『名探偵コナン』のOPテーマ曲を担当するNormCore、3rdシングルはクリエイター・まふまふと同じ方向性を向いて制作された渾身の一曲【インタビュー】 | 超!アニメディア

『名探偵コナン』のOPテーマ曲を担当するNormCore、3rdシングルはクリエイター・まふまふと同じ方向性を向いて制作された渾身の一曲【インタビュー】

読売テレビをはじめとする日本テレビ系列ほかにて放送中のTVアニメ『名探偵コナン』。これまでも様々なアーティストが作品を音楽で彩ってきたが、2018年5月26日の放送よりOPテーマ曲を担当しているのは、シンフォニックロッ …

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 読売テレビをはじめとする日本テレビ系列ほかにて放送中のTVアニメ『名探偵コナン』。これまでも様々なアーティストが作品を音楽で彩ってきたが、2018年5月26日の放送よりOPテーマ曲を担当しているのは、シンフォニックロックユニットのNormCoreである。

 今回は『名探偵コナン』のOPテーマ曲であり、ユニットとしては3作目となる楽曲「カウントダウン」について、NormCoreのボーカル・Fümiにお話をうかがった。

Normcoreアーティスト写真

国民的アニメだからこそ、わかりやすいサウンドに

――1stシングル「それでも僕は生きている」、2ndシングル「傷だらけの僕ら」に続き、今回もアニメタイアップ曲を担当することになりましたね。おめでとうございます!

ありがとうございます!

――今回タイアップするのは『名探偵コナン』ですが、タイアップ曲の話をもらう前からアニメはご覧になられたことは?

見ていました。というよりも、僕の世代は似たような感覚の方が多いと思うのですが、もう物心ついたときからテレビで放映されていた作品なので、自然とお茶の間にも流れていたんですよね。

――放送局によっては放送時間帯が変わっていますが、未だに放送が続いている長寿作品ですよね。

『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』などと同じく、誰もが知る国民的アニメのひとつと言っても過言ではないと思います。自分自身もそんなイメージを持っています。

――そんな作品のタイアップ曲を担当すると聞いたときの心境はいかがでしたか?

もちろん嬉しかったですが、「どうしたものか」という悶々としたプレッシャーのような気持ちも台風並みに渦巻いていました。

――それほどのプレッシャーも感じていらっしゃったんですね……!

気を引き締めて制作しました。

――そんななか制作された3rdシングル「カウントダウン」ですが、どのような楽曲に仕上がったと思いますか?

これまでの2作はシンフォニック感が強かったですが、今回はどちらかというと“ロック”感を色濃く感じてもらえる、馴染みやすい楽曲に仕上がったと思います。もちろん、僕たちはヴァイオリン担当のTatsuくん、クラシックギターのなっちゃん(Natsu)、そしてボーカルという構成のユニットですので、ストリングスとかシンフォニックな楽器を使用した楽曲にはなっています。ただ、極力シンプルに、『名探偵コナン』という国民的アニメのように誰もがわかりやすくて馴染みやすいサウンドにできれば、ということを意識してアレンジャーさんなどと相談しながら制作しました。これまでとは違う方向性という点ではNormCoreとしても改めて様々なことを学び、次のステップへつながる楽曲になったんじゃないかな。

――これまでの2曲と違う点でいえば、1st・2ndシングルをご自身で作詞・作曲されていたのとは異なり、今回は人気クリエイター・まふまふさんから楽曲を提供いただいていますね。

僕が元々まふまふさんをリスペクトしていて、今回、ご縁もあって楽曲を手掛けていただくことになりました。実際の制作では参考になる楽曲を4つほどまふまふさんにお送りして『名探偵コナン』への印象やどういう楽曲にしたいかというイメージをお伝えしました。そしたら、最初から最高にカッコいいサウンドの楽曲をご提供いただけて! 文句なしでした。

ーーイメージ以上の楽曲だったんですね。作詞に関してはまふまふさんとFümiさんの共作ですが、どのように進められましたか?


