣さんは、セクシーな子や頭身の低いかわいい子を演じている印象があったのですが、エリスは強気でだいぶ“ヤバイ”子らしいので(笑)、どう“ヤバイ”のかが今から気になってたまりません。でも、彼女たちもロキシーと同じように、ルディと知り合って成長していくので、そんな部分も気になっています。

――アフレコは新型コロナウイルスの影響で制限があるなかで行われているそうですね。
 はい。最初はルディとの掛け合いも多かったですが、ひとりでの収録もありました。一緒にアフレコをすることで生まれるものもあるので、難しい部分も多いです。でも、制作サイドの皆さんの熱意を感じつつ、きっとほかの方はこう来るだろうと想像をしてアプローチをするなど、全員で試行錯誤をしているから、映像ではちゃんと“会話”をしているんです。きっと、初めてご覧になった方も、冒頭から生き生きとした姿に感動していただけるんじゃないかと感じています。

――放映まであとわずかです。冒頭での見どころを教えてください。
 主人公のルディに寄り添ってみていただけたら、とてもうれしいです。それから、3人のヒロインがどんな順番で登場してくるのかも楽しんでいただきたいです。キャラクターはみんな個性が強いのと同時に、どこか未熟なんですね。子供たちはもちろん、ルディの両親のような大人でも未熟で。
 でも、みんな一生懸命だからこそ、応援したくなると思います。また、かっこよくかわいいキャラクターに癒やされたり、その行動を見てあきれたりもすることもあると思います。いろいろな要素がギュッと詰まった作品になっていますので、ルディに憑依した気持ちで楽しんでいただけたらと思います。

ロキシー

MegamiにQuestion


Q.チャームポイント
A.壁がない
 初対面の方にはもちろんちゃんと初対面としての距離は保ちますが、作品をやっていくうえでいろいろな方と話したいな、仲よくなりたいなと思うので、それが表に出ているのかも知れません。よく現場では「小原ちゃんってどこの現場にいても楽しそうだね」と言われます。

Q.ニックネーム
A.ここちゃん
 専門学校に通っていたときに、友達からそう呼ばれるようになりました。デビュー当時、ある作品の人生初ニコ生で、「『ここちゃん』って呼ばれています」とお伝えしたら、コメントで「覚えた!」って言ってくださる方が多くて。そこからより馴染んでいったんだと思います。

Q.自分の声の特徴
A.どっちつかず……?
 女の子っぽすぎず、男の子っぽすぎないという不思議なところにいる気がします。

Q.自分の性格
A.マイペース&いつも笑っている
 父から「しんどいときにこそ笑っていなさい」と言われているので、基本的に笑っているようにしています。母からは「感謝を忘れたらクズ」だって言われたことがありますね(笑)。

Q.いま、ハマっている趣味は?
A.アートや映画などいろいろな表現を見る
 いまは、自分らしさを表現するには、ということをよく考えています。写真を撮ることも、被写体になって何かを表現するのも好きですね。写真って、同じ世界なのに撮る人によって見え方が変わるので、それがすごく素敵だなと思うようになり、いろいろな表現を見るようになっています。

Q.もし自分が異世界に転生したら、まず何をする?
A.空気を吸う
 異世界の空気やその世界の何かに触れてみたいです。私、日本から出たことがないので、違う世界のものに触れたいんだと思います。魔術があったとしても、それはあとからでいいです。

Q.ロキシーのように今後成長したいことは?
A.お芝居がうまくなりたい
 自分の声の成分や、自分が持っている表現力をどこまで高められるかが気になっているんです。ゴールが見えないし、自分がどうなっていきたいかもまだわからないので、よりお芝居が上手になりたい、極めたいという気持ちが強くなっているのかも。
 私にとって、お芝居がうまい人というのは、枠を飛び出していると感じられる人。テンプレートから外れても、自分らしい表現を恐れずにやっている人は人の心に刺さるものがあるので、そういうお芝居は素敵だなと思います。作品のなかで、キャストに影響されてキャラクターが変わることがあれば、それは役者さんが素晴らしいからだと思うんです。私も、そんなことができたらいいなと思っています。

Q.本作のキャッチフレーズ
A.一番リアルな転生もの
 現実的なところもすごく多くて、そこが転生ものだけではなく、リアルさもあると思っています。

取材・文/野下奈生(アイプランニング)

プロフィール
小原好美【こはら・このみ】6月28日生まれ。大沢事務所所属。主な出演作は、『かぐや様は告らせたい』シリーズ 藤原千花役、『トニカクカワイイ』鍵ノ寺千歳役、『まちカドまぞく』吉田優子(シャドウミストレス優子)役など。

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』作品情報
2021年1月10日から毎週日曜日深夜0時分よりTOKYO MXほかにて放映開始
【あらすじ】
34歳の童貞ニート男が、交通事故に遭い死んだかと思った瞬間、異世界に赤ん坊として転生。ルーデウス(ルディ)と名付けられた男は、「今度こそ本気で生きる」と誓い、魔法の師匠・ロキシーの教えにも真剣に向き合っていく。

(C)理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生」製作委員会
《M.TOKU》
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