【インタビュー】Aimerが劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』主題歌の制作秘話を語る。巧妙な伏線が作品とシンクロする―― | 超!アニメディア

【インタビュー】Aimerが劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』主題歌の制作秘話を語る。巧妙な伏線が作品とシンクロする――

13thシングル『ONE/花の唄/六等星の夜 Magic Blue ver.』を10月11日にリリースしたAimer。その制作秘話を聞いたインタビューが、発売中の『アニメディア11月号』に掲載されている。「超!アニメデ …

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 13thシングル『ONE/花の唄/六等星の夜 Magic Blue ver.』を10月11日にリリースしたAimer。その制作秘話を聞いたインタビューが、発売中の『アニメディア11月号』に掲載されている。「超!アニメディア」では記事内でお届けしきれなかった部分も含めたインタビュー全文をご紹介する。

ーーAimerさんと『Fate』シリーズと言えば、PS Vitaゲーム『Fate/hollow ataraxia』のテーマソング「broKen NIGHT」や、テレビアニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』2ndシーズンのテーマソング「Brave Shine」などがあって、今回で6曲目ですね。

『Fate』シリーズは、作品の世界観として全体に陰りがある感じで、そこがすごく好きです。今回も携わらせていただけて、本当に光栄です。

ーー「花の唄」は、劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』I.presage flowerの主題歌で、映画の音楽を手がける梶浦由記さんが作詞・作曲・編曲とプロデュースをされていますね。非常に美しくもありながら、悲しみや切なさにも溢れている楽曲で。特に歌詞が重要だったと思いますが、間桐桜の立場を歌っているんですよね。

 そう思います。梶浦さんからは自由に感じたまま歌ってほしいと言われたのですが、「桜の気持ちもありますよね」と確認させていただいてレコーディングをしました。歌詞はとても女性的で、歌うと否が応でも自分のなかの女性の部分を引きずり出される感覚があって。女性ならではの救いようのないピュアさというか、取り返しがつかないところまで行けるくらいまっすぐな純粋さを持っています。

ーー具体的に言うと、どの部分ですか?

 2番のAメロの最後の歌詞は、歌っていても泣けました。なんて健気だろうと。すごく純粋性があると同時に、そこには狂気も感じました。ある意味おかしくなっていないと言えない言葉で、それくらいの想いがそこには込められています。映画をご覧になった方なら作品とシンクロして、すごくグッと胸に響くと思いますね。決して難しい言葉で込み入ったことを歌っているわけでもなく、単語のひとつひとつが平易なのに、あらがいようのない業や性のようなものを感じます。歌詞を最初に読んだときから、今も圧倒されっぱなしです。

ーーレコーディングはどんな様子でしたか?

 私が歌を録るときは、どういう声でいくか毎回自分のなかで設定を作るんです。どのくらいの年代で、女性的か男性的か、柔らかいか強いかなど。今回も本番を録る前に、いろいろなパターンを歌って梶浦さんと一緒に決めていきました。私の声は低いので、荒々しく歌うこともできますが、それはあえてやめて、基本的には女性的な繊細さがある感じで。サビの力が入る場面では、おどろおどろしい……じゃないけど、何かに執着するような強さを持って歌いました。サビは、言葉だけ見ると健気に映りますが、歌い方ひとつで“本心はそう思っていない”と思わせることもできるので、それも含めて、女性的な部分を歌いたいなと思いました。ただ、つい感情移入しそうになるのですが、あまり感情移入すると激しくなりすぎるので、ギリギリのところでバランスを取りながら歌うのが大変でした。

ーーメロディーは、やはり梶浦さんによる独特なものがありますが、そこはいかがですか?