『名探偵コナン』はミステリーのほか、工藤新一くんと毛利蘭ちゃんの恋愛模様など、幅広いテーマがあると思うんです。それなら今回の楽曲ではどこにフォーカスを当てて、どういうワードを組み立てていけばいいか、というのを僕とまふまふさんで相談しながら決めていきました。ただ、お互いのイメージややりたい方向性が同じだったので、特に悩んだり困ったりしたことはありませんでしたね。

――お互い見ている方向性が一緒だったんですね。

そうですね。

――レコーディングにはまふまふさんも立ち会われましたか?

実際には立ち会われませんでしたが、リアルタイムで電話しながら楽曲について色々と相談してレコーディングを進めました。遠隔ディレクションをして、色々と助けていただきましたね。お忙しいなかにも関わらず、僕たちのレコーディングにも注力いただけたのは、本当にありがたいことですし、光栄なことだと思いました。

――リスペクトされているクリエイターというお話でしたが、実際にやりとりしてみて、まふまふさんのイメージは変わりましたか?

いえ、イメージ通りでした。ネットカルチャーで活躍されている人はパーソナルな部分も含めて発信しているので、裏表があまり無い方が多いと僕は思っているんですよ。まふまふさんも楽曲制作だけでなく、ゲーム実況などもされていて、僕もその姿を一ファンとして拝見していたので、いい意味でそのイメージ通りの方でした。

――すでに『名探偵コナン』のOPテーマ曲としてTVで音楽が流れており、アニメ映像も放映されていますね。実際にアニメの映像と自分の楽曲がシンクロしているのを拝見してみていかがですか?

とにかく嬉しかったです。タイトル通りに時計の針が動いて“カウントダウン”している、そして(江戸川)コナンくんが「カウントダウン」と言ってくれる、しかも躍動感のある作画で全編作られていてとても感動しました。

――非常に映像と楽曲がシンクロしたOPに仕上がっていますが、そもそもアニメの制作サイドから「こういう楽曲を作ってほしい」などの要望はあった?

特にありませんでした。

――では楽曲が仕上がってから映像も作られたんですね!

だからこそ余計に嬉しくて! 僕たちが作った楽曲で制作陣の方々が何かしらの刺激を受けてくださって出来上がった映像だと思うと、感激です。本当に作ってよかった。

――映像の面では初回限定盤にご自身たちが出演されているMVも同梱されます。

1st、2ndシングルは暗めの世界観がベースとなっていたので、今回は自然光を使ったり白っぽいイメージを大切にしたりして明るさを今までよりも意識しました。なので、今回のMVはこれまでとの差も感じていただけると嬉しいですね。これまでのMVをご存じない方でも楽しんでもらえるような分かりやすいシンプルなものになっているので、ぜひご覧いただければと思います。


ティーンエイジャーに伝えたい強いメッセージ 

――今回のシングルにはカップリング曲「モハンカイトウ」も収録されています。こちらの楽曲は非常にメッセージ性が強いという印象を受けました。

これからのカルチャーを作っていくティーンたちに何かを届けたいというテーマをもとに自分の率直な気持ちを凝縮した楽曲です。

――どのような気持ちが込められていますか?

自分の曲を作るときの原動力でもある社会や大人に対してのカウンター的なマインドを全身全霊かけて込めました。

――カウンター的なマインド。

はい。インターネットが普及した今の社会、必要以上に周りの目を気にして自分を失いかけている子が多いんじゃないかなと思うんですよ。SNSひとつをとっても気にしすぎる人が増えた気がします。そういう子たちはきっと、誰も信じられない、信じなくなる。ただ、そういう子たちに単純に「頑張れよ」とだけ言いたくなくて。むしろ、「そういう気持ちもわかるけども自分らしさを忘れないで生きていたらいつかはそれを分かち合える人に出会えると思う。俺はそうだったけどね」と伝えたいんですよね。また、そう言ってあげられる大人になりたいという想いを込めて歌詞を作りました。

――なるほど。それは曲のほうにも表れている?

