真のヒロインは誰か?『俺を好きなのはお前だけかよ』3人のヒロイン・戸松遥、白石晴香、三澤紗千香が考察【インタビュー】 | 超!アニメディア

真のヒロインは誰か?『俺を好きなのはお前だけかよ』3人のヒロイン・戸松遥、白石晴香、三澤紗千香が考察【インタビュー】

一見、王道のラブコメと思いきや、どんでん返しの連続。ひと筋縄ではいかない伏線に、多くのファンを魅了してきた人気ライトノベル『俺を好きなのはお前だけかよ』が、待望のアニメ化。パンジー役の戸松遥、ひまわり役の白石晴香、コス …

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 一見、王道のラブコメと思いきや、どんでん返しの連続。ひと筋縄ではいかない伏線に、多くのファンを魅了してきた人気ライトノベル『俺を好きなのはお前だけかよ』が、待望のアニメ化。パンジー役の戸松遥、ひまわり役の白石晴香、コスモス役の三澤紗千香のメインヒロイン3人が集結。『俺好き』の魅力をたっぷりと語ってもらった。


■アフレコ後に疑心暗鬼大会

ーーまず原作を読んだ印象や、それがアニメ化されることについての感想など教えてください。

三澤 原作は裏切りに次ぐ裏切りで、ほかのライトノベルにはない感じだという印象です。実は『俺好き』が電撃文庫大賞を受賞されたとき、受賞作品を紹介するラジオ番組を私が担当させていただいていたのですが、大勢の原作の先生が並んでいるなかで、「俺は爪痕を残すぞ!」という感じでしゃべっている面白い方がいて、それが原作の駱駝先生だったんです。緊張してしゃべれなくなってしまう作家さんもいるなかで、すごくたくさんお話してくださって、本当に面白くて。そのときから「絶対アニメ化する」とおっしゃっていたので、それが今回実現してきっと駱駝先生は小躍りしながらよろこんでいるだろうと思っていました。アニメ化が決まったらぜひ出演したいと思って、オーディションを受けたときは「駱駝先生、見ておけよ!」という気持ちで、気合いが入りました(笑)。

ーー最初からコスモスをやりたいと?

三澤 どのキャラクターもかわいくてギャップがあって魅力的なのですが、コスモスのみんなの前ではがんばるけど中身はポンコツという部分が、自分にも通じる部分があるなと思ってました。

ーー戸松さんは、いかがでしたか?

戸松 今回のアニメは、シナリオも駱駝先生が書かれているので、原作を読まれている方も必ず楽しんでいただけるものになっていると思います。テンポがすごく速くて、そのテンポ感がこの作品にすごく合っていて。モノローグでツッコんでいくジョーロの忙しさといったらないですけど、話が進むにつれて登場人物も増えて、さらにツッコむところが増えていきます。原作を読んでいない方がアニメで初めて観たときの掴みは大事だと思いますが、とにかく第1話のインパクトがすごいです。AパートとBパートは基本的に同じ話で進むのに、見え方によって「こんなにも違うんだ!」と思わせる演出も好きですね。毎話、みんなでいろんなところにツッコミながら、楽しく収録しています。

ーー戸松さんはパンジー役ですが、原作のときからパンジーが気になっていた?

戸松 そうですね。面白い役柄だなと思っていました。せっかくこれだけ個性豊かなヒロイン陣なので、パンジーはパンジーらしく個性溢れるヒロイン像を演じられたらいいなと思っていました。オーディションのときも、自分的には挑戦だと思いつつテンポの速い演技でパンジーを受けさせていただいたら、それが駱駝先生的に、とても気に入ってくださったようです。

ーーパンジーは、基本的に少しおっとりした感じかと思っていましたけど。

戸松 パンジーは、決してテンションが高いわけではないのですが、ジョーロとのかけ合いシーンが多くて、会話の隙間にシュッと入ってツッコんでいくような部分があるんです。ジョーロの痛いところを突く役割でもあって、「そこには触れられたくなかった」、「そこはバレていないと思っていた」というところを、バスーンと針のように突いていくんです。そのぶん大事になってくるセリフも多いので、ひとつひとつの言葉を大事にしなければいけないセリフもあれば、テンポ感が大事なセリフもあって、演じていてとても楽しいです。

ーー白石さんは?

