『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章「嚆矢篇」Blu-ray&DVD発売記念! 島大介役の鈴村健一さんにインタビュー | 超!アニメディア

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章「嚆矢篇」Blu-ray&DVD発売記念! 島大介役の鈴村健一さんにインタビュー

2012年から劇場上映された『宇宙戦艦ヤマト2199』の続編として、2017年2月25日から劇場上映された『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章「嚆矢篇」から、古代進とは航宙軍士官候補生学校の同期でヤマトの航海 …

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 2012年から劇場上映された『宇宙戦艦ヤマト2199』の続編として、2017年2月25日から劇場上映された『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章「嚆矢篇」から、古代進とは航宙軍士官候補生学校の同期でヤマトの航海長でもある島大介を演じる鈴村健一さんに、台本を読んだ感想や、大作である『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品に参加する不安、続編が決定したときの気持ち、今後の展開への要望などを伺った。

――収録のご感想をお聞かせください。

 ずっと楽しみにしていたので、いよいよ来たなという感じでした。実際に始まって現実のものになったなと実感しました。

――現場の空気や気持ち的に変わったことなどありますか?

 まったくないですね。前回のシリーズで積み重ねてきたものが強固にあるので、今回のシリーズも皆さんすっと入れていて、何も構えずできているかなと思います。

――台本を読んでみていかがでしたか?

 前回のヤマトは地球を救う使命を背負って、イスカンダルへ行けば地球は救われるといいうシナリオだったので、そういう意味では凄くヒロイックなシナリオだと思うのですが、今回の第一章に関しては、地球は救われたというエンディングから考えると切ないというか悲しいというか、頑張って地球を救ったのに、早くもさまざまなズレが生じているというところが、アニメの世界にリアリティをもたらした作品のエポックとして伝えられているヤマトのイズムというものがしっかりと出ている脚本だなと思いました。そういったイズムを上手く抽出して現代の脚本に落とし込んでいるところは凄いですよね。
 『2199』の頃からイズムはもちろんあったのですが、今回もそれをしっかり受け継いでいるんだということがよく分かる第一章なので、『2199』をずっと応援してくださった方の期待にも応えるシナリオですし、今回から観る人にも何か凄い作品が生まれそうだなという期待感もあって、全方位に魅せられる作品になりそうだなという大作感がありますよね。ヒーローが帰ってきて地球は救われたというだけでなく、救われた後にもドラマがあったということがしっかり描かれているシナリオで、それがただ重く描かれているだけかというとそうでもなく、どうにか打破しようとしている部分をちゃんとエンターテインメントとして描いています。どうやって再びヤマトが旅立つ出つのだろうかというポジティブなイメージに繋がる凄く良いシナリオですよね。

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――キャラクターみんなにリアリティがあって、色々なことを考えていますよね。

 ヤマトという大きい意図を持った艦に乗り込んだ人たちも、改めて見返していくとそれぞれ思っていることがありますね。現実に対して色々な思いを持っていて、僕が演じている島も『2202』では船乗りをやめる、軍をやめるなど大きな決断しようとしていますし、古代も古代でやはり宇宙に旅立つべきだということ言っていたりしていて、そこにズレができているのですが、これから彼らが上手く折り合いをつけて、新しい旅に出ていくのかと思うとワクワクしますね。

――続編決定を聞いたときの感想をお聞かせください。

 不安より楽しみのほうが当然大きかったですね。『2199』が始まった当初、これは凄く面白いぞと思いながら収録をしていましたし、作品自体はもちろんスタッフの人たち皆を信じてヤマトを作っていたのですが、いざ「ヤマトが新しく作られます」と世の中に発表された時に独特の空気感、言葉を選ばずに言えば不安という空気が正直あったんです。でも劇場で『2199』の第一章が上映されたときにその評価が一気にひっくり返って、凄い作品が誕生したという空気になったんですよね。あの時のワクワク感は忘れられません。さらにヤマトを昔から観ていた人たちからも声をかけられるようになって、その人達が『2199』をやっていた時から「『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』はいつやるの?」って凄く気にしていたので、僕は『2199』のときから続編はやるものだと勝手に思っていましたし、続編をやったらみんな凄く喜ぶぞってずっと思っていました。いよいよ続編をやると聞いた時は「やったー!」というよりは「そうだよね、皆待ってるもんね」と(笑)。これで先輩方にもやりますので楽しみにしていてくださいと言えるなと思いました。

――当初の周りの反応に対して、見返してやろうという気持ちはわきましたか?

 単純に『2199』の第一話を収録したときにこれは凄いヤマトができるなと思いましたね。特に第一話の最後で島と古代がヤマトを見つけて、そこでヤマトの主題曲が流れたときに「来た!」と胸が熱くなりました。僕らもアフレコをしながらワクワクしたので、劇場に来た人は絶対にワクワクするはずと。その時から絶対にヤマトは皆に受け入れられるなと思いましたし、多くの人に観てほしいという気持ちが大きくなりました。昔のヤマトを好きな人には今のクオリティで観られるヤマトと考えると胸を張って出せるし、もう大分前の作品で僕ですらリアルタイムじゃないですから、全く知らない人のほうが多いと思うのですが、そう考えると若い人たちにこれが受け入れられて欲しいなとずっと願っていました。『2199』は女性の方も観てくれたということを聞きましたので、そういう意味では大成功したコンテンツですよね。今回『2202』になっても絶対大丈夫だとは思っていましたが、第一章の第一話と第二話の脚本を読んで同じように確信に変わりましたね。『2199』から観た人ももちろん面白いし、オールドファンもついにやるのかと思ってもらえる流れになっているなと思いました。

――それでは、久しぶりにヤマトの物語に接してみていかがでしたか?

