劇場版アニメーション「はいからさんが通る」で伊集院忍(少尉)役を演じる宮野真守と宝塚歌劇 花組公演 ミュージカル浪漫「はいからさんが通る」で伊集院忍(少尉)役を演じる柚香光よるオフィシャ ルインタビューが到着したのでご紹介する。
●「はいからさんが通る」原作について。
柚香:タイトルを聞いたことはあったのですが、実際に原作を読ませていただいたのはお話しを頂いた後でした。読んでみるとす ごく面白くて、読み始めると一気に読んでしまい、読み終わった後もすぐに読み返してしまいました(笑)。
●柚香さんは少尉を演じるにあたり、少尉というキャラクターの魅力をどのように考えていますか?
柚香:女の子が、こんな人に出逢えたら良いなと思う男性像、王子様像ですよね。少し自分がお転婆してしまったとしても、 笑って、全くしょうがないなと言って受け止めてくれる、少尉には女性の夢が詰まっています。
宮野:あまり使わない「完璧」という言葉を使ってしまいたくなるような(笑)。完璧なんですよね。
●宮野さんは実際に前編のアフレコを終えられてみていかがでしたか?
宮野:少尉の完璧さは作品の魅力にも繋がっているし、けれどそういった中で、ある意味少尉の「完璧」でないところ、周りか らは完璧に見えるけれど少尉も一人の人間だというところを、リアリティのある人間として紐解きながら演じたつもりなので、楽しかっ たです。完璧な人間がこんなに悲しい想いをして、こんなに辛い経験をしていて、だからこういう人になったんだという。今回担当させ ていただき、本当に役者冥利に尽きます。
●少尉を演じるお二人だからこそ語れる、紅緒の魅力について。
宮野:紅緒好きです、僕!(笑)。
柚香:あんなに素直で真っすぐな、エネルギーに溢れて(笑)。少尉の家は気品のあるとても由緒正しいお家柄。そういった 縛りの中で生きていて、台詞にもありましたけれど、紅緒の魅力は「新しい風を吹かせてくれる」というところが一番だと思います。
宮野:少尉はいろいろな事に縛られて生きている人なんですよね。だから、自分の信じた道を自由に突き進んでいく紅緒の 姿が眩しく映った。お互いに無いところに惹かれあう素敵な関係だなと思いますし、二人が惹かれあうのは必然というか、疑問がない。最初は嫌いだってところも、あれだけ全然違う環境で育ったら最初のカルチャーショックはあるだろうし(笑)。人の本質を見る 二人だからこそ、お互いのに惹かれあった。やっぱり素敵な形だと思います。
●凄く笑顔が印象的な宮野さん、柚香さんですが、少尉というキャラクターも「笑い上戸」で笑顔が素敵です。今回お会 いしてみて、お互いにこういうところが少尉っぽいなと思う部分があればお聞かせください。
柚香:宮野さんに笑い上戸はぴったりですね!(笑)。
宮野:柚香さんも笑い上戸!すごく可愛く笑うなって。隠すことなく思いっきり笑ってくれるので、初対面なのにずっと二人で自 然に喋っているなと思いました(笑)。
柚香:同じくです(笑)。笑い上戸ってあまり自分では意識していなかったのですが、今そういう風に言っていただいて、確か にさっきからずっと笑ってますよね(笑)。
●宝塚歌劇、劇場版アニメーションとしてそれぞれ演じられますが、お互いに楽しみにしているところをお聞かせください。
柚香:原作とはまた違った、今描ける「はいからさん」の良さを伝えつつ、また更に新しい魅力も詰まっているんだろうなと思い ます。とても楽しみです。また今日お話しさせていただいて、宮野さんが本当に素敵な方なので、また更に楽しみが増えました。
宮野:劇場版、本当に良いですよ。原作の良さをリスペクトしつつ、今観てくれる人たちがこの時代の世界観に違和感の無 いようにして、またそこから新たに学べる人の生き方であったりのバランスが本当に考えられているなと思いました。そして宝塚歌劇の 方ですが、先程ビジュアルを見させていただいて、それぞれが個性豊かですごく楽しみになりました!それこそ感激したのが、原作の 登場人物が漫画から飛び出してきたかのような。ビジュアルの再現度がすごすぎる!軍服の少尉がいて、袴の紅緒がいて、煌びやかなスーツの編集長がいて、とても素敵です。僕たちが原作に魅了されたからこそ、舞台の上でも表現されるものがあるんだと思い ます。
●長年愛されている「はいからさんが通る」という作品で描かれる、本質的な魅力とは何だと思いますか?
