映画『この世界の片隅に』の完成披露試写会が2016年9月9日、東京・汐留で行われ、主演声優を務めるのんが登場した。
映画は第二次世界大戦の広島・呉を舞台に激化する世の中で日々を大切に過ごす女性・すずを描いたアニメーション作品。主人公・すずは、7月に能年玲奈から改名した女優・のんが演じる。
今回がアニメ映画初主演となるのんは、作品について「戦争っていうものが生活の中に隣り合わせに入ってくる。それが怖いと思いました。だからこそ普通の生活が素晴らしく見えました」とコメント。本作で監督を務めた片渕須直氏は「すずさんという存在を感じたくて作った作品。どうやってしゃべるかを想像した時にのんさんしか思い浮かばなかった。起用してみて改めてよかったと感じた」と、のんの起用について語った。
また、すずとの共通点についてのんが「ぼーっとしているように見られるけど、実は気の強くてパワフルなところ」と明かすと、片渕監督は「すずさんが『なぜこう言うのかわからない』などすごくたくさん質問をしてくれた。単に演じるのではなくすずを理解しようとしてくれてそのおかげで作品がグッと良くなった」と、彼女の意外な一面を明かした。
イベントの最後に「普通の生活が出来る、生きるというだけで涙がぼろぼろ出てくる作品になっているので家族で見ていただけると大切なものを共感出来るんじゃないかなと思います。ぜひみて下さい」とPRした。
映画は11月12日(土)からテアトル新宿、ユーロスペースほかで全国公開される。
『この世界の片隅に』公式サイト
http://konosekai.jp/