 『2199』では一枚岩となってイスカンダルへ行って戻ってきて、そこで作品が終われば地球を救った英雄の物語なのですが、戻ってきていざ復興してみたら思っていたとおりの地球にはならなかったというところからなので、最初に台本を読んだ時は切なさを感じましたよね。あんなに頑張ったヤマトクルーが報われないような状況になっていて、島に至っては軍を辞めるという話をしているくらいですから。そんな中で古代はまだやれることがあると行動をおこしていて、地球を旅立つべきだという展開になっていくのですが、古代はそういう決断力、行動力を持っていて、やはり彼が物語を牽引していく、そこに島がどう関わって行くのかが見どころになれば良いなと思いながら第一章を観ていました。あと『2199』の下地は大きかったですね。観ただけで一気に「あのクルーだ!」ってワクワクしますし、そのクルーたちが何かに悩んでいたり、何かに抑圧されていたりするということが悲しいのですが、やっぱり乗るんだと決めていくあのカタルシスは痛快です。これ以上ない最高の展開だと思います。

――アフレコ現場の様子はいかがでしたか?

 実は僕は第一話に出ていなかったので、僕が現場へ行った時はすでに通常営業になっていました(笑)。みなさん出来上がっている感じで、2年ぶりだったのですがそんな時間を感じないくらいしれっとスタジオにいられるとても良い空気感のスタジオでした。

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――今後の展開についての予想や要望はありますか?

 まず島にはヤマトに乗って欲しいです(笑)。新たに解釈するそうなので、大胆に脚本が変わる可能性は0ではないので……。ヤマトの操舵ができるのは島しかいないと自負しているのですが、第一話で南部が〈ゆうなぎ〉を操舵しているんですよね。それを赤羽根くんと別の現場であった時に「鈴村さん第一話出ていませんね。僕、〈ゆうなぎ〉の操舵をしていたんですよ。」って言われて「赤羽根くんはただでさえ波動砲を撃たせてもらっているんだから、艦の操縦とかするのやめてもらえるかな?」って冗談で言っておきました(笑)。島にしかヤマトは動かせないとここで強く言っておかないと(笑)。あと前回の『2199』では古代をはじめとするモテ男たちが皆モテていたんです。あの真田さんもモテていたし。特に古代に一点集中でモテまくっていたので、ちょっとぐらい島もモテろよって思ったんです。今回の『2202』に関してはそのあたりが上手く展開することを僕は期待しています。

――キャッチコピーは『この「愛」は宇宙を壊す―――』ですが……。

 愛の形にも色々あると思っていて、古代と雪でいうと恋愛に関する愛を描いていると思うのですが、他にも地球を愛する、国を愛するという愛もあって、そういう思いを持って『2199』でヤマトは旅立ったはずが、肝心の地球はイマイチ統率がとれていないですし、ガミラスと同盟を組むにしてもガミラスにはガミラスの言い分があるだろうし、ガトランティスにも何か思いがあって影響を与えてくるだろうと考えると、それぞれの立場によって色々な愛を持って立ち向かっていくんですよね。そう考えると、古代と雪の恋愛だけではないところで『愛は宇宙を壊す』ということに言及していくのかなという気がしています。自分のことを愛す自己愛も凄く大事になってきて、地球を守りたいという思いは自分も守りたいということに違いないと思うんです。だから『2199』の時は誰かのために立ち向かうというような見え方もしていたと思うんです。献身的に身を投げだす人たちの物語。そう考えると最終的にどんな愛もたどり着くのは自分がベースというか、自分を愛しているが故に誰かを愛してあげられるはずだと思うんです。それぞれの価値観を守る戦いとか、そういうことも起こってくるのかもしれないなと感じています。僕の勝手な想像ですが(笑)一体どんな展開が待っているのか楽しみですよね。一筋縄ではいかない群像劇になっていくだろうなと思います。

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『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章「嚆矢篇」
Blu-ray & DVD第1巻 3月24日(金)発売

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第二章「発進篇」
6月24日(土)より劇場上映&Blu-ray特別限定版劇場販売&デジタルセル版配信 同時スタート!!

<「AnimeJapan 2017」ステージ情報>
3月26日(日)オープンステージ /Program4(14:00~14:40)宇宙戦艦ヤマト 2202 愛のトークショー
◇出演者:小野大輔(古代進役)、羽原信義(監督)、福井晴敏(シリーズ構成)
◇内 容:3月24日にBlu-ray&DVDの第1巻が発売される『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の魅力をメインスタッフ&キャストがお届けする愛のトークショー!

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』公式サイト
http://yamato2202.net/

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

《超!アニメディア編集部》
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