そうですね。この曲は歌詞をとにかく届けたいという想いが強かったので、音の作り方もシンプルにしています。

――クラシックの楽曲を思い出すような繰り返しのメロディーやリズムが多い気がしました。

シンフォニックやオーケストレーションでよくある反復から単純に音数を増やしビルドアップしてサビを盛り上げる、という手法を取っています。

――なるほど。楽曲だけでなく、低いところから高音に向かっていく歌い方も特徴のひとつかと思います。

自分の話声の音域に近い方が訴えるときにナチュラルになると思ったのであえて低くしています。

――この曲は、歌詞を届けたいという気持ちが非常に強いんですね。

そうですね。

――YouTubeにアップされているリリックビデオでも歌詞が浮き出るようになっていました。

はい。実はこのリリックビデオ、ライブの背景で流すだけの映像として制作されていたのですが、思っていた以上に作ってくださった方のセンスが素晴らしくて、公開することとなった動画なんです。

――こちらの動画も再生数がぐんぐん伸びていますね……!

嬉しい限りですが、再生数を今の500倍ぐらいに伸ばしたいです(笑)。目指せ、500万再生!

――目標は高く、ですね! しかし、フル尺で動画をアップされていることに驚きました。

僕はできるだけフル尺で流したい人間なんですよ。そちらのほうが視聴者の方も嬉しいと思うので。

――なるほど。ただCDを購入する方にはならではの特典もありますよね。

初回限定盤にはMVの撮影裏が収録されたDVDが付きますし、それぞれのバージョンには「カウントダウン」のカラオケ音源が収録されています。CDもぜひ手に取っていただけると嬉しいですね!

――CDならではという点ではジャケットも挙げられると思います。

元々僕が海外のコラージュっぽいアートワークが施されたジャケットが好きでして。そういう風にしたいという案を出してデザイナーの方と制作していきました。作っていく過程はクリエイティビティで楽しかったですね。

――初回限定盤は白、通常盤は黒とイメージもかなり異なります。

せっかくだから思い切って違うデザインにしていただきました!

――また、『名探偵コナン』とのタイアップならではという点ではジャケットが『名探偵コナン』仕様のものも発売されます。

とても高級感があって、コナンファンには嬉しい仕上がりになっています。「カウントダウン」感があるものになっていますのでお楽しみに!

――本日は色々とお話いただきありがとうございました。最後に、超!アニメディアでは恒例となりましたが、今後の目標を教えてください!

やはり、アニメ1本全部の楽曲を担当したいですね。OPテーマ曲は自分たちが歌って、EDテーマ曲は楽曲をアーティストさんに提供する、もちろん作品内のBGMも担当したいです。

――変わらず、そこが夢のひとつなんですね!

そうですね。

――シングル3枚を発売しましたが、次はどのような楽曲を作りたいですか?

明確にはないですが、その時、その時で自分のテンションが上がる曲をこれからも作っていきたいですね。ただ、歌詞はちゃんとみんなに届くものを書いていく、そうやって今後も活動していきたいです。


<プロフィール>
NormCore【ノームコア】。ボーカルFümiが指揮を執る音楽プロジェクト。Fümi(ボーカル)、Tatsu(ヴァイオリン)、Natsu(クラシックギター)の3人で構成されるシンフォニックロックユニットである。メンバー全員が音楽大学卒業という華麗な経歴を持つ。激しいロックサウンドをベースにしながらも確実な音楽偏差値の高さに裏打ちされたメロディーとシンフォニーの美しさが唯一無二のアンサンブルを織りなす。Fümiのハイトーンボイス、Tatsuのヴァイオリン、Natsuのクラシックギターという個性が3人でしか表現できない「NormCore」の麗美な世界へ誘う。

3rdシングル「カウントダウン」情報
発売日:2018年8月29日(水)発売
料金:名探偵コナン盤1,852円(税別) 初回限定盤1,389円(税別) 通常盤926円(税別) 
【CD収録曲】
M1. カウントダウン
M2. モハンカイトウ
M3. カウントダウン-Instrumental
※名探偵コナン盤にはカウントダウン-TV Editも収録
【DVD収録内容】
・名探偵コナン盤:「カウントダウン」名探偵コナンオープニングノンクレジットVer.
・初回限定盤:「カウントダウン」MUSIC VIDEO & オフショット
【封入特典】
・名探偵コナン盤:オープニングシーンセレクトまるかくカンバッジ(全3種中1種ランダム封入)

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公式サイト
http://normcore.beinggiza.com/

《超!アニメディア編集部》
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