スーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンなどをはじめとするスーパーヒーローのチーム「ジャスティス・リーグ」。彼らの活躍が描かれた映画やコミックスは多数あるが、この度、日本が誇る超低予算アニメ“鷹の爪”とタッグを組んだ映画が公開されることとなった。タイトルは『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』。2017年10月21日(土)に公開される本映画は、まさに格差コラボレーションというべき日米タッグで、何が起きるのか計り知れない作品である。
そこで超! アニメディアでは、スーパーヒーローを演じる3人の声優にインタビュー。第三回目となる今回は、海底王国アトランティスの王子で水中での戦いを得意とするアクアマン役を演じる中井和哉さんにインタビューを敢行。作品の見どころや自身のヒーロー像などについてお話いただいた。
アクアマン役を演じる声優の中井和哉さん
――本日はよろしくお願いします。まずは今回ご自身が演じられる「アクアマン」がどのようなキャラクターなのか教えてください。
「アクアマン」は海底王国アトランティスの王子で、水中でも呼吸ができて深海の水圧にも耐える肉体を持つヒーローです。水中を時速100km以上で泳ぎ、海の生き物ともテレパシーで通じる能力もあるんですよ。ただ、本作では比較的表に出ないタイプですね。ズラッと並んだ時に2列目や端っこにいるような感じかな。今回の異常事態に対しては「バカ騒ぎに付き合ってやるもんか!」と一番怒りを露わにしている、真面目なキャラクターです。
――アクアマンを演じるうえで気を付けたことは?
アクアマンを演じる際にFROGMAN監督から「基本偉そうにしてください」と言われたんですよ。アクアマンはみんなのことを守るヒーローでありながらも、他のヒーローとは違い「俺、王だし」という立ち位置である、そのことを意識しました。
――本作では映画の予算の都合でヒーローたちの絵やキャラクターが崩れるというシーンがあります。しかし、アクアマンはあのシーンでもそれほどキャラクターは崩れていなかったような印象を受けました。
やはり他とはちょっと違う立ち位置で真面目なキャラクターだからだと。一方で他のヒーローは予算的に辛いけど、元々安いヒーローには関係ないのかな、と個人的には思っていました(笑)。
――そ、そうなんですか!?
実際のところは分かりませんけどね(笑)。
――ただ、映画のクライマックスではハイクオリティなCGで戦うゴージャスなシーンもありました。
あそこは監督こだわりの場面だったと思います。ドンといくのではなく、より渋くというディレクションを受けました。
――確かに、あのシーンは渋くてしびれます。そんなアクアマン役のオファーをもらったとき、どのように感じましたか?
びっくりしましたね。「鷹の爪」は声優を本職にしている方が出るイメージがそれほどなかったので、どういう経緯で僕に声を掛けていただけたのか……。とにかく驚きました。
――同じようなことを先日インタビューした高木渉さんもおっしゃられていました。
そうなんですね。でも渉さんは、どんなオファーがきてもおかしくないですよ。
――オファーに関しては中井さんも同様だと思いますよ(笑)。先ほど声優を本職にしている方が出るイメージがあまりないとおっしゃられていましたが、今回の映画には高木さんのほか、鈴村健一さんや浪川大輔さんなど、名だたる声優の方々が名を連ねていますね。
それも嬉しかったですね。こういう方が出ますという名前の連なりを見たとき、「僕がいていいんですか? まぁ、断りませんけど(笑)」と思いましたね。
――中井さんは間違いなくその名だたるメンバーの一員だと思いますよ(笑)。
そう言っていただけると嬉しいです。
――そんな名だたる声優陣の方々が演じているヒーローはそれぞれ個性も能力も違います。もし中井さんがヒーローになれるとしたら、どんなヒーローになりたいですか?
身近なヒーローよりは超強力なパワーを持って、みんなが憧れるような、圧倒的な存在のほうが好きですね。
――特殊な力が手に入るとしたらどういう力が欲しいですか?
