花江夏樹が語るTVアニメ『鬼滅の刃』の魅力「二度見するほど豪華なキャスト陣が原作の雰囲気を引き上げるパワーで演じてます」【インタビュー】 | 超!アニメディア

花江夏樹が語るTVアニメ『鬼滅の刃』の魅力「二度見するほど豪華なキャスト陣が原作の雰囲気を引き上げるパワーで演じてます」【インタビュー】

「週刊少年ジャンプ」で連載中の「鬼滅の刃」が、TVアニメ化され放送中。大正時代の日本を舞台に、人間を喰う鬼と、その鬼を狩る組織・鬼殺隊との壮絶な戦いを描くダークファンタジー。第1話から主人公・竈門炭治郎の家族が“鬼”に …

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 「週刊少年ジャンプ」で連載中の「鬼滅の刃」が、TVアニメ化され放送中。大正時代の日本を舞台に、人間を喰う鬼と、その鬼を狩る組織・鬼殺隊との壮絶な戦いを描くダークファンタジー。第1話から主人公・竈門炭治郎の家族が“鬼”に殺害され、妹・禰豆子が鬼の血を浴びて鬼になってしまうという衝撃の展開で幕を開けた。そんな作品で炭治郎を演じる花江夏樹のインタビューが、「アニメディア5月号」に掲載中。超!アニメディアでは、掲載しきれなかった部分を含めたロング版をご紹介する。


――原作を初めて読んだ時の印象をお聞かせください。

 家族が殺されてしまって妹が鬼になってしまってというところから始まったので、最初はちょっと暗めの作品だなと思っていました。ストーリー的には王道なんですが、「週刊少年ジャンプ」で連載する作品としては、異色だなと。でも、作品の世界観やキャラクターたちのふとしたひと言がすごく魅力的で、善逸や伊之介などの面白いキャラクターも増えていくので、読んでいくうちに右肩上がりに面白くなっていって、ページをめくる手が止まらない、どんどん先を読みたい読みたいと思うようになりました。「ジャンプ」作品でありながらもほかの作品とは雰囲気が違う、特別な作品だなと感じました。

――オーディション時の思い出を教えてください。

 オーディションを受けたのはだいぶ前なのですが、普段のオーディションは原稿を読むだけというのが多いなか、『鬼滅』の場合は色付いたアニメ映像に合わせてアフレコみたいにオーディションをしたんです。そこでまず、すごく気合の入った作品だと感じました。オーディションに向けて原作も読ませていただいたんですけど、原作から感じるパワーに触発されて、「受かりたいな」という思いは強かったですね。なので、決まった時はうれしかったですし、驚きました。ただ、合格の知らせをいただく前に、特報映像が発表されていて。それをSNSでたまたま見て「これが公開されているってことはもう(ほかの人で)決まっていて、(自分は)落ちたのかな」と思っていたんです。その矢先に、「受かりました」とご連絡いただいたので、本当にビックリしましたね。


――炭治郎の印象はいかがですか?

 最初のほうは淡々としていてクールな印象を持っていたんですけど、物語が進んでいくうちにギャグも挟まってきてかわいい面も見えてきました。真面目さとやさしさがいきすぎて、ほかの人とズレが生じるという炭治郎の面白さがどんどん出てきます。1話はけっこうシリアスだったぶん、2話から炭治郎のいろんな面が出てきて、演じるのが楽しかったです。

――演じる際に心がけていることは?

 原作を読んだとき、炭治郎の声のイメージは自分の中では女性声優の方がやるぐらいの高さだと想像していたので、オーディション時は正直あまり手ごたえを感じられませんでした。受かったと聞いたときは、自分が選ばれた理由を考えましたね。アフレコに初めて行ったときに、外崎春雄監督や(制作プロデューサーの)近藤(光)さんとお話させていただいて、「炭治郎のやさしさと成長したときの力強さが、花江くんから一番感じられた」と言っていただいて。僕は現在27歳なので13歳の炭治郎を演じるのは大変だと思いつつ、外崎監督たちと相談させていただきながら炭治郎のお芝居を作っていきました。「13歳だからって無理をして高い声を作るというよりは、気持ちの面で炭治郎の成長が(声を)聴いた人に伝わるといい」とおっしゃっていただいたので、もちろん最初は声を高めに細めに作ってはいるんですが、鬼殺隊としての覚悟と言う意味での成長というか、まだ子どもの頼りなさがあったのが修行して一人前の男になっていくのが伝わればと思います。

――禰豆子やほかのキャラクターの印象はいかがでしょうか?