 繰り返しのメロディーは、音程の飛び方にすごく独特なものがあって、予想外なのにそれがすごく良くて。ゾワゾワするような音の流れがあり、キャッチーさもあって耳に残りますね。実は1番と2番のサビでは、メロディーがちょっとずつ違っていて、長さも違います。だからこそ、この言葉を入れたいからこういうメロディーの繰り返しでこの長さなんだと、歌詞がありきで成立していることを感じました。だから歌詞を覚えれば、すんなりメロディーも入ってきました。

ーーサウンドもすごく格好いいですね。ストリングスが中心でしっかりしているけど、強いビート感もあって。

 梶浦さんは私の素の声がすごくいいと言ってくださって。私の声を活かす形で、歌は生々しく、バックはそこにたたずんでいるみたいなバランスで、意図的にミックスしていただきました。それで、より生々しさが出たと思います。私のキャリアの中でも一番、ライブ感がある音源になっています。

ーー歌ったときは、映画の情報はどのくらい入っていたのですか?

 見せていただいたのはキービジュアルや予告編くらいです。

ーーストーリーはご存じだったわけですよね。

 はい。なので、いろいろなシーンを思い浮かべながら歌いました。歌詞には、重要なセリフと関連した部分もあって、私でも興奮してしまったくらい。特に予告編を見て、グッときたシーンがあって。雨のなかで桜が士郎に向かって何かを言っているシーンがあるのですが、そのセリフが歌詞にほぼそのまま出てきます。そこは、すごくドキッとして好きですね。

ーーキャラクターとしては、桜に対してどんなことを思いましたか?

 私がOPテーマ「Brave Shine」を歌わせていただいた『Fate/stay night[Unlimited Blade Works]』のときは、桜にあまり焦点が当たっていなかったのですが、今回はこんなにスポットが当たって、しかもズブズブと沈んでいってしまうのが意外で、シンパシーをすごく感じます。

ーーAimerさんも歌の世界に、ズブズブと入り込んでいるみたいなことですか?

 価値観ですかね。私自身、二面性のあるものが好きで、そういうものを表現したくて(以前発売した)ベスト盤アルバムも白と黒にわかれているんです。私のなかで尊いと思うものや素敵だなと思うものはすごくピュアで、ピュアすぎて恐ろしさを感じるくらいのものなので、桜がどんどん深く下りていってしまうことが素敵だなというよりも、そこにすごく感じ入るというか、見とれてしまうという感じがありました。

ーー映画が公開されたら、Aimerさんご自身も真っ先に見に行くんでしょうね。

 そうですね。エンドロールでどんなふうに流れて、どんなふうに聴こえるのかとても楽しみです。

ーーテレビアニメでは90秒ですが、映画主題歌はもっと長く流れるわけですからね。

 だからこそ2番のサビの歌詞も活きてくるし、Dメロの展開も最初から聴いてもらえる。この曲は進めば進むほど対比が出て、1番はふたりでいたのが最後はひとりになっているなど、巧妙に伏線が張ってあるので、フルで聴いていただくとすごく感じてもらえると思います。

ーー映画の最後に流れると言っても、映画を歌詞でまとめているという感じでもないですからね。

 むしろ、これからを暗示させるものになっていると思います。第一章の主題歌だけど、第三章まである前提でこの曲があると感じます。みなさん、きっと第三章までのだいたいのストーリーをご存知で観にくるでしょうから、そういう方にはすごく刺さるものがあると思いますね。

◆プロフィール
Aimer【エメ】 2011年にシングル「六等星の夜」でメジャーデビュー。澤野弘之のプロジェクト・SawanoHiroyuki[nZk]への参加やONE OK ROCKのツアーでサポートアクトなどを務めており、昨年は野田洋次郎(RADWIMPS)が楽曲提供&プロデュースした「蝶々結び」がヒット。今年初のベスト盤『blanc』『noir』を2枚同時リリースし、8月29日に初の日本武道館公演を成功させた。

 

<ニューシングル「ONE / 花の唄 / 六等星の夜 Magic Blue ver.」情報>
10月11日発売
SME Records
初回生産限定盤:1,620円、期間限定アニメ盤:1,620円、通常盤:1,350円

劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』I.presage flowerの主題歌「花の唄」をはじめ、本人が作詞を手がけた、Aimerの新たな第一歩となる洋楽テイストのダンスチューン「ONE」や、デビュー曲のピアノとストリングスによるバージョンも収録。カップリングには中島みゆきのカバー「糸」も収録。Aimerの多彩な面が封じ込められている。

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《超!アニメディア編集部》
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