柚香:キャラクターの個性は、何よりも魅力だと思いますね。キャラクターひとりひとりが、芯を持っていて考え方がきちんとある。 「私はこうして生きたい!」と明確にある。現代社会では特に「右に倣え」みたいな風潮があったりするなかで、キャラクターひとりひとりの輝きが本当に大きな魅力だと感じます。だから読者の方々にも、自分はこの人に惹かれるというキャラクターがあるはず。ひとり ひとりが輝いているところが、「はいからさんが通る」の魅力だと思います。
宮野:激動の時代を生きる姿であったり、「新しい風を吹かせる」というエネルギーも魅力だと思いますが、柚香さんが仰ってい たように今の時代でも「右に倣え」という風潮がずっとあって、そこに対して「自分は自分で良いんだ」、「自分の生き方を見つけるんだ」ということをこの作品は教えてくれる気がするんですよね。だからこそ、色褪せない。柚香さんとお話しさせていただいて、あらため て思いました。そしてその先には本当に純粋なラブロマンスがあるので、そこにはとってもヤキモキさせられるんですよ!(笑)。けれどその想いの根本があるからこそ、人はこの作品に魅力を感じて、生きる勇気をもらうんだなと思いました。
柚香:なんとなく生きている人がいないですよね。皆すごく一生懸命頑張っていて。 宮野さん:自分の生きる道を探している人たちばかり。やはり大和先生のキャラクターの描き方がすごいなと思いました。観ていただいて、きっとお気に入りのキャラクターがいるだろうと思いますし、この人自分に似ている、この人みたいになりたいとか、色々な感情 をもらえるんじゃないかと思います。
撮影 大坪尚人
<「劇場版 はいからさんが通る」情報>
前編:劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の 17 歳~ 2017年11月11日(土) 公開
後編:劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~ 2018 年公開予定
◆ストーリー
時は大正。女学校に通う17歳の花村紅緒は、いつも明るくケンカっ早いところのあるじゃじゃ馬娘。親友の環とともに楽しい学園生活を送り、恋も結婚相手も自分で選びたいと思っている。そんなはいから娘が出会ったのは、笑い上戸なイケメン、伊集院忍少尉。実は彼が祖父母の時代から決められていた許婚であることを知った紅緒は、 それに反発。愛のない結婚を阻止しようと奮闘して騒動を巻き起こすが、少しずつ少尉に心惹かれていく。
◆スタッフ
原作:大和和紀「はいからさんが通る」 講談社KCDX(デザート)
監督(前編)・脚本:古橋一浩
監督(後編):加瀬充子
キャラクターデザイン :西位輝実
背景デザイン・美術監督:秋山健太郎
色彩設計:辻田邦夫
撮影監督:荻原猛夫(グラフィニカ)
音響監督:若林和弘
音楽:大島ミチル
主題歌:「夢の果てまで」 早見沙織
作詞・作曲:竹内まりや 編曲:増田武史
アニメーション制作:日本アニメーション
製作:劇場版「はいからさんが通る」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
◆キャスト
花村紅緒:早見沙織
伊集院 忍:宮野真守
青江冬星:櫻井孝宏
鬼島森吾:中井和哉
藤枝蘭丸:梶 裕貴
北小路 環:瀬戸麻沙美
アニメ公式Webサイト
http://haikarasan.net/
アニメ公式twitter
@haikara_anime
© 大和和紀・講談社/劇場版「はいからさんが通る」製作委員会