 禰豆子は唯一生き残った妹で、大事な家族のひとり。強い兄弟の絆で結ばれてます。かわいいですね。禰豆子には申し訳ないんですけど、鬼になったほうがマスコット感が倍増して、かわいいなと思います(笑)。1話で炭治郎が義勇と戦うときに禰豆子が炭治郎をかばうように守ってくれていて。ふたりの絆は切っても切れないんだなというのが伝わってきて、特別な存在だと思いますね。伊之助は途中から出てきて、最初は敵なのか味方なのかわからない登場の仕方をします。善逸にひどいことをしたり炭治郎を怒らせたりもするんですけど、一緒に旅をしていくうちに、だんだん憎めないキャラクターだというのが見えてきますね。素直で思ったことを行動に移すタイプだし、負けず嫌いなところもかわいいですし、そういう面があってすごく好きなキャラクターです。善逸はとにかくうるさい(笑)。ひとりだけ出る作品が違うのではというくらいのテンションで登場して、炭治郎と一緒に行動するので、『鬼滅』のちょっと暗めの雰囲気に明るさをもたらしてくれるキャラクターだと感じます。でも決めるときは決めるので、そこはかっこいいなと思います。義勇は、登場してすぐに炭治郎にきつい言葉を投げつける人ですけど、モノローグで炭治郎に励ましの言葉を送ってくれたり、鱗滝左近次さんを紹介してくれたり、本当にいい人だなと思いますね。炭治郎と禰豆子のことを信じてくれていて。でも性格上、ちょっと不器用な部分があったりして、そういう所もすごく魅力的だなと思います。

――アフレコの雰囲気や、キャスト同士でお話されたことがあれば教えてください。

 禰豆子役の鬼頭明里さんとは「禰豆子、大変だよね」という話しましたね。うなっていることが多いので、どこまでかわいくしていいのかとか、口かせをしている感じがどこまで出たほうがいいのかとか、そういうところが大変そうだと思います。
 我妻善逸と嘴平伊之助を演じる下野紘さん、松岡禎丞さんとは、すごく仲がいいですし、人柄もわかっているので、キャストの名前を聞いたときにはピッタリだなと思いました。松岡さんは「伊之助みたいな役は大好物」とおっしゃっていて、実際に本人もまっすぐ前を見据えて物事を考えるタイプなので、伊之助の猪突猛進な感じが出ているなと。下野さんも、善逸みたいに場を和ませてくれるムードメイカータイプなので、善逸のうるささと雰囲気をガラッと変えるキャラクター性に合っていると思います。親しいけど、お芝居では「みんなが頑張っているんだから僕も頑張らなきゃ」というプラスの相乗効果があって、とてもいい現場です。体力を使うバトルシーンも多いですが、みなさんアドレナリンが出ているのか、下野さんはこの間「今日、もう1話くらいいけるんじゃない?」とおっしゃっていました(笑)。

――緑川光さんや子安武人さんなど鬼役のキャスティングも話題です。そんな鬼に抱く印象を教えてください。

 最初に緑川さんがお堂の鬼と聞いたときは正直「この鬼に緑川さん!? そんな贅沢なことする!? ほかにもっとあるんじゃないの!?」とキャスト表を二度見してしまいました(笑)。外崎監督に話を聞いたところ、「炭治郎に毎回立ちはだかる“壁”というか、炭治郎が死ぬかもしれないという状況に陥るので、そこはどんな鬼にも、キャスティングも合わせて意味を持たせたい。炭治郎にとっての強敵を全力で演じてくださる方にお願いしました」と言われていて、たしかにそのとおりだなと思いました。そして、そんな鬼たちも完全な悪と言うようには描かれていなくて。もちろん人を殺したり喰ったりと言うのは悪いことだと思うんですけど、それぞれの鬼のつらい過去や悲しさが毎回感じられるので、そこは毎回ウルっときてしまいます。手鬼は、嘆くシーンにおける子安さんの全力のお芝居があまりにも素敵すぎて、つい笑ってしまって(笑)。そういうシリアスなんだけどクスッと笑えるシーンが『鬼滅』には多くありますが、以降に登場する鬼も素敵なキャスト陣が原作の雰囲気をより引き上げるパワーで演じていらっしゃるので、注目してほしいなと思います。

――1話で印象的だったシーンやセリフはありますか?

 義勇が炭治郎に「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」って喝を入れるシーンからの怒涛のお説教は、僕も「その通りだな」と胸に刺さりました。あと、そのあとの禰豆子が炭治郎を守るシーンがやっぱり印象的かなと思います。

――アフレコの休憩時間のエピソードなどがあれば教えてください。

 休憩時間は、スタッフのみなさんとの交流がけっこうあるんです。『鬼滅』のアフレコ現場には、アニプレックスさんのご厚意でおにぎりとかサンドイッチとかの軽食を用意していただいて。ふだんは役者同士、スタッフ同士で話すことは多いけど、意外とスタッフのみなさんと役者が話すことってあまりないんです。今回、その場を設けていただいたおかげで、「あのシーンはこういう思いでこういう描き方をしているんです」「こだわって作っているんで観てくださいよ」というお話を聞くことができて、すごく新鮮で楽しいですね。

――花江さんは、アニメ『鬼滅の刃』の一番の魅力はなんだと思いますか?