白石 私が初めて原作を読ませていただいたのは、オーディションのお話をいただいてからでした。私、活字が苦手な方なんですが……。

三澤 かわいいな〜(笑)。

白石 なのですが、この作品は展開が速くてどんどん裏切られていくので、読むのがすごく楽しくて一気に読んでしまいました。眠くなるどころか、むしろ「どうなるんだ?」という感じで興奮して、ものすごい勢いで読み進めてしまって。そういう作品と出会って、「これは絶対受かりたい」と思いました。私が演じるひまわりなら語尾に「~だもん」と付く部分とか、セリフの言い回しなど駱駝先生の考えているキャラクター像が分かりやすくあったので、役作りがとてもしやすかったです。私が演じるひまわりなら語尾に「〜だもん」と付くので、とても演じやすいと感じました。

ーーどのキャラクターも、多面性があるのが面白いですね。

白石 はい。変わったキャラクターが多いですけど、それぞれが人間らしくて憎めないところがあって、「楽しいやつらだな」って見守りたくなります。視聴者のみなさんもきっと、主人公のジョーロと近い感覚で観られるんじゃないかと思いますね。


ーー最初に出てくるのがひまわりで、その時点ではヒロイン然としていて。

白石 ひまわりは少し子どもっぽいところがあって、無邪気さゆえに誤解も生んでしまうんです。「ジョーロとは幼なじみだし、いいじゃん?」って(笑)。それが結果的に“うざい”と思われてしまうんですが、視聴者のみなさんには、なるべくかわいく映るといいなと思って演じています。

ーーコスモスには、どんなディレクションがありましたか?

三澤 「もうちょっと気を持たせる感じで」と言われて、何度も録り直したところがありました。でもいちばん大変だったのは、緊張すると侍になるという設定です。「もう少し、歌舞伎とか能のような感じでやってみて」と言われたときは、「はい??」となりましたけど、やってみたらスタジオで大爆笑が起きました(笑)。原作からのコスモスのファンの方は、「原作に音声が乗るとこうなるぞ!」というものを楽しんでほしいです。

ーーパンジーは、謎めいているキャラクターですが…。

戸松 振り返ってみると、実はいろんなシーンにパンジーが映っていて、「もはやストーカー化してるじゃん!」と思うほど、不気味さがあって背中がゾゾゾってなるんですけど……。最初のほうはあまりニュアンスを付けない演出で、それは観ている人に「この子は、なにを考えているのだろう?」と思わせたいという意図がありました。だから伏線になるような言葉や、本心とは違うようにあえて言うセリフもいっぱいあって、それはのちに「わざとこう言ったのよ」という理由が出てくるんですけど。そういうシーンも素で言っているかのように、それこそ「視聴者をだましたい」といった感じで、あえて喜怒哀楽の振り幅を狭めて演技しています。


ーー「俺は、すべてのラブコメを過去にする」というキャッチコピーが付いていて、最終的にはラブコメなのかなとも思うのですが、みなさんはどうお考えですか?

三澤 キービジュアルにはたくさんの女の子が描かれていて、「きっとこの全員からモテるんじゃないの?」と思って見始めると、ギャップと裏切りがいっぱいあります。パンジーは眼鏡でスカートが長くて、一見ヒロインタイプではないですし、たしかに策略を持ったキャラクターもいっぱい出てくるけど、結局心と心のぶつかり合いで問題を解決していくところは、王道感があると言うか。

ーーちゃんと青春していますよね。

三澤 そうなんです。根底には青春感がしっかりありながら、ワンシーンごとに裏切られるので、こういう作品はなかなかほかにはありませんよね。

白石 青春ラブコメであることは確かですけど、それなのになにかが違うんです。その“なんか違う”ところが楽しいです。コメディが7割り、あとの3割りがラブと青春みたいなバランスなのかなって思います。主軸にあるのはラブと青春ですけど、展開がふつうのラブコメとは違っていて、視聴者さんを裏切っていくその裏切り方も絶妙です。アフレコ現場ではみんな裏読みしすぎて、ジョーロの親友のサンちゃんが、真のヒロインじゃないかという説が(笑)。

ーーそれは裏切りすぎていますね(笑)。

三澤 でも、なにかがあるたびにジョーロは「サンちゃんやほかのやつらが」って、3人の女の子を「やつら」呼ばわりして、必ず最初に「サンちゃん」って言うんです!

