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伊藤美来&宮本侑芽が明かす『フラグタイム』への想い「大切な人のことを考える時間を作るきっかけになったらいいな」【インタビュー】

2019/11/22


 人気漫画家・さとによる青春恋愛漫画を原作とした劇場OVA『フラグタイム』が、11月22日(金)より東京・新宿バルト9ほかにて期間限定で劇場上映中。メインキャラクターを演じる伊藤美来(森谷美鈴役)と宮本侑芽(村上遥役)は、同い年ということもあってか、本作が初共演とは思えないほど息ぴったり。作品についてはもちろん、プレスコ収録やキスシーンについてなど話を聞いた。そして、もしも3分時間を止められたらふたりは何をするのか?


ーー『フラグタイム』は、どんな印象ですか?

伊藤 絵の印象から、ふんわりとした女子高生ふたりのキャッキャッとした様子だけではなく、それプラス人間の深いところが描かれていて。3分間時間が止められるというちょっとしたファンタジーでもあり、いろんな要素がギュギュッと詰まった、今までにない作品じゃないかなと思いました。

宮本 絵柄も可愛くて村上は美人だし、いわゆる女子高生もののお話かと思ったら、人間の心情の深い部分を突いてくる、おとなが見ても面白い作品です。村上に共感したり森谷に共感したり、その人の人生経験や年齢によって、どちらに共感するか変わってくる、すごく面白い作品だなと思います。

ーーそれぞれの役に共感する部分はありましたか?

宮本 村上は、クラスの人気者だけど、それを演じて生きていて。私自身も村上と同じように、殻を被って生きてきた部分もあります。きっと誰でもそういうところはあると思うし、自分にはすごく刺さる部分がありました。

伊藤 私も森谷と同じように、女子高生のキャッキャした部分にドギマギしちゃうし、人から色々言われるとすぐ焦っちゃうタイプなので、「時間を止めてちょっと整理したい」と思う気持ちがすごくわかります。

ーー人と関わることの難しさ、学生特有の部分も描かれています。人見知りしてしまうような時期はありましたか?

伊藤 私は、今も人見知りですよ。

宮本 そうは感じないけど。

伊藤 学生時代は大変でした。話すときに上手い返し方ができなくて、会話が続かないことはよくあって。仕事をはじめていろんな人とお話をする機会が増えてからは、少しマシになりました。人と話すのが楽しいとわかったし、それで学校の友だちとも自然に話せるようになっていきました。

宮本 私は、幼稚園のときはめちゃめちゃ人見知りだったんですけど、劇団に所属して、劇団の方やマネージャーさんなど、おとなと話す時間が必然的に増えたことで、体の言い返し方を覚えたと言うか(笑)。

伊藤 おとなだ(笑)。

宮本 「こう返せばいいんだ」という定型文みたいなものを、何となく自分のなかで見つけて。でもそのせいか、中高生くらいのとき、同い年くらいの友だちと腹を割って話すことが難しくなってしまって。どうしても表面上の会話をしてしまったり、うまいように言ってしまっていた部分があって。本当に村上みたいだったなって思います。

ーーそれで村上みたいにストレスをため込んでいた?

宮本 無理をしていたわけではないですけど、勝手にそうやって自分を取り繕っていた感じがありました。『フラグタイム』を見ると、そういうときのことをすごく思い出します。

ーー劇中で、印象に残ったシーンはありましたか?

伊藤 私が映像を見てドキドキしたのは、教室で時間を止めて、村上さんが脱ぐ姿を森谷が写真を撮るところ。音楽も踏まえて、すごくハラハラしました。この先見たいけど、見たくないみたいな。台本を読んでいるから、どうなるか知っているけど、それでもドキドキしました。

宮本 私は映像を見て、保健室のシーンはドキドキしました。

伊藤 思っていたよりも、けっこう生々しかったよね。

宮本 そうそう。映像の肌の質感とか動き方が、すごく生々しくて。

ーーそういう女の子同士のドキドキするシーンがたくさんありますけど、演技とは言え緊張しますか?