 一番はなかなか決められないですけど……原作の吾峠呼世晴先生が描く『鬼滅の刃』の良さを、アニメにすることでよりいっそう引き出してパワーアップさせようとスタッフのみなさんが頑張ってくださっているのは感じられますね。ufotableさんが描くアニメーションのきれいさ、音楽の梶浦(由記)さんや椎名(豪)さんがシーンごとに書き下ろした音楽の強さ……。それらがより雰囲気を盛り上げながら、炭治郎と禰豆子の絆や、炭治郎が頑張る姿が描かれていきます。観ている人を励ましてくれる、背中を押してくれるセリフもすごく多いので、それがアニメになることで、声で音で画で、より強く観る方に伝わるんじゃないかなと思います。あとはバトルシーン。剣戟や呼吸、炭治郎たちが使う型の表現がすごいので、そこもアニメならではだなと思います。

――ちなみに、炭治郎は嗅覚が鋭いですが、花江さんはそういう特技はありますか?

 そうですね……。空気を読める、かな? あと、特技とは少し違いますが、僕はここ数年「水のような男になりたい」と思っていて。水って、四角い容器に入れれば四角く、丸い容器なら丸くなり、つねに流れて変わり続けていくじゃないですか。そんなふうに柔軟にその場その場での役割をしっかりこなせる人になりたいと思っているので、僕も炭治郎と一緒に(作中に出てくる呼吸術)「水の呼吸」を極めたいと思います。

――今後の見どころをお願いします。

 2話以降は炭治郎の修行のシーンがていねいに描かれていきます。ていねいすぎて、正直「観ている人は飽きないかな……」と勝手ながら思っていたのですが、完成した映像を観たら画の力と音楽の力によってまったく飽きることなく観られると感じました。鬼にもそれぞれ魅力があって、キャストのみなさんのお芝居にも自分が「負けそう」と思うぐらいの圧があります。僕が一番ピッタリだなと思ったのは、物語の鍵を握る鬼舞辻無惨(CV.関俊彦)。めちゃくちゃ怖くて、冷酷ではかなげで……ゾッとするくらいの圧を感じました。あと、鱗滝さん。ふだんは淡々としていて、お面をつけているので表情も見えないので、ちょっと冷たい、厳しい人に思えるんですが、炭治郎が岩を切ったシーンや、選別から帰ってきて禰豆子と一緒に抱きしめてもらうところでかけられるひと言での、大塚芳忠さんのお芝居が素敵で。隣でお芝居をしていてめちゃくちゃ泣きそうになってしまいました。「早く次の話数が観たい」と思える作品なので、楽しみにしていてください。

【はなえ・なつき】6月26日生まれ。神奈川県出身。アクロス エンタテインメント所属。

〈TVアニメ『鬼滅の刃』情報〉
TOKYO MX:毎週土曜 23時30分~
とちぎテレビ:毎週土曜 23時30分~
群馬テレビ:毎週土曜 23時30分~
BS11:毎週土曜 23時30分~
読売テレビ:毎週月曜 25時59分~
熊本放送:毎週水曜 25時58分~
広島テレビ:毎週水曜 26時9分~
福岡放送:毎週水曜 26時24分~
新潟放送:毎週水曜 26時27分~
メ~テレ:毎週水曜 26時29分~
高知さんさんテレビ:毎週木曜 25時25分~
テレビ愛媛:毎週木曜 25時45分~
長野朝日放送:毎週木曜 25時55分~
静岡放送:毎週木曜 26時03分~
福島中央テレビ:毎週木曜 26時14分~
札幌テレビ:毎週木曜 26時34分~
四国放送:毎週金曜25時56分~
ミヤギテレビ:毎週金曜 25時59分~
長崎国際テレビ:毎週金曜 25時59分~
岡山放送:毎週土曜26時20分~
AT-X:毎週月曜日21時00分~

【配信情報】
AbemaTV:毎週土曜日23:30~
dTV:毎週月曜日23:30~
dアニメストア:毎週月曜日23:30~
Amazonプライム・ビデオ:毎週月曜日23:30~
dアニメストア for Prime Video:毎週月曜日23:30~
FOD:毎週月曜日23:30~
バンダイチャンネル:毎週月曜日23:30~
GYAO!:毎週月曜日23:30~
ニコニコ生放送:毎週月曜日23:30~
ニコニコチャンネル:毎週月曜日23:30~
ひかりTV:毎週月曜日23:30~

【スタッフ】
原作:吾峠呼世晴(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:外崎春雄
キャラクターデザイン:松島 晃
サブキャラクターデザイン:佐藤美幸、梶山庸子、菊池美花
脚本制作:ufotable
コンセプトアート:衛藤功二、矢中勝、竹内香純、樺澤侑里
撮影監督:寺尾優一
3D監督:西脇一樹
色彩設計:大前祐子
編集:神野 学
音楽:梶浦由記、椎名 豪
制作プロデューサー:近藤 光
アニメーション制作:ufotable

【キャスト】
竈門炭治郎:花江夏樹 
竈門禰豆子:鬼頭明里
我妻善逸 :下野紘
嘴平伊之助 :松岡禎丞
冨岡義勇 :櫻井孝宏
鱗滝左近次  :大塚芳忠
鎹鴉:山崎たくみ

公式サイト
https://kimetsu.com

公式ツイッターアカウント
https://twitter.com/kimetsu_off

©吾峠呼世晴/集英社 ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 

《超!アニメディア編集部》
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