戸松 話が進むと登場人物も増えて、新しいキャラクターが出てくるたびに、みんな疑いの眼差しで見るようになってしまったよね。「この子も本心を言っていないかもしれない」って。

三澤 たいてい次の週で、あのセリフには本当はこういう意味がありましたというのが出てきます。今週のアフレコ段階ではこう言っているけど、絶対この人にはこういう裏があるって、アフレコ後に現場で考察大会が始まるんです。

白石 ラブコメで考察することって、なかなかないですよね。

三澤 ないない(笑)。

戸松 普通は、かわいいキャラクターが出てきたら「わっ、かわいい!」って純粋によろこぶべきところが……。

三澤 まったくよろこべない。

戸松 「果たしてどうなの?」って考えてしまうところが、この作品の楽しみ方のひとつです。まだ原作に触れていない方や、先の展開が楽しみだという方は、私たちと同じように「こういうキャラクターが出てきたけど、どうなのかな?」って考えて楽しんでほしい。

三澤 最初は私たち役者も、「こういうキャラなんだ!」「え、違うんだ!」といちいち驚いていたんですけど、その繰り返しのおかげで中盤以降は疑心暗鬼大会になっています。きっと観てくれる人もそうなるんじゃないかなって思います。

戸松 やさしい言葉を聞くと、つい疑ってしまう(笑)。


■ベンチが出てきたら気をつけろ!!

ーー物語としては、ジョーロが女子から相談されることで物語が展開していきます。みなさんは人に相談ってしますか?

白石 私は、人に相談するタイプです。ただ、そこで答えを出してほしいわけではなくて、人に相談することによって自分のなかで整理がつくこともあるので。私は母親に仕事のことを相談することが多く、そこで結果が出るわけではないのですが、話すことで安心します。逆に友だちの話を聞くことも多いです。

戸松 私も相談しますけど、振り返ってみると、なんとなく自分のなかですでに結論が出ていることしか相談しないかもしれないです。自分では右に行くと決めているのに、「右がいいかな? 左がいいかな?」とわざと聞いて、右って言われたら「そうだよね。私も右だと思ってた!」って。背中を押してほしいと言うか。

ーー同意がほしいと。

戸松 そう、同意がほしいんです。心底悩みすぎているときほどなかなか言えないし、でも誰かに同じ意見を求めたいし。都合がいいですけど(笑)。

三澤 私は、誰にも何も言わないかもしれないです。それを言ったことで、自分に対する印象が変わってしまうんじゃないかとか、考えすぎてしまうところがあって。それで結局、自分で問題点や原因をすべて書き出していくんです。

白石 おお〜すごい!

三澤 ここがこうだからこうなのかと考えて、原因がはっきりしたうえで、改善してもらったほうがいいことならマネージャーに相談します。もしそれが自分のなかの問題や気の持ち方だったら、時が経っておとなになるのを待ちます。それか、考えに考えて「今の私はこれです!」と相手にぶつけて、それで倒れたらその場でまた考えます。こういうところはコスモスと似ていて、コスモスは自分の頭で考える力はあるけど、人に甘えたり頼ったりすることが苦手なので、そういうところが似ています。だから思い込みすぎた結果、侍ちになってしまう気持ちが何となく理解できる(笑)。ジョーロはそれを見抜いて、「もしからしたら相談があるんじゃないの?」と、声をかけてくれるんですけど、最初は「別にないよ」って強がっておいて、「実は…」って。そうなるところは、似ているなって思います。

ーーそれぞれ自分が演じているキャラクターと、似ているところがあるんですね。

三澤 話を聞いて、ふたりもすごく似ていると思いました。ひまわりは「ねえ聞いてよ!」ってすぐジョーロのところに行くように、晴香ちゃんも実際にお母さんに相談しているし、パンジーも、戸松さんが言っていたみたいに「自分で考えた結果、答えは8割り方決まっているんだよね」って、実際に言いそうだし。きっとそれがお芝居に影響していて、声だけじゃなく、変えようがない部分として役に生きているんじゃないかと思います。

ーーでは、アニメがいよいよスタートするということで、それぞれの楽しみにしていてほしいポイントを教えてください。

白石 ベンチが出てきたら気をつけろ!!