伊藤 お互いにすごく緊張していたと思います。でもお芝居だし、私がひとりで「エヘヘ」って照れていても、雰囲気を壊してしまうだろうと思ったので、平静を装っていました。

宮本 収録が終わったときは、ふたりとも何ごともなかったように、スッとそのままイスに座って、「フ〜ッ」って深く息を吐くみたいな。シーンについてなにか話したわけもなく。

伊藤 やり切ったみたいな感じだった。

宮本 でも私としては、アニメでキスシーンを演じたのが初めてだったから、すごく緊張したんです。

伊藤 そうだったんだ! 侑芽ちゃんの初めては、私が奪いました(笑)。

ーーそもそも、おふたりの共演は今作が初めてですか?

伊藤 初めてだったんですけど、同い年というのは知っていて。どんな感じなのかなって。私も人見知りなので、最初はドキドキしていましたよ。でもすごくフレンドリーだし、ずっと笑顔だし、同い年だけど、お姉さんといった印象でした。

宮本 私は、雑誌などで美来ちゃんのことを見ていたし、曲も聴いていたし。相手が美来ちゃんだと知ったときはうれしくて、ルンルンでスタジオに入っていって。それで、すぐ「可愛いね」って言っちゃったと思う。

伊藤 挨拶を終えたら、一言目に「可愛いね」って。

宮本 美来ちゃんを前にしたら、どんな人でもおじさんみたいになっちゃいます(笑)。

伊藤 そのおかげで、私の緊張もほぐれました(笑)。

■3分はパンツを見るのにはちょうどいい時間!?

ーー森谷と村上の会話がメインになっているお話ですが、その部分で何か工夫したことはありましたか?

宮本 一回目の収録がプレスコで、ふたりだけのシーンをいくつか録らせていただいて。そのときの録り方が、物理的に向かい合うような形だったんです。そこで心の意見というか、お互いの芝居感をぶつけ合うことができたと思っていて、それがあったから、すごくやりやすかったです。

伊藤 お互いの顔を見ながらだから、すごく緊張しましたよ。普通のマイク位置でお芝居をするよりも、距離感も近かったし。それにどんな感じでセリフを読んでいるのか、相手に丸わかりになってしまうから、自分自身では恥ずかしさや緊張があったけど、お芝居をする上ではすごく良いやり方だったと思います。

宮本 会話がすごく大事な作品だと思っていて。アフレコだと口の動きに合わせなきゃいけないとか、かぶったりしちゃいけないなど決まりがあるので、自然なテンポ感でセリフをしゃべるのが難しいんですけど。プレスコのおかげで、自然にしゃべることができました。絵を描く方には苦労をかけてしまって申し訳なかったんですけど、そのぶんいいお芝居ができたと思います。

ーーそういう自然な会話感は、見どころのひとつですね。ほかに、おふたりから見逃せないポイントは?

伊藤 全体的にドキドキしたりハラハラするストーリー展開なので、どこも見逃してほしくないんですけど、森谷と村上の関係性が速いテンポで進展していくのは、見どころのひとつかなと。森谷的には、どんどん村上のことを好きになって、暗い部屋で村上の写真を眺めてるシーンもあるし。かと思えば、心の距離が離れるときもあったり。ふたりの距離感が、シーンごとにどんどん変化していくので、そこは楽しんで見てもらえると思います。

宮本 ふたりの微妙な心の距離感をここまで描いている作品は、すごく珍しいと思うので注目してほしいです。村上的には、2回見てほしいです。最終的に村上と森谷はお互いに意見をぶつけて腹を割って話せたかもしれないけど、最初のシーンは村上って本当にどういう人なんだろう?と思わせられちゃうと思うんです。実際に森谷のどういう言葉で村上と距離を近づけることができたのか、何度も見返して、キャラクターのことをわかっていただけたらいいなって思います。

ーー1時間くらいのなかで、刻々と感情や距離感が変化しますね。

伊藤 どんどん仲良くなるだけのお話はたくさんあると思いますけど、これは仲良くなったと思ったら、またゼロに戻るし。

宮本 そこが高校生らしいよね。

ーー森谷は1日3分間時間を止められる能力を持っていますが、もしも3分間、好きなことをしていいと言われたら?

伊藤 いったん外へ出ます。

宮本 え! なんで?