……なんて答えようかな。なんかいかがわしいことばっかりに使ってしまいそうです(笑)。
――ちなみに高木さんは「透明になる能力」などとおっしゃられていました。
それはいいですね!
――浪川さんは「記憶力」がほしい、言ったことを何でも笑ってもらえる能力が欲しいとおっしゃられていました。
……仕事に活かそうとしていますね。ヒーローの能力でビジネスしようとしている(笑)。僕は……空が飛べる能力は必須かなと思います。僕はいつもと違う風景が見られるドローンの映像がすごく好きなんですよ。だから、空を飛んで普段は行けないようなところに行ってみたいんですよね。
――確かに、空を飛べると普段見えているものとは異なる景色が見られそうです。本日は色々とお話いただきありがとうございました。最後に読者の皆様にメッセージをお願いします。
「鷹の爪」の魅力って心地よいリズムだと思うんです。基本的にはトントントンと軽快に進んで3歩目・4歩目でこける、そういう会話のリズムが見ていて気持ちいいんですよね。あとは誰しもが思っている「明らかにおかしいからツッコめばいいのに」というところをズケっと言ってくれる。それが危なっかしくなくて「あっ、言ってくれた」と思える、そういう面白さがあると思うんですよ。
こういった「鷹の爪」の魅力や面白いエッセンスが本映画にも詰め込まれています。それだけでなく、紙芝居的なものからハイクオリティなCGまで、日本の映像表現技術をふんだんに使った、非常に豪華なような、そうでもないような映画に仕上がっています(笑)。二重、三重の「エンターテイメント」になっていますので、ぜひ劇場で楽しんでください。
■プロフィール
中井和哉【なかいかずや】 11月25日生まれ。兵庫県出身。青二プロダクション所属。主な出演は『銀魂』土方十四郎役、『ONE PIECE』ロロノア・ゾロ役、『血界戦線 & BEYOND』ザップ・レンフロ役など。
<『DC スーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』情報>
10月21日(土)公開
◆STORY
2017年、東京。なぜかシェアハウスに住むジョーカーとハーレイ・クインを訪ねる男、ペンギン。彼らの目的は鷹の爪団だった。彼らの仲間、天才博士レオナルドが開発した秘密兵器を奪い、汚くお金を稼ぎ、その資金で映画を作ろうとしていたのだ。 映画の主人公は、兵器で身長600メートルに巨大化されたシン・入社員!!無駄な動きが多いシン・入社員が暴れ始めたら街は壊滅する。ジョーカーたちを追ってきたスーパーマンやワンダーウーマンなどが所属するスーパーヒーローチームのジャスティス・リーグと共闘して戦うことになった鷹の爪団。しかし、ジャスティス・リーグの派手なアクションシーンは、途端にバジェットゲージが蒸発し、画面が雑になる問題が発生!このままでは、ジョーカーたちを倒せない。こうなったらジャスティス・リーグの仲間たちから離れアメリカにいるあの金持ちで暗いヒーローに資金援助してもらおう!そう、バットマンだ!果たして気難しいバットマンの説得は成功するのか?日和見なDXファイターや新キャラ“吉田ジャスティス・リーグ”も交えて物語はクライマックスを迎える。予算の都合で途中で終わり、次回作に持ち越してしまうのか、巨大シン・入社員は撃退できるのか?ハリウッドのDCスーパーヒーローズと日本でも独自路線を行く鷹の爪の史上空前のプロジェクトが今、始まる!!
監督・脚本・原案:FROGMAN
キャスト:山田孝之 知英/安田顕
鈴村健一 松本梨香 浪川大輔 高木渉 中井和哉 岩田光央 内田彩 犬山イヌコ 金田朋子 大塚明夫 KenKen オカダ・カズチカ DOTAMAほか
タイトルコール:大塚明夫
映像制作: DLE
協力:白組 GONZO
製作: 「DC スーパーヒーローズ vs 鷹の爪団」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
宣伝: KICCORIT/ウフル/DROP./フラッグ
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