戸松 それ、大事(笑)。

白石 ジョーロもトラウマになって、途中からベンチを探すようになります。いつベンチが出てくるか、注目しておいて下さい!

戸松 いろんなところに伏線が張ってあって、あとで見返すと発見があるので、何度観ても面白いと思います。

白石 円盤が出たら絶対に買わないとですね。

三澤 すごい宣伝!

戸松 でも、本当にそう。パンジーは表情を豊かに出すキャラクターではないんですけど、実はこう思っているとか、台本上ではとても細かくト書きがされていて。セリフを発していなくても表情に意味があるし、なにかのカットに映り込んでいるときも必ず意味があって、見逃してしまうところもあると思うので、そこはぜひ円盤で確認していただきたいな、と(笑)。

三澤 「こういう絵になる予定ですから」と、ざっくりとしたお願いに、声優たちが全力で立ち向かいました。ト書きに書いてあったものとはまったく違った芝居やボケをして、面白いからとOKになった部分もたくさんありました。

ーーアドリブがけっこうあるんですか?

三澤 けっこうあります。コスモスとジョーロのシーンは特に多かったです(笑)。いろんなところに声優の魂が散りばめられているので、私たちががんばった証しである円盤で、ぜひ声優の体当たりを何度も見返して頂ければ嬉しいです。「ここはアドリブかな?」と、想像するだけでも楽しいと思います。それに、自分でも出したことのない声が出たシーンもありました。「こんな声、出るんだ!」みたいな(笑)。

ーーどんな声かは、アニメで確かめてほしいですね。では最後に、代表して戸松さんから読者にメッセージをお願いします。

戸松 途中から疑心暗鬼におちいるかもしれませんが、それもこの作品ならではの面白さと楽しさです。まずは最後まで、絶対観ていただきたいです。登場人物それぞれのドラマと事情があるので、全部観ていただいたあとに、もう一度1話から見直していただくと、まったく違った楽しみ方ができると思います。何度観ても発見があり、笑わせてくれる。でもその笑いのなかに、すごく大事なことがちょいちょい描かれています。ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです!


画像ギャラリーはこちら。クリックすると拡大できます。

 

取材・文/榑林史章

(プロフィール)
戸松遥【とまつ・はるか】2月4日生まれ。愛知県出身。ミュージックレイン所属。
白石晴香【しらいし・はるか】4月8日生まれ。東京都出身。ヒラタオフィス所属。
三澤紗千香【みさわ・さちか】1月13日生まれ。山梨県出身。スペースクラフト・エンタテインメント所属。

〈TVアニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』情報〉
【放送・配信情報】
TOKYO MX:毎週水曜24:30~
とちぎテレビ:毎週水曜24:30~
群馬テレビ:毎週水曜24:30~
BS11:毎週水曜24:30~
テレビ愛知:毎週水曜26:05~
読売テレビ:10月7日(月)より毎週月曜26:29~
dアニメストア他にて配信予定
※放送・配信日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

◇スタッフ
【原作】 駱駝 (電撃文庫刊)
【原作イラスト】 ブリキ
【監督】 秋田谷典昭
​【キャラクターデザイン】 滝本祥子
【シリーズ構成・全話脚本】 駱駝
【制作】 CONNECT (「ストライク・ザ・ブラッド」ほか)

◇キャスト
如月雨露(ジョーロ):山下大輝
三色院董子(パンジー):戸松遥
日向葵(ひまわり):白石晴香
秋野桜(コスモス):三澤紗千香
大賀太陽(サンちゃん):内田雄馬
羽立桧菜(あすなろ):三上枝織
洋木茅春(ツバキ):東山奈央
カリスマ群A子:斉藤朱夏

◇オープニング・エンディング主題歌情報
【オープニング主題歌】「パパパ」斉藤朱夏(作詞・作曲:ハヤシケイ/編曲:堀江晶太)
【エンディング主題歌】「ハナコトバ」パンジー(戸松 遥)&ひまわり(白石晴香)&コスモス(三澤紗千香)

TVアニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』公式サイト
https://ore.ski

©2018 駱駝/KADOKAWA/「俺好き」製作委員会

《超!アニメディア編集部》
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