伊藤 外の空気を吸いに(笑)。

ーーそれだけで3分経っちゃいますけど。

伊藤 私も森谷と同じで、「え! そんなことに使うの?」っていうことしか思い浮かばなくて。つまみ食いしたいなとか(笑)。

宮本 私は先日、洋服を買いに行ったときに、3分止めたいと思ったことがありました。試着したあとに、どう外に出たらいいかわからなくて。店員さんに見せるべきなのか、自分のなかで完結して出てしまっていいのか、すごく考えてしまって。3分止められたら、その間にササッと洋服を置いて去りたいです(笑)。

ーーでも、どうして1分でも5分でもなく、3分なんだと思いますか?

宮本 絶妙ですよね。

伊藤 何もしないでもいられるし、しようとすれば意外とできる。大がかりなことはできないけど。

宮本 パンツを見るのにはちょうどいいよね。1分じゃもの足りないけど、5分は飽きる(笑)。

ーーそしてエンディングでは、Every Little Thingの「fragile」のカバーをおふたりで歌っています。歌っていかがでしたか?

伊藤 『フラグタイム』のフラグも、「fragile」と同じで「脆い」とか「壊れやすい」という意味があって。青春時代は脆かったりあっという間だったりするというところでも、歌詞とぴったりだし、音楽的にも作品の雰囲気と合っていて驚きました。

宮本 『フラグタイム』のために書かれた曲なのではないかと思うくらい、ハマっています。レコーディングは私が先だったから、美来ちゃんの声を想像しながら歌うのが楽しくて。できあがったものを聴いたら、自分で言うのもあれだけど、声の相性がすごくいいなと思いました。

伊藤 ハモりのところも、ひとりで歌っているとわからないけど、合わさったときにすごくきれいに聴こえて。すごく良いなって。

ーーカラオケで歌ったりしますか?

伊藤 行く?

宮本 行く行く! 私、カラオケ店のアプリは全部持っているくらいカラオケが好きで、ひとりでも行くくらいです。ひとりのときは、aikoさんが大好きで、よく歌います。

伊藤 私もめっちゃ好き。aikoさんの「プラマイ」という曲が大好きだから、ぜひ侑芽ちゃんに歌ってほしい!

宮本 いいよ。歌う(笑)!

ーーでは最後に、『フラグタイム』を見た人には、どんな気持ちになってほしい?

伊藤 女子高生とか思春期特有の大きく揺れ動く心情とか、きれいだけじゃないその年代ならではの苦しみも描かれていて。でも、だからこそ共感できる部分がたくさんある作品だと思います。女子高生ってすごく短い時間で、この作品はそのなかでもさらに短い期間を描いていて。その短い時間のなかでも、こんなにも一生懸命に生きているふたりが、目一杯あがいて自分と向き合って成長していく姿を見て、自分もハッとしたりとか、こういうところがあるなと共感して、自分を見つめ直すきっかけにしてくれたらうれしいです。

宮本 この作品は可愛いだけじゃない、人間の奥底にある感情のお話で、これをきっかけにして自分のことを振り返ってもらえたらうれしいです。私としては村上を演じる上で、森谷に助けられたことがめちゃくちゃあったので、アニメを観てくださった方も、大切な人とか、自分のことを助けてくれた、変えてくれた、新しいことに気づかせてくれた人のことを思い返してくれたら良いなと思います。せわしなく生きている時間で、大切な人のことを思い返すことはあまりないと思うので、そういう人のことを考える時間を作るきっかけになったらいいなと思います。

 

PROFILE
いとう・みく/10月12日生まれ。スタイルキューブ所属。
みやもと・ゆめ/1月22日生まれ。劇団ひまわり所属。

撮影・取材・文/榑林史章

劇場OVA『フラグタイム』
11月22日(金)より新宿バルト9他にて期間限定公開
原作:さと 監督・脚本:佐藤卓哉
主題歌:「fragile」 歌:森谷美鈴(CV.伊藤美来)&村上遥(CV.宮本侑芽)
キャスト:伊藤美来、宮本侑芽、安済知佳

アニメ公式サイト
frag-time.com

アニメ公式Twitter
@fragtime_anime

(C)2019 さと(秋田書店)/「フラグタイム」